韓国の2026年8月 品目別半導体輸出 — MCP が $12.2B で6月に次ぐ水準、SSD は $5.98B で歴代最高

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韓国の2026年8月 品目別半導体輸出

韓国の半導体輸出は2026年8月に $46.65B(YoY +209.0%)で月次の歴代最高を更新した。この数字自体は9月1日の朝に MOTIE(産業通商資源部)が公表しており、/memory-makers/korea-chip-exports にはその日のうちに入っている。

ただし「半導体合計が過去最高」だけでは、何が伸びたのかが分からない。HBM なのか、汎用 DRAM なのか、それとも SSD なのか。その内訳は月初のPDFに一部だけ載っていて、残りは翌月中旬の関税庁確報を待つ、という二段構えになっている。この記事は前者、つまり月初に取れる品目別の速報を整理する。

結論: MCP は6月に次ぐ水準へ復帰、SSD は月次の歴代最高

  • MCP(HBM を含む複合構造チップ、HSK 8542.32.3000)は $12.225B(YoY +165.5%)。7月の $10.086B から前月比 +21.2% で、6月の $12.681B に次ぐ歴代2位。半導体合計 $46.65B に対する比率は 26.2%。
  • SSD(HSK 8523.51)は $5.981B(YoY +479.5%)で月次の歴代最高。7月の $4.516B から前月比 +32.4%。前年同月($1.032B)の約5.8倍という増え方で、7ヶ月連続の3桁成長になった。
  • DRAM・NAND の金額と、全品目の重量はまだ出ていない。月初PDFに載るのは MCP と SSD の金額だけで、DRAM/NAND の品目別金額と重量は関税庁(KCS)の確報を待つ。今回は9月15日頃の見込み。

MOTIE のPDFはこの2品目を「유망 품목별 수출 추이(有望品目別の輸出推移)」という表で直近13ヶ月ぶん載せている。過去の実績では KCS 確報とほぼ完全に一致しており(2026年5月の MCP は完全一致、SSD は丸め差1百万ドル)、通関ベースの先行値として扱って差し支えない。

MCP を HBM の代理指標として読む

韓国の輸出統計に「HBM」という品目はない。HBM 単独の HS コードが存在しないためだ。実務的には MCP(복합구조칩 집적회로、HSK 8542.32.3000)を代理指標として使う。HBM は複数の DRAM ダイをロジックダイと積層した複合構造なので、この分類に落ちる。

代理指標であって同義ではない、という点は押さえておきたい。MCP には HBM 以外の複合パッケージも入るため、MCP の増減をそのまま HBM の増減と読むと過大評価になる。それでも月次で追える公開系列としては、これが最も HBM に近い。

8月の MCP $12.225B は、7月にいったん $10.086B へ落ちたところからの反発だ。7月の落ち込みは6月が四半期末・半期末で出荷が集中した反動という説明がつくもので、8月の水準は6月の $12.681B にほぼ並ぶ。四半期でならすと、2026年Q3(7〜9月)の MCP は最初の2ヶ月で $22.3B に達している。

金額 = 重量 × 単価に分解する(7月確報まで)

品目別の重量は確報でしか出ないので、分解できるのは7月までになる。

韓国の品目別半導体輸出(2025年1月〜2026年7月、10億米ドル)

7月時点の確報値はこうなっている。

品目輸出額YoY重量単価
DRAM$13.552B+467.5%155.8t86,983 USD/kg
NAND$1.781B+285.5%28.8t61,840 USD/kg
MCP$10.086B+140.4%105.7t95,421 USD/kg

ここで効いているのは単価であって物量ではない。DRAM の重量は前年同月(160.3t)より少ない 155.8t で、物量はむしろ減っている。それでも金額が5.7倍になったのは、単価が 14,897 USD/kg から 86,983 USD/kg へ約5.8倍になったからだ。NAND も同じ構図で、重量は 38.7t → 28.8t と3割近く減りながら、単価が 11,938 → 61,840 USD/kg へ跳ねた。

重量基準の輸出単価(2025年1月〜2026年7月、USD/kg)

MCP だけは事情がやや違う。重量が 99.7t → 105.7t と増えたうえで単価も 42,076 → 95,421 USD/kg へ上がっており、物量と単価の両輪で伸びている。HBM の生産能力が実際に積み上がっている裏付けと読める。

なお8月については、MOTIE が固定取引価格(TrendForce 系の市況価格)を載せている。DDR5 16Gb が 6月 $40.00 → 7月 $45.00 → 8月 $46.50、NAND 128Gb が $28.82 → $30.05 → $30.48。7月から8月への上がり方は前月までより緩く、価格の上昇ペースは鈍化している。8月の金額の伸びがどこまで単価で、どこから物量だったのかは、9月中旬の重量確報を見るまで確定しない。

発表タイミングの整理

同じ「韓国の半導体輸出」でも、粒度によって出る日が違う。

内容出所公表タイミング
半導体合計の金額・YoYMOTIE 月次「수출입 동향」翌月1日(KST 9時頃)
MCP・SSD の金額・YoY同上(유망 품목별 수출 추이 表)翌月1日
DRAM/NAND/MCP/SSD の金額+重量関税庁(KCS)品目別確報翌月15日頃
1〜10日・1〜20日の旬報関税庁 잠정치当月11日・21日頃

つまり月初の時点で「品目別はまだ何も分からない」わけではない。MCP と SSD の金額は先に取れる。逆に、単価を出すには重量が要るので、そこだけ2週間待つことになる。

今月のPDFについて1点補足しておくと、2026年6月号(7月1日公表)に一度だけ載った「반도체 수출 단가(万$/Kg 単位の DRAM・NAND 輸出単価)」の行は、7月号・8月号のいずれにも復活しなかった。代わりに従来どおりの固定取引価格が載っている。この単価行を継続系列として当てにはできない、ということになる。

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