韓国の品目別半導体輸出 2026年6月確報 — MCP(HBM含む)が$12.68Bで単月トップに返り咲き
開発financial-data
韓国の品目別半導体輸出 2026年6月確報
関税庁(KCS)の品目別確報に2026年6月分が出たので、韓国の半導体輸出ページの品目別セクションを更新した。MOTIE が毎月1日に出す月次速報(半導体合計)から約2週間遅れで、品目別の金額と重量まで確定するのがこの統計の価値になる。
結論: MCP が単月トップに返り咲いた
| 品目 | 2026-06 輸出額 | YoY | 前月比 | 重量 | 単価 $/kg |
|---|---|---|---|---|---|
| MCP(HBM含む) | $12.68B | +170.5% | +31.8% | 134.7t | $94,142 |
| DRAM | $11.18B | +387.6% | -2.2% | 149.6t | $74,706 |
| DRAMモジュール | $10.67B | +382.2% | +48.5% | 216.2t | $49,353 |
| SSD | $5.16B | +355.0% | +29.9% | 244.4t | $21,113 |
| NAND | $2.49B | +300.3% | +44.4% | 40.0t | $62,150 |
- 4月・5月は DRAM が単月トップだったが、6月は MCP が再びトップ(2月・3月以来)。DRAM・NAND・MCP の3品目合計 $26.34B は、MOTIE 発表の半導体輸出 $44.82B の 58.8% にあたる
- 集積回路全体(HS 8542)は $33.57B(YoY +173.9%)、新性質別分類の半導体全体は $44.82B(+199.5%)で MOTIE 月次と一致した
金額 = 重量 × 単価 で分解する
輸出金額の伸びを「出荷が増えた」と読む前に、重量と単価に分解するのがこの統計の使い方になる。6月は品目ごとに姿がはっきり分かれた。
- MCP は物量と単価の両輪。重量 134.7t(前月比 +17.3%・前年比 +26.0%)に単価 $94,142/kg(前月比 +12.3%)が乗った。HBM の出荷増と、MCP に占める HBM 比率の上昇(ミックス改善)が同時に効いている形
- DRAM は単価の高原圏で金額微減。重量 149.6t は前月並み(+1.5%)だが、単価が $77,531 → $74,706/kg と一服して金額は -2.2%。前年同月比では重量 -20.6% でも金額 +387.6% で、この1年の伸びがほぼ単価ドリブンだったことがわかる
- NAND・SSD は物量が戻ってきた。NAND は重量 30.3t → 40.0t(+32%)、SSD は 177.5t → 244.4t(+38%)と数量側が跳ねた
MCP がなぜ HBM の代理指標なのか
HBM には単独の HS コードがない。HBM は DRAM ダイを積層して1パッケージにした「複合構造チップ(Multi-Chip Package)」として通関するため、HSK 8542.32.3000(MCP)が HBM を含む最も近い代理指標になる。MCP の単価が $43,853/kg(前年6月)から $94,142/kg へ2倍超になった動きは、パッケージ単価の高い HBM が MCP の中身を塗り替えていく過程そのものと読める。
発表タイミングの整理
- 毎月1日頃: MOTIE 月次速報(半導体合計・exportStats に反映)。6月分では MCP $12,681M・SSD $5,158M の先行値も月初PDFに載っており、今回の確報と MCP は完全一致、SSD は丸め差 $2M だった
- 毎月11日・21日頃: 関税庁の旬次速報(1〜10日 / 1〜20日)
- 毎月15日頃: 関税庁の品目別確報(本記事。金額+重量が確定)
チャートの続きは 韓国の半導体輸出ページ の品目別セクションで追える。データの出所は関税庁 수출입무역통계(→ tradedata.go.kr)、HSK 10桁・수리일(輸出申告受理日)基準・全国計。
注記: 単価は輸出金額 ÷ 輸出重量の計算値で、同一品目内の製品ミックス変化を含む。「半導体全体」(新性質別 3401)は集積回路に加えて個別素子・シリコンウェーハを含む最も広い分類で、金額は MOTIE 発表と±$0.01B 未満で一致する。