職務経歴書は3つの図形で語る — □⇒△モデルの図解
職務経歴書は3つの図形で語る — □⇒△モデルの図解
Nekoaceさんが「□⇒△モデル」と呼ぶ、職務経歴書の整理法がある(出典: → 博士の転職①:職務経歴書の書き方(のらねこブログ))。経験の棚卸しを文章の羅列ではなく、マトリックス(□)・バリューチェーン(⇒)・ピラミッド(△)の3つの図形に載せる方法である。
元記事はPowerPointのポンチ絵で示されているが、この型は使い回しが効く。SVGの図解として作り直した。
読み手(採用担当者や面接官)が知りたいのは、応募者が「どの土俵で・どの工程を・何人を率いて」働いてきたかである。3つの図形は、この3つの問いにそれぞれ1枚で答える。
業界経験(□) — どの土俵で戦ってきたか
2軸のマトリックスを作り、経験のあるマスを塗る。軸は自分の業界で通じる分け方を選ぶ。元記事の例は「製品の価格帯 × 顧客・製品タイプ」で、B2B・ハードウェア・大型案件に経験が集中していることを示している。
塗られていないマスも見せるのがポイントである。空白が「経験していない領域」を示すから、塗られた領域の輪郭が立つ。応募先の事業がどのマスにあるかを重ねれば、そのまま適合の説明に使える。
業務経験(⇒) — どの工程を担ってきたか
製品が世に出るまでの工程を左から右へ並べ、担当した工程を塗る。研究だけを経験したのか、量産まで見届けたのかで、できる仕事の範囲は大きく変わる。元記事の筆者はこの差を「天と地ほどの差」と表現している。
本流の工程だけでなく、営業・マーケティング・購買のような隣接機能を並べて添えるところがこの図の効く部分である。「開発にいたが、マーケティングも経験した」という越境の経歴は文章では埋もれやすい。図なら一目で伝わる。
マネジメント経験(△) — どの階層で何人を率いたか
組織のピラミッドを描き、自分がどの階層で何人を率いたかを示す。役職としてのライン管理と、役職によらない横断プロジェクトのリードは、分けて描く。
「マネジメント経験あり」とだけ書かれた職務経歴書は多い。階層と人数まで図に落とすと、規模感の誤解がなくなる。
図の下に添える2つの情報
元記事では、3つの図形の下に「学歴」と「実現したいこと」を添えている。図形が過去の経験を示すのに対し、実現したいことは今後の方向を示す。過去と未来がそろって、はじめて職務経歴書は「この人に何を任せられるか」の判断材料になる。
軸を差し替えれば他の職種でも使える
□⇒△モデルは研究開発職に限らない。軸と工程を差し替えれば、そのまま他の職種の棚卸しに使える。
会計・税務の職種なら、たとえばこう置き換えられる。
- 業界経験(□): クライアントの規模 × 業種
- 業務経験(⇒): 記帳 → 月次決算 → 年次決算 → 申告 → 税務調査対応
- マネジメント経験(△): 事務所・経理部門のどの立場で何人を率いたか
自分の職種で「読み手が知りたい3つの問い」に置き換えて、まず塗ってみるとよい。