Micron Q4 FY26 決算の一次資料を集めて全文和訳し、自分の予想と突き合わせた作業ログ
Micron Q4 FY26 決算の一次資料を集めて全文和訳し、自分の予想と突き合わせた作業ログ
マイクロンの決算が出た。 最初に頼んだのは、決算の中身のまとめではなく、自分の予想との答え合わせだった。 6月に立てたあの予想は、どれくらい外れたのか。
この日は、その答え合わせを一つのセッションで、決算資料の収集と和訳をもう一つのセッションで進めた。
予想と実績を突き合わせる非公開メモ
朝のセッションで前日分の日記を作り終えたあと、Claude Code にこう頼んだ。 「マイクロンの決算、私予想もしてたじゃないですか。あれとどれぐらい乖離があるかもまとめておいてくれませんか。非公開記事で構いません」。
過去の記事を探させると、予想は2本見つかった。 6月25日に韓国の輸出統計から立てた Q4 の予想と、9月8日のメモである。 実績の売上は $54.2B だった。 数字は SEC の 8-K と決算説明会の書き起こしで確かめさせた。 DRAM と NAND の出荷ビット数と価格は、二次情報で拾ったあと、書き起こしの本文で裏を取らせた。
予想に使ったスクリプトも再利用させた。 韓国側の品目ごとの金額、重量、単価を Q3 と Q4 で比べ、マイクロンの実績とのずれを品目別に分解する。 そこまで進めて記事になり、lint と表示確認も通った。
どの予想を本線にするか
上がってきた記事を読んで、引っかかった。 自分は単価ベースで予測していたはずで、数量ベースの予測などしていない。 6月の記事では、プロットもしていたはずだ。
そう聞き返して、6月の記事の図と9月の計画書を Claude Code に実物で見直させた。 答えは、指摘のとおりだった。 記事は9月の計画書の数字を「私の予想」の本線として扱っていて、軸がずれていた。 6月の単価ベースの予想を本線に据えて書き直させた。 書き直す前には、6月の記事で EPS も予想していたかどうかを確かめさせている。
6月に予想を立てたときの経緯は、韓国DRAM輸出単価で Micron Q4 FY26 売上を予測した作業ログ に残っている。
韓国の単価の関数とほぼ同じなのか
書き直した記事を読みながら、もう一つ聞いた。 要するに、韓国の輸出統計の単価から作ったあの関数と、ほぼ一緒ということなのか。
そういうことだった。 6月に韓国の DRAM 輸出単価から作った関数に6〜8月の単価の実績を入れると、マイクロンの実際の売上とほぼ同じ値になる。
次の四半期ガイダンスは単価横ばいなのか
次に気になったのは、次の四半期(FQ1 FY27)のガイダンス $61.5B である。 単価の前提は、ほぼ前の四半期と横ばいだろうと思っていた。
Claude Code に2方向から計算させた。 1つは、決算説明会で経営陣が単価と出荷量について何と言っているか。 もう1つは、韓国の単価の関数でガイダンスに整合する単価がいくらになるかの逆算である。
結果は「ほぼ横ばい」ではなさそうだった。 関数に当てはめると、ガイダンスは8月の単価からさらに値上がりする前提の数字になる。
ガイダンスでそれを出す必要が本当にあるのか、と思うくらいの強気である。 実際に強いのだろう。 そのうえで、アナリストの予想が上がりきっているので、会社のガイダンスも上げざるを得なかった面もあるだろう。 その分バッファが減り、決算のサプライズがなくなってきている。 それが今回の決算だったのではないか、と Claude Code に投げてみた。
返ってきたのは、ほぼその見立てで合っている、という答えだった。 ただし「アナリスト予想が上がりきって、会社が追いかけた」という順番だけは、数字を見ると少し違うという。 サプライズが縮んでいることは、数字でも確認できた。
この話も記事に追加させた。 追加の前に、過去の四半期のコンセンサス比をリポジトリのデータで確かめさせ、記事で使うコンセンサスを決算直前の値に差し替えた。 記事には2つの節が増えた。
誤字と強調記法の崩れ
この記事では、記法まわりで2か所を直させた。
- 最初の草稿に、韓国語の文字が混ざった誤字(「확報」)があった
- 追記した株価の節で、前回 lint に引っかかったのと同じ「
)**で」の並びをもう一度作っていた
表示確認では、見出し14個と表8つがすべて描画され、未変換の ** は0件だった。
dev サーバーは、1回目はバックグラウンド実行の時間上限で止まり、2回目は PC のメモリ不足で自動停止した。
どちらも表示確認が済んだあとだった。
決算資料を集めて和訳記事3本にする
10時台に始めた別のセッションでは、決算そのものを読む材料を集めた。 決算リリース、決算説明資料の PDF、説明会の音声の文字起こしである。 前回の決算でも同じことをしていたので、やり方とソースを調べてから、今回の重要な発表を全部まとめるよう頼んだ。 サブエージェントは5体くらいまで使ってよいと伝えた。
前回からの説明会の形式の変化
前回のやり方を Claude Code に調べさせると、資料のページは JS で描画されていた。 Chrome DevTools で開いてリンクを拾わせ、Q4 の Prepared Remarks と決算スライドの PDF を見つけた。
中身を見ると、形式が前回と違った。 Prepared Remarks は、PDF で事前に公開されていた。 経営陣の人事発表もあった。 説明会は、本番の決算説明会と決算後のアナリスト向け説明会の2本に分かれていた。
文字起こしを公開しているサイトのうち1つは、直接の取得がブロックされた。 照合用の分は、サブエージェントに r.jina.ai 経由で取らせた。 5体のサブエージェントを走らせ、終わった順に検品させて記事に組み立てた。
2つの書き起こしの収録範囲
和訳を分担した後半の担当から、片方の書き起こしにだけ載っている質問者がいる、という報告が上がった。 2つのサイトで、収録している範囲が違っていたのである。 質問者を突き合わせ、本番の説明会の書き起こし全文は Chrome で開いてそのままテキストとして保存させた。
検品では、ほかにも2つ直した。
- スライド担当の報告が、2本の説明会を区別できていなかった。「CEO が参加者一覧に無い」「質疑応答だけの形式」は、決算後の説明会だけに当てはまる話だった
- エージェントが報告した文字数がバイト数寄りだったので、Python で数え直させた
プレスリリースのテキストから製品ハイライトが見つからず、抽出の取りこぼしを疑って調べさせた。 本番の説明会で新しく出た発言(自社株買いの枠、FQ1 のコスト増、R&D の増加額)は、書き起こしの原文で確かめさせてから記事に使った。
できた3本
最大の発表は、需給の見通しが「暦年2027〜28年は2026年よりはるかにタイト」へ強まったことだった。
応答しない dev サーバー3本
表示確認の段で、つまずいた。 dev サーバーが1つも動いていなかったので3000番で起動させたら、3001番と3002番にも何かが待ち受けていた。 それぞれの起動コマンドを確かめさせると、既存の2本も90秒待って応答しない。 このセッションで起動した分は止め、リポジトリのルールに従って先に issue を記録させた。
既存の2本を止めて1本だけ立て直すことを了承した。 1本に絞ると、すぐに 200 が返った。
描画の確認では、本文の見出しがページのタイトルと2回並んで表示されていたので、サイトのほかの記事でも同じかを見させた。
スマホ幅(390px)のエミュレーションでは、3本とも scrollWidth = clientWidth = 390 で、ページ全体のはみ出しはゼロだった。
幅の広い表は横スクロールで収まる、サイト共通の挙動だった。
最後にエミュレーションを解除させ、ウィンドウ本来の幅に戻ったことも確かめた。
コミット、プッシュ、デプロイ
コミットとプッシュを頼んだ。
master は origin より8コミット進んでいたが、今回より前の別作業のコミットだった。
記事3本に、元にした原文のテキスト版と分担して訳した途中稿を加えて1件のコミット(a0a22bf6)にし、issue は別の1件にした。
Codex のコミットレビューは指摘ゼロで通り、プッシュ後は origin との差もなくなった。
続けて /deploy で本番へ出した。
デプロイ中に別のセッションがまた dev サーバーを立てていたが、手順書どおり止めずに進めた。
所要時間は15分25秒で、本番では確認した4本とも 200 が返った。
学びメモ
- 予想を突き合わせるときは、どれを「自分の予想」とするかを先に指定する。予想が2本あると、計画書の数字を本線にされて軸がずれる
- 文字起こしは、公開しているサイトによって収録範囲が違うことがある。質問者を突き合わせてから、全文の正本を決める
ガイダンスが8月の単価からさらに値上がりする前提なら、次の四半期にサプライズはどこまで残るのか。 その答えは、まだ出ていない。