韓国の品目別半導体輸出 2026年9月確報:DRAM は重量3割増で単月トップ、5品目すべてが輸出額の最高を更新

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韓国の品目別半導体輸出 2026年9月確報

関税庁(KCS)の品目別確報で2026年9月分が取れたので、韓国の半導体輸出ページの品目別セクションを更新した。半導体合計は MOTIE(産業通商資源部)が10月1日に $60.3B(YoY +262.8%)と公表済みで、月次の歴代最高だった。品目別の確報はそれより約2週間遅れて出る代わりに、品目ごとの金額と重量まで分かる。

結論: 5品目とも輸出額が系列最高、DRAM が単月トップ

品目2026-09 輸出額YoY前月比重量単価 $/kg
DRAM$16.78B+532.1%+6.6%233.5t$71,850
DRAMモジュール$16.48B+574.2%+110.3%283.8t$58,080
MCP(HBM含む)$15.01B+186.9%+22.8%147.9t$101,515
SSD$6.77B+533.1%+13.2%254.8t$26,562
NAND$3.30B+366.3%+15.2%41.9t$78,687
  • 5品目とも金額が2018年1月以降の系列で最高になった。単月トップは8月に続いて DRAM で、DRAMモジュールが $0.3B 差の2位に入った
  • DRAM、NAND、MCP の3品目合計 $35.09B は、MOTIE 発表の半導体輸出 $60.3B の 58.2% にあたる
  • 集積回路全体(HS 8542)は $43.12B(YoY +216.5%、前月比 +12.8%)

韓国の品目別半導体輸出(2025年1月〜2026年9月、10億米ドル)

DRAM と MCP の並びを見ると、9月は MCP の伸び(前月比 +22.8%)が DRAM(+6.6%)を上回り、両者の差は8月の $3.51B から $1.76B まで縮んだ。

金額の伸びは重量と単価のどちらから来たか

9月は DRAM と NAND で重量が大きく増え、重量基準の単価は下がった。7月の確報の時点では DRAM の重量が前年同月を下回っていて、この1年の金額の伸びはほぼ単価で説明できた。その重量が、8月に前年同月比 +20.1%、9月に +46.0% と増えている。

  • DRAM は重量が伸ばした。重量は 177.7t → 233.5t(前月比 +31.4%)で、2018年以降の系列で最大になった。単価は $88,537 → $71,850/kg(-18.8%)へ下がり、金額は +6.6% にとどまった。単価は前月より下がっても、前年同月($16,598/kg)の約4.3倍の水準にある
  • NAND も同じ形。重量 28.4t → 41.9t(+47.5%)に対して単価は $100,775 → $78,687/kg(-21.9%)で、金額は +15.2%。ただし重量は前年同月(54.4t)をまだ 23.0% 下回る
  • MCP は DRAM、NAND と違い、重量と単価の両方が伸びた。重量 123.7t → 147.9t(+19.6%)は系列最大で、単価も $98,828 → $101,515/kg(+2.7%)と上がった。単価は5品目で最も高い
  • DRAMモジュールは重量と単価がそろって跳ねた。重量 176.0t → 283.8t(+61.3%)、単価 $44,523 → $58,080/kg(+30.4%)で、金額が倍以上になった
  • SSD は重量(+6.5%)と単価(+6.3%)が同じくらいずつ伸びた

3品目(DRAM、NAND、MCP)の加重平均単価は $82,887/kg で、前月の $93,461/kg から -11.3%。重量が増えたうえで単価が下がった DRAM が、3品目の重量の半分以上を占めるためだ。

重量基準の輸出単価(2025年1月〜2026年9月、USD/kg)

ここでいう単価は、輸出金額を輸出重量で割った計算値である。1kgあたりに入るチップの容量や製品構成が変われば、販売価格が同じでも動く。DRAM と NAND の単価が下がったことを、そのまま「販売価格が下がった」とは読めない。

DRAMモジュールの前月比 +110% は不自然か

DRAMモジュール(HSK 8473.30.4060)の前月比 +110.3% は、5品目の中で飛び抜けている。ただ、関税庁の1〜20日旬報(品目別の内訳は SK証券の集計)で、9月1〜20日のモジュール輸出はすでに $8.39B に達していた。8月の月間値 $7.836B を20日間で上回っていたので、月間で倍増しても不自然ではない。

月初に MOTIE が先行して出していた2品目も、確報と合っている。MCP は MOTIE の $15,014M と完全に一致し、SSD は $6,767M に対して確報 $6,768M(丸め差)だった。

MCP がなぜ HBM の代理指標なのか

HBM には単独の HS コードがない。HBM は DRAM ダイを積層して1パッケージにした「複合構造チップ(Multi-Chip Package)」として通関するため、HSK 8542.32.3000(MCP)が HBM を含む最も近い代理指標になる。MCP には HBM 以外の複合パッケージも入るので、MCP の増減をそのまま HBM の増減と読むと過大評価になる点は注意が要る。

9月の MCP は $15.014B で、6月の $12.681B を抜いて系列最高になった。2026年Q3(7〜9月)の合計は $37.33B である。DRAM と NAND の単価が下がった月に、MCP の単価は上がった。MCP の中で単価の高い製品の比率が保たれている、という読み方と矛盾しない動きである。

発表タイミングの整理

  • 毎月1日頃: MOTIE 月次速報(半導体合計。MCP と SSD の金額も先行して載る)
  • 毎月11日、21日頃: 関税庁の旬報(1〜10日分、1〜20日分)
  • 毎月15日頃: 関税庁の品目別確報(本記事。金額と重量が確定)

10月分の品目別確報は11月15日頃の見込み。チャートの続きは 韓国の半導体輸出ページ の品目別セクションで追える。前月分は 2026年8月の品目別記事 にある。データの出所は関税庁 수출입무역통계(→ tradedata.go.kr)、HSK 10桁、수리일(輸出申告受理日)基準、全国計。


注記: 2026年9月分の数値は、10月15日8時台に tradedata.go.kr の実績照会で取得したもの。この時点では関税庁の「確定値」報道資料一覧にまだ載っておらず、後日改定される可能性がある。単価は輸出金額 ÷ 輸出重量の計算値(重量はトン単位で小数1桁に丸めた値を使用)で、同一品目内の製品ミックス変化を含む。

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