保有銘柄デイリーニュース(2026-08-07): サンディスクのガイダンスがメモリ相場を2日で崩した
保有銘柄デイリーニュース(2026-08-07): サンディスクのガイダンスがメモリ相場を2日で崩した
結論
- 8/5 引け後のサンディスク決算が、2日間の値動きのほぼすべてを説明する。 実績(売上 $8,965M / 調整後EPS $39.25)は市場予想を大きく上回ったのに、次Qのガイダンス中間値 $10,550M が強気の期待に届かず、粗利率も 83〜85% と 84.6% から横ばいで置かれた。「価格上昇はここで頭打ちか」という読みがメモリ全体に伝播し、SNDK は2日で -10.24%。
- 韓国勢の下げ幅が本家を上回った。 SKハイニックスは 8/6 に -10.37%、8/7 も -4.88% で2日 -14.75%。KOSPI はサイドカーが発動した。x-search で拾えた範囲では両社に固有の悪材料は出ていない。指数の半分超をメモリ2社が占める構造と、外国人の売り越し(8/7 に 8,562億ウォン)、レバレッジETFの投げが増幅した動き、という説明が多数派だった。
- 同じセクターでも NVDA だけは上がった。 8/7 の +2.27% は、7月の米雇用統計が -2.3万人(予想 +8万人前後)と弱く出て利上げ観測が後退した地合いに乗ったもの。週を通してはマスク氏が「SpaceX の AI インフラは NVIDIA のみで構築する」と述べたことが最大の材料で、週間では約12%上げた。
- 8/7 には Citi が MU の目標株価を $1,400 → $1,150 に引き下げた(Buy は維持)。 DRAM・NAND の前期比上昇率が今後4四半期で減速し、来年5月期に価格がピークを打つという見立てで、根拠に CXMT・YMTC の増産を挙げている。MU 自体の下げは -0.44% と小さいが、メモリの「サイクル成熟」論が2日目の重しになった。
値動きサマリ
| 銘柄 | 8/6 終値 | 8/6 前日比 | 8/7 終値 | 8/7 前日比 | 2日合計 | 主な材料 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| MU(マイクロン) | $881.47 | -1.31% | $877.57 | -0.44% | -1.75% | SNDK 決算の波及 → Citi の目標株価引き下げ |
| NVDA(エヌビディア) | $218.99 | -0.10% | $223.96 | +2.27% | +2.16% | 雇用統計で地合い改善、SpaceX 案件が継続材料 |
| SNDK(サンディスク) | $1,258.58 | -6.81% | $1,212.21 | -3.68% | -10.24% | 次Qガイダンスと粗利率横ばい、目標株価の一斉引き下げ |
| AMD | $489.28 | +1.50% | $483.36 | -1.21% | +0.27% | 目標株価引き上げと Taalas 買収 → 翌日は固有材料なし |
| 000660.KS(SKハイニックス) | ₩1,495,000 | -10.37% | ₩1,422,000 | -4.88% | -14.75% | SNDK の読み替え、外国人売り越し、指数の集中構造 |
| 005930.KS(サムスン電子) | ₩230,500 | -6.30% | ₩231,000 | +0.22% | -6.10% | 同上。8/7 はハイニックスとデカップリング |
MU は1年高値から -27.7%、SNDK は -48.1%、AMD は -16.8%、NVDA は -5.0% の位置にいる。SNDK の落差が突出している。
韓国株の反応は米国より半日早い。 サンディスクの決算は米国時間 8/5 の引け後に出たため、8/6 の日中に先に反応したのは韓国市場のほうで、同じ材料に対して米国市場が動いたのはその後になる。表の同じ日付を「日米が同じタイミングで反応した」と読まないほうがいい。
その日の地合い
8/6 はメモリ一色だった。KOSPI が -4.58% でサイドカー発動、米国では SNDK と WDC がガイダンス失望で売られ、そこから MU まで引きずられた。AI チップの話ではなくメモリ固有の需給の話として受け止められている。
8/7 は様相が変わる。7月の米雇用統計が非農業部門雇用者数 -2.3万人(予想は +8万人前後)、失業率 4.1% と弱く、利上げ懸念が後退した。S&P 500 は最高値で引け、半導体セクターは +2.3%。ただしその上げ相場のなかで SNDK は下げ続け、AMD も逆行安になった。地合いは味方していたが、メモリの個別要因がそれを上回ったという2日目だった。
MU マイクロン — 波及と格下げの2段構え
2日間で -1.75%。自社発の材料は無い。
- 8/6 は SNDK のガイダンス失望がメモリ全体に及んだもの。プレマーケットでは -3% 超、場中は -6% 近くまで売られた場面もあったが、引けは -1.31% に戻している
- 8/7 は Citi(Atif Malik)の目標株価引き下げ。$1,400 → $1,150、レーティングは Buy 維持。DRAM の前期比想定を 8月期/11月期/2月期/5月期で 23%/10%/2%/0% → 23%/9%/2%/0% に、NAND を 29%/9%/1%/0% → 29%/7%/0%/-1% に微修正し、2027年下期は DRAM -3%・NAND -5% の半期比下落を織り込んだ
- 引き下げの根拠として挙げられているのは CXMT(DRAM)と YMTC(NAND)の増産。これに対しては「CXMT は HBM にほぼ関与していない」「装置の輸出規制がある」「2027年の生産枠はすでに埋まっている」という反論も同時に流れていた
- 次回決算は9月22日の予定
Source: → Citi の目標株価引き下げの詳細(@jukan05) / → SNDK からの波及の解説(@TexasAbram)
NVDA エヌビディア — 唯一の逆行高
8/6 は -0.10% とほぼ動かず、8/7 に +2.27%。週間では約12%上昇し、時価総額の増加幅としては過去最大級と報じられた。
- 週の最大材料は、SpaceX の決算説明でイーロン・マスク氏が AI インフラを NVIDIA の GPU のみで構築すると述べたこと(8/5 前後)。ここは本人の発言として確定している事実で、そこから「AMD と Intel の取り分が減る」と読んだのは市場側の解釈である
- 8/7 単日の上げは、弱い雇用統計を受けたリスクオンに素直に乗ったもの。この日は半導体セクター全体が +2.3% 上げており、NVDA 固有の新しい材料が出た日ではない
- 周辺の材料としては、NVIDIA が出資する Firmus が20億ドルを調達(企業価値 105億ドル超、4ヶ月で約2倍)、Zayo との AI ファクトリー向けネットワーク拡張、電力会社 Lancium への最大30億ドル出資検討など
- 逆風の見出しも同じ日に出ている。米政府が中国のオフショア経由での NVIDIA 製 AI チップ入手経路を調査している、という報道。株価はこれを消化したうえで上げて引けた
- 次回決算は8月26日
Source: → 雇用統計と当日の値動きの結び付け(@S_NewsRoomCOM) / → 中国向けチップ調査の一報(@DeItaone)
SNDK サンディスク — 好決算で売られた典型
2日で -10.24%。1年高値からは -48.1% の位置まで下げた。
決算そのものは強い。売られた理由はガイダンスの中身にある。
| 項目 | 実績・ガイダンス | 市場予想 |
|---|---|---|
| Q4 FY2026 売上 | $8,965M | $8,394M |
| Q4 FY2026 調整後EPS | $39.25 | $34.5 |
| Q4 FY2026 調整後粗利率 | 84.6% | — |
| Q1 FY2027 売上ガイダンス | $10,300〜10,800M(中間 $10,550M) | $10,465M |
| Q1 FY2027 調整後EPS ガイダンス | $44〜46 | $43.1 |
| Q1 FY2027 粗利率ガイダンス | 83〜85% | — |
- 売上ガイダンスの中間値はコンセンサスをわずかに上回るが、$10.8B 超を見ていた強気筋の期待には届かなかった。粗利率が 84.6% から横ばいで置かれたことも、拡大の踊り場と読まれた
- 中身は悪くない。データセンター向けが出荷ビットに占める比率は前年の 12% から 38% へ上昇し、長期契約は8顧客・最低売上コミット $93.9B(デポジット $16.5B)を確保している。コンシューマ売上の前四半期比 -32% も、限られたビットを単価の高い長期契約に振り向けた結果という見方がある
- ただし成長の内訳が「約3分の2は価格、3分の1は数量」であることが明かされ、価格主導の成長がどこまで続くかという論点が前面に出た
- アナリストは目標株価を軒並み引き下げた。Jefferies $3,000 → $1,750(Buy 維持)、Citi → $2,100、Mizuho → $1,900、Wells Fargo → $1,400。逆に RBC は $1,000 → $1,300 へ引き上げ(Sector Perform)
- 8/7 の続落に新しい悪材料は見当たらない。目標株価引き下げの消化と、高い期待値を織り込んでいた銘柄の持ち高調整という説明が中心だった
- 8月13日に Investor Day が予定されており、ここが次の確認ポイントになる
Source: → Q4 実績の速報(@FirstSquawk) / → Q1 ガイダンスの速報(@FirstSquawk) / → ビット配分から見た解釈(@wkthesis) / → 目標株価引き下げの一覧(@StockMKTNewz)
AMD AMD — 上げた日と下げた日で材料の有無が分かれた
2日合計では +0.27% とほぼ横ばい。ただし中身は対照的だった。
- 8/6 の +1.50% には固有の材料がある。ひとつは Q2 決算後に続いた目標株価の引き上げラッシュ($465〜$700 のレンジ)。もうひとつは AI 推論スタートアップ Taalas(トロント)の買収を正式発表したこと。金額は非開示で、アクセラレータのロードマップに組み込む狙いとされる
- 8/7 の -1.21% には固有の材料が見当たらない。半導体セクターが +2.3% 上げた日に逆行安なので、セクターに連動した動きではなく、アンダーパフォームである
- 背景に残っているのは、8/4 前後の決算で売上 $11.54B(前年比 +50%)・データセンター $6.72B(同 +107%)と好数字を出しながら -7% 超下げた展開と、そこにマスク氏の NVIDIA 独占調達の発言が重なった構図。リサ・スーCEO はこれに対して長期の顧客関係を強調しているが、重しは残っている
Source: → Taalas 買収の発表(@AMD) / → 目標株価引き上げの解説(@Benzinga)
メモリメーカー SKハイニックス・サムスン電子 — 指数ごと崩れた
SKハイニックスが2日で -14.75%、サムスン電子が -6.10%。KOSPI は 8/6 に -4.58% でサイドカーが発動した。
- x-search で拾えた範囲では、両社の事業に関する新しい悪材料は出ていない。ガイダンスの引き下げも、HBM 契約の破談も見当たらない。サンディスクのガイダンスをメモリ純粋銘柄に読み替えた連想売り、というのが多数派の説明
- 需給要因が下げを増幅している。8/7 の外国人は 8,562億ウォンの売り越し(個人 2,653億ウォン・機関 5,790億ウォンの買い越し)。KOSPI は場中の高安差が 256.87 ポイントに達した。SKハイニックスは場中 +3.14% から -5.75% まで振れている
- 構造的な指摘もある。サムスンとSKハイニックスの2社で KOSPI の半分超を占め、レバレッジ型の個人向けETFの残高が50億ドル規模から400億ドル超へ膨らんでいる。今年のサーキットブレーカー発動は9回(2024年は通年で1回)
- 8/7 はサムスンが +0.22% で引け、ハイニックスとの差が出た。指数全体の下げ(-0.60%)よりも軽い
- 弱気側の材料としては、HBM4 の ASP 引き上げ幅が同業より低いという観測や、2027年の NAND 見通しへの懸念が挙がっていた。ただしこれらは検証されていない市場の噂として流れていたもので、確報ではない
- 反対に、HBM の供給逼迫は 2027〜2028 年にかけてむしろ強まるという見方(Citi の業界チェック)や、龍仁・清州への新規ファブ投資も同時に語られている。中国勢については DDR4 で2年前後、DDR5 で3〜4年、HBM で5年以上の技術差があり、当面の直接的な脅威にはなりにくいが、2028年以降に中国製装置による中国製メモリの生態系が定着すると価格圧力になりうる、という整理が出ていた
Source: → 2大陸に波及した経緯(@OpticAlpha870) / → 外国人売り越しと場中の値動き(@Tesla_Optimus_K) / → KOSPI の集中構造とレバレッジETF(@kurtsaltrichter) / → CXMT の技術差と評価(@working_00_home)
注記
- 対象セッションは 2026-08-06(木)と 2026-08-07(金)の2日間。検索期間は 2026-08-05〜2026-08-09
- 終値と騰落率は stockanalysis.com(米国株)と Naver 금융(韓国株)から取得した実測値。材料の説明は x-search(Grok)の要約に基づく
- 決算数値・ガイダンス・アナリストの目標株価は、最終的に各社 IR の決算リリース本文とアナリストレポート原文で確認すること