クラウド会計の仕訳画面で、受取利息の源泉徴収税を自動で分ける機能をChrome拡張に持たせた

開発misc-dev

法人に利息が入るときは、源泉徴収されている。 それを割り戻して登録する機能を、会計ソフトAの拡張に移植したような気がしていた。 元になったのは、会計ソフトB向けに公開されている拡張だったはずだ。 あの拡張は手元に落として、同期を取っている。

前提にしている源泉徴収税率は次のとおり。

  • 個人:20.315%(所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 地方税5%)
  • 法人:15.315%(所得税15% + 復興特別所得税0.315%)

会計ソフトAの仕訳一覧を開いた状態で、移植できていたのかどうかをまず調べてもらった。

移植したと思っていた機能はどこにあったか

移植はされていなかった。 しかも、覚えていた元の機能は会計ソフトBの拡張のものではなかった。 会計ソフトA向けにストアで公開されている別の拡張に入っている「受取利息の自動計算」だった。

移植したかどうかも、元がどの拡張だったかも、記憶が両方ずれていた。

会計ソフトAでは個人と法人を使い分けているので、どちらの明細かは識別できるはずだ。 そう言いかけて、やめた。 識別はあとでいい。 まず、ストア版のボタンがこの画面で動くのかを見たかった。

ブラウザで試させると、開いていた明細の上で「利息計算」ボタンは動いた。 登録まではしていない。

利息計算の前にエラーが挟まる

自分でも利息の行で挙動を確かめた。 詳細ボタンを押し、そのまま利息計算を押すとエラーになる。 借方の2行目の金額欄がない、明細で借方を追加してから、という内容だった。 左側のプラスボタンを押せという意味だろう、と読んだ。

プラスボタンを押してから利息計算を押すと、「計算済み」と出た。 金額と、借方2行目の金額が入る。 勘定科目は自動では入らない。

利息の行があるなら、ここまでを最初から全部拡張にやってほしい。 詳細は、ページを開いた時点で展開しておく。 借方の2行目も足しておく。 利息計算ボタンを押さなくても計算して、金額と勘定科目まで入れておく。

頼む文は「で、」で終わったまま届いた。 途中までしか届いていないと受け取られ、実装は始まらなかった。 代わりに返ってきたのは、「受取利息の明細があったら、ボタンを押さなくても、ページを開いた時点で拡張が自動でやる」という理解で合っているか、という確認だった。

源泉所得税をどの科目に入れるか

その確認に答えながら、科目を決めた。

法人税等の科目に入れておけば、源泉所得税の控除は別表でやる。 法人税、住民税及び事業税に入れておけば、基本的に別表4などでは考慮されない。 そういうことだったか、と聞き返しつつ、科目は法人税、住民税及び事業税でいくことにした。 この問いには、科目で別表の扱いは変わらないという答えが、あとで実装の報告と一緒に返ってきた。

登録ボタンまで自動で押させるかも考えた。 押さなくていい。 APIで登録することを考えたら、そもそも画面のボタンを順に押していく作りでいいのか、とも思ったが、そこは脇に置いた。

ほかに伝えた条件は3つある。

  • 明細の下の摘要は全部残す
  • 置き場所は自作の拡張でいい
  • 個人か法人かは自動で判定できるはずなので、判定して処理する

さっき後回しにした個人と法人の区別は、ここで拡張に任せることにした。 前の年は面倒でこの処理をやっていなかっただけで、本来あるべき処理に寄せたかった。

開いた時点で自動で進む手順

作らせた先は、自作した自動仕訳登録用の拡張だ。 受取利息の明細は、ページを開いた時点で次の順に自動で進む。

詳細を開く → 借方に2行目を足す → 金額と勘定科目を入れる(登録ボタンは押さない)

リロード用のスキルで拡張を読み込み直させ、新しいタブで開いて確かめてもらった。 9件中9件が、その状態になっていた。

1円違いの注記は要るのか

ところが画面には、ある月の総額が別の金額の可能性がある、という注記も出ていた。 意味が分からなかった。

会計ソフトAは、貸借が合っていなければどちらかに差額が出る。 差額は出ていないのだから、総額は合っているに違いない。 入力を見て確かめられるなら、この注記は要らないのではないか。 同じ入金額なのに、ということなのか。

聞いてみると、同じ入金額になる総額が1円違いで2通りありうる、という意味だった。

それなら関係ない。 1円ずれようが、数円ずれようが、実務上は問題ない。 注記そのものが要らない、と判断した。

注記は全部消させた。 画面に出るのは、自動で入る金額と勘定科目だけになった。 新しいタブで開き直して確認してもらうと、9件中9件にこれまでどおり入っていて、注記は1つも出ていなかった。

コミットと、テスト用のタブに残っていた受取利息

コミットを頼んだ。

ある画面で貸方が「受取利息」になっていたのは、拡張のバグではなかった。 修正の動作を確かめるために、テスト用のタブで手で書き換えたものだった。 書き換えたのは Claude Code 側で、登録はしておらず、そのタブも閉じてあった。

振り返り

拡張に任せたのは、詳細の展開から金額と勘定科目の入力までだ。 数円のずれを知らせる注記は、実務上は問題にならないので画面から外した。 登録ボタンは押させていない。

APIで登録するなら、画面のボタンを順に押していく作りでいいのか。 その疑問は、脇に置いたままだ。

  • 画面のボタンを順に押す作りのままにするか、APIで登録する作りにするかを考える
#Chrome拡張#クラウド会計#受取利息#源泉徴収税#仕訳入力#開発日記