開発mdx-playground

NVIDIA が決算でセグメントを Hyperscale / ACIE / Edge の3層構成に組み替えたという話を朝の決算ニュースで見て、「うちの memory-makers に NVIDIA の個別ページあったっけ?」と気になった。Claude Code に確認させたら、5月22日に四半期売上の SVG だけは置いてあったが、Micron のような個別ページは作っていなかった。Micron カードの隣に NVIDIA カードを並べたいので、今日のうちに nvidia.vue を生やすことにした。

micron.vue と同じパターンで nvidia.vue を生やす

apps/web/app/pages/memory-makers/micron.vue の構造をそのまま雛形にして、 nvidia.vue を新規作成させた。market.vue のグリッドに NVIDIA カードを差し込んで、Micron の隣に並ぶように Card 要素を挿入。

最初の構成はシンプルに、

  • 上段: 売上全体 QoQ の赤い折れ線(既存の SVG を流用)
  • 下段: stacked SVG(Hyperscale 緑 / ACIE 青紫 / Edge 橙)

の2枚だけ載せて dev で表示確認。コンソールエラーゼロ、Micron の隣に NVIDIA カードが綺麗に並んで一旦完成。

「セグメント別 QoQ subchart も下に置きたい」

ところがチャートを眺めていて、赤い折れ線だけだと「全体としては伸びてるけど、各セグメントがどう貢献してるか」が読めない違和感が出てきた。台湾の月次売上で各メーカーの増減率を並べるのと同じ感覚で、Hyperscale / ACIE / Edge それぞれの QoQ を1枚に重ねたい。

nvidia-revenue-segment-qoq.svg を新規で起こしてもらった。Q2'25 から Q1'27 までの8四半期で3本の折れ線を重ね描き。実際に並べてみると、

  • ACIE が Q2'26 で −20% に沈み込む谷
  • Hyperscale が Q4'25 に +43% でピークを打って、Q1'26 で −8% の反動

が一目で読める形になった。赤い折れ線(全体 QoQ)を残したまま下に置いたので、「全体は伸びてるのにこの四半期だけ ACIE が崩れてる」というような読み取りができる。

stacked SVG の数値ラベル問題

stacked SVG を見せたら「数字を全部入れて」と即フィードバックが来た。各バーの中央にセグメント別の値($B表記)を埋め込む方針で書き換えてもらう。

色のコントラスト問題で一回つまずいた。Edge の橙は白文字にすると薄くて読めない。緑と紫は逆に黒文字だと潰れる。結局、

  • Edge(橙)→ 黒文字
  • Hyperscale(緑)/ ACIE(青紫)→ 白文字

に分けて、総額($M)は従来通りバーの上に乗せた。色ごとに文字色を変えるだけの話だが、「カメラで撮って読めるか」を都度確認しないとだいたい潰れる。

ACIE の中身を解説するカードを作る

stacked SVG に ACIE が並んだ瞬間、「ACIE って何が入ってるんだっけ?」が自分でも引っかかった。ACIE = AI Clouds + Industrial + Enterprise の3層構成で、Hyperscale(AWS / Azure / GCP / Meta / X / OpenAI 自社購買)に入らない GPU 顧客の受け皿、という構造。

3層の解説カードを横に並べた。

  • AI Clouds: CoreWeave, Nebius, Lambda, Crusoe, Applied Digital, Yotta(Neo Cloud 系)と、Mistral / NV-Telecom / TWCC / G42 / Stargate UK / Japan / Korea(Sovereign AI 系)
  • Industrial: 製造・自動車・ロボティクス向け
  • Enterprise: 業務 SaaS / Agentic AI / EDA、加えて防衛・公共

ここで「AI Clouds カードの中、Neo Cloud と Sovereign AI を点線で分けてほしい」と差し戻し。確かに同じ AI Clouds でも、商業 GPU レンタル業者と国家・公的資金主導のものでは性格がまったく違う。1枚のカードの中で青の点線を引いて、上下に subgroup として分割するレイアウトに書き換えた。

Palantir の AI モデルって何?という疑問

ここで自分の頭にひっかかった疑問を投げた。「Palantir とかソブリン AI って、サーバーはわかるんだけど、そこで動かしてる "モデル" って何? Claude? オープンソース?」

Anthropic が Claude を動かす GPU は CoreWeave 等からレンタルしている、というのは納得感がある。Neo Cloud がそこに入るのは分かる。一方で Palantir AIP は何で動いているのか。

調べさせて整理した答え:

  • Palantir AIP はモデル中立: 顧客の選択次第で Anthropic Claude / OpenAI GPT / オープンソース(Llama 系・Mistral 系)を切り替えて動かす設計。プラットフォーム側で特定モデルに縛らない
  • Sovereign AI も同じ構造: 計算資源は国家側で持つが、上で動かすモデルは Mistral 系のオープンソースをファインチューンするケースが多い。一部は Anthropic / OpenAI を契約で持ち込むパターンもある

ここで「Anthropic × Palantir × ペンタゴンの揉め事あったよね?」とユーザーの記憶を確認したくなった。Web 検索を回して事実関係を詰めると、半分以上記憶通りだった。Anthropic の利用規約と Palantir 経由の防衛・諜報機関向け契約のあいだに摩擦があり、Anthropic 側が例外条項を後から作って通したという経緯。Palantir コールアウトに「モデル中立」「Anthropic との摩擦」を両方書き足した。

chart-frame を ExpandableChart に汎用化

ページが伸びてきて、5枚の chart-frame をクリック拡大できるようにしたくなった。最初は1枚ずつ modal 化するコードを書こうとしていたが、5枚に同じパターンを5回書くのは無駄なので、 ExpandableChart という汎用コンポーネントに切り出してもらう。

<ExpandableChart
  src="/memory-makers/nvidia/nvidia-revenue-stacked.svg"
  alt="NVIDIA Revenue by Segment"
/>

中身は SVG を slot で受けて、クリックでモーダル展開するだけのシンプルな wrapper。既存の5枚(売上全体 QoQ / stacked / セグメント別 QoQ / YoY / FY26 構成)を全部 ExpandableChart に置き換えた。後で他ページ(Micron など)にも横展開できるはず。

Vera Rubin の量産時期、Q3 開始で確定

NVIDIA セグメントを語る上で外せないのが Vera Rubin の量産時期。ローカルに置いてある FY27 Q1 決算の全文書き起こしを読み直させた。

  • 230行目: コレットの「Vera Rubin は Q3 から量産出荷開始」
  • 493行目: ジェンスンが同じく「Q3 ramp」と明言

「決算後にジェンスンが別の場で Q2 フルプロダクションと言ってる可能性は?」と疑って Web も当てたが、そういう発信は出てこなかった。Q3 開始で確定。本文の Vera Rubin 記述を「Q3 から量産出荷開始」に書き換え。

Vera Rubin の3つの設計仕様(ターンキー / 推論特化 / 機密コンピューティング)が、そのまま ACIE の特徴と噛み合う構造になっているのは面白い読み。ターンキー Sovereign AI、推論特化 Neo Cloud、機密コンピューティング Enterprise、という対応で書き足した。

振り返り

「ページを1枚追加してほしい」が起点だったが、最終的には NVIDIA のセグメント分類そのものを理解し直す作業になった。チャートを並べる過程で「ACIE って何だっけ」「Palantir のモデルって何だっけ」が連鎖的に出てきて、そのたびに調べて解説カードを書き足した。

人間がやったのは「赤い折れ線そのまま+下に subchart」「Neo Cloud と Sovereign AI を点線で分割」「Palantir って何で動いてるの?」の判断と違和感の検出。実装、SVG の値ラベル調整、Vera Rubin の書き起こし照合、Web 検索による事実確認、ExpandableChart の汎用化は全部 Claude Code に回した。「人間が判断する係 / AI が実行する係」の構図が今日もそのままハマった一日。