noteでマネタイズを始める準備を1日でやった — 料金体系の調査、匿名をやめる判断、ブランド名とアカウント開設まで
朝いちばんに始めたときは、匿名のアカウントを新しく立てるつもりだった。夜には実名で開設まで済んでいた。
前提が半分ひっくり返ったのは昼過ぎで、きっかけは自分の中の引っかかりを言葉にしてみたことだった。
先行クリエイターの棚を、まるごと並べてもらう
noteで自動化ツールを売っているクリエイターが先にいる。同じ土俵に入る以上、その人が何をいくらで、どういう並べ方で売っているかを先に把握しておきたかった。
サブエージェントを並列で派遣して、公開APIから記事を全件取ってこさせた。無料と有料の内訳、価格の付け方、メンバーシップの使い方、ダウンロード物の渡し方まで。同じ問いをChatGPT Proにも投げて、2系統で突き合わせる形にした。
成果物は全部、公開しない領域に置いた。他人の値付けを自分のサイトに並べる理由はどこにもない。
ChatGPT Proは35分待っても本文がゼロ文字のままだった。画面を見に行かせたら、まだ考えていた。返ってきたのは16,000字ほど。待っている間に別の作業へ切り替えたのは正解で、あのまま待機ポーリングだけしていたら午前中が丸ごと消えていた。
数えられなかったものが、軸を2本引いたら4マスに収まった
noteの記事は、無料にもできるし、有料にもできる。メンバーシップ限定にもできる。その組み合わせが何通りあるのか、自分では数えられなかった。「メンバーだけが読める有料記事」と「メンバーも読めるし単品でも買える記事」は別物なのか、同じなのかも分からない。
図にしてもらった。1記事を四角として、軸を2本引く。単品価格を付けるかどうかと、メンバー特典に入れるかどうか。掛け算で4つ。それだけだった。「メンバーも読めて、単品でも買える」は成立する。どの有料記事にも掛けられる調整のつまみが別に2つあるだけで、記事そのもののパターンは4つを超えない。
言いながら思い出した「月額なのに過去記事は読めない」も実在する。ただしそれはメンバーシップではなく別の仕組みの挙動なので、4マスの外の話として追記させた。
自分が数えられなかったのは、パターンが多かったからではなく、軸が見えていなかったからだった。
困りごとは、想像ではなく実物で持つ
何を売るかを決める前に、見込み客が何に困っているかを実物で持っておきたかった。X検索を別タスクとしてサブエージェントに投げて、10本のクエリで100件強を集めさせた。
出てきたのは、自分が入ろうとしていた場所より一段上流に、手つかずの困りごとが溜まっているという構図だった。想像で商品を決めていたら、そこは見えていない。
匿名でやる理由が、自分には説明できなかった
先行クリエイターは匿名で運用している。自分のXは実名でやっている。それでも計画は「匿名アカウントを新しく立てる」前提で組み上がっていた。
昼になって、そこが気持ち悪くなった。会社勤めなら匿名でやる理由は分かる。自分の場合、その理由が言葉にできない。本名で出せないものを匿名なら出していいのかというと、それはそもそも出すなという話ではないか。
返ってきた判断の物差しが効いた。本人だと特定されたときに、謝罪や削除が必要になるか。必要ならそもそも出さない。必要ないなら、匿名は倫理の問題ではなく、ただの棚の分け方になる。
それで実名に決めた。匿名アカウントの立ち上げは取りやめ。戦略メモ3ファイルの前提を書き換えさせ、匿名前提でぶら下がっていたタスク(住所の出し方の手当てなど)は論点そのものが消えたとして閉じた。
半日かけて積み上げた計画の前提を1行で崩したことになるが、崩れた分だけ作業は減った。
ブランド名は3ラウンドかかった
判断が要る項目が2件以上あるときは、ターミナルの選択肢ではなくHTMLの3択ボタンで答える運用にしている。前提を読んだ流れでそのまま選べるほうが、自分には合っている。
第1ラウンドの候補は実名路線に切り替える前のもので、丸ごと作り直しになった。第2ラウンドは候補が全部地味だった。並んだ名前がどれも「何をするツールか」の説明になっていて、口に出したくならない。
そこを敗因として伝えたら、第3ラウンドは説明をやめて、体感の言葉と人格に寄せた候補が6つ出てきた。ここで決まった。仕事が進む感覚を名前にしたもので、鳥の名前と響きが重なるのでロゴにも展開できる。
IDの空きも確認させた。候補の1つは叩いたら200が返ってきて、すでに誰かがいた。空いている綴りを取り直して確定。
3択のどれも合わないときの逃げ道を作った
決裁フォームを使っていて、詰まった場面があった。各項目に自由記述欄はあるのに、選択肢を1つ選ばないと送信ボタンが有効にならない。3つのどれとも違う指示を出したいときに、先へ進めない。
共通ツールのほうを直させた。自由記述に何か書いてあれば、選択肢を選んでいなくても回答済みとして扱う。受け取った側は、選択なしでコメントだけ届いた項目を指示として読み、必要なら候補を作り直してフォームを立て直す。ルールファイルにもその挙動を書き足した。
選択肢を用意する側が取りこぼす可能性は常にある。フォーム自体がそれを受け止められるようになった。
ロゴは、小さいサイズで見ないと選べない
アイコンとロゴは画像生成に3案作らせた。カタカナが崩れていないかだけは目視で確認する。
1回目は色が好みと違ったので、既存サイトのヘッダーの色をブラウザで実測させて、その色指定で3案を作り直させた。
選ぶときに効いたのは並べ方だった。原寸だけ見ても判断できない。96px・48px・32pxの丸抜きと、タイムライン上での見え方のモックを一枚のHTMLに並べさせ、選択ボタンを付けて出してもらった。アイコンは小さいところでしか使わないので、小さいところで潰れないかどうかが選定基準になる。
開設の直前で一度止まった
ロゴが決まって設定に入ろうとしたところで止まった。ブラウザでログインしていたのが本命の既存アカウントだったからだ。そこを書き換えれば、棚を分けるという決定と正面から矛盾するし、既存記事のURLも壊れる。
ログアウトして、サインアップだけ自分で済ませた。メールアドレスとパスワードの登録はAIには実行させない。
そこから先は任せた。ID、表示名、プロフィール文、アイコン。途中でアイコンの切り抜きダイアログを操作したら自己紹介欄が空に戻っていて、入れ直してから保存し直している。ダイアログを開くと親フォームが再描画される作りだった。
APIを叩いて保存内容を読み戻し、実際のページを開いて表示を確認するところまでやらせて、開設が終わった。
営業の当て方は、別の棚に置いた
同じ日の朝、別セッションで営業リストを作らせていた。ある著名経営者の営業論を読んで、上から当たる方針でいこうと決めたのがきっかけだった。
ChatGPT Proとサブエージェントの2系統で調べさせ、実在確認と出典付きで表にしてスプレッドシートへ流し込んだ。サブエージェント側は111回のツール実行に38分かけて戻ってきた。1回目の報告が訂正差分だけで全体表がなかったので、完全な形で出し直させている。
進め方のドキュメントも残した。ただし公開領域には置かない。営業の手順は外に出すものではないので、非公開領域にマークダウンで置いて、自分だけが読める形にした。
今日の学び
- 数えられない組み合わせに見えたものは、軸を2本引いたら4マスで済んだ。パターンを数える前に、何と何の掛け算かを先に決める
- 匿名か実名かは「特定されたときに謝罪や削除が要るか」で切れる。要るなら出さない、要らないなら好きにしていい
- 名前の候補が地味なときは、説明に寄りすぎている。何をするかではなく、どう感じるかで出させ直す
- 選択肢を用意する側は必ず取りこぼす。フォームに選択肢の外へ出る道を用意しておく
- アイコンは小さいサイズのモックを並べないと選べない
明日やること
- 集めた困りごと100件から、最初に売る1本を選ぶ
- 最初の記事の価格帯を決める(有料のハードルは作りつつ、拡散の割引を初日から使う方向)
- Xのプロフィールを新ブランドと接続する
- 営業リストの上位から、実際に当たる順番を決める