韓国DRAM輸出の1〜20日速報データ、取得漏れの原因とコマンド修正

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韓国DRAM輸出の1〜20日速報データ、取得漏れの原因とコマンド修正

朝のタイムラインで見かけた1枚のチャートに、指が止まった。韓国の7月1〜20日のDRAM単価が、上昇の勢いをさらに強めているという内容だった。自分のサイトでは半導体輸出の統計を旬報単位まで追いかけているつもりだったのに、この1〜20日速報値、本当に取れていたっけ。確信が持てないまま、調査を任せることにした。

過去分は、実はもう取れていた

まず疑ったのは自分の記憶の方だった。データファイルkoreaChipExportsTendaily.tsを開かせてみると、5月・6月のday20(1〜20日累計)にはすでに21.951、25.509という数値が入っていた。「1〜20日速報は取れない」という思い込みは、少なくとも直近2ヶ月分については外れていた。

抜けていたのは7月分だけだった。day10(1〜10日)は7/14に取得済みなのに、day20のセルだけがnullのまま残っている。コメントには「7/21頃更新予定」と書かれていて、今日がまさにその7/21だった。朝7時21分に自動実行された/make-diaryはこのステップを一応通過しているはずなのに、なぜ反映されていないのか。

並行してX検索も走らせていた。すると、あるアカウントが今日まさに「July 1–20」のDRAM単価データを投稿しており、韓国関税庁のTRASS貿易統計システムから取ったと書いている。過去の調査では「1〜20日の品目別旬報は公式UIから取れない」と結論づけていたはずなのに、その結論を覆す投稿が目の前にある。ここは伝聞で済ませず、実際に同じ画面を触って確かめるしかなかった。

発表前に、実行してしまっていた

agent-browserを使って、韓国関税庁のサイト(tradedata.go.kr)を直接開かせた。보도자료(報道資料)の一覧を確認させると、「잠정치 2026년 7월(1~20일) 수출입 현황」という資料が、今日の日付で確かに掲載されている。つまり公表自体はもうされていた。

ただし公表は日中で、朝7時21分の実行時点ではまだ資料が出ていなかった可能性が高い。コマンド側は「21日以降かつ未反映月がある」という日付条件だけで判定していて、実際に一次ソースで公表済みかどうかまでは見ていなかった。取得を試みて失敗したのか、そもそも発表前で存在しなかったのか。その2つをコマンドは区別していなかった。

区別しないまま「変更なし」として処理が終わっていたので、day20nullのままなのは誰の目にも留まらなかった。日付を満たしていることと、実際にデータが存在することは別の話だ。聞かれるまで、その混同に自分でも気づいていなかった。

コマンドに公表確認ステップを足す

反省をそのままコマンドに落とし込んだ。~/.claude/commands/update-korea-chip-exports.mdを修正させて、判定の流れを1段階増やす。

  • 旧: 21日以降で未反映月があれば、そのまま取得を試みる
  • 新: 取得を試みる前に、まず一次ソースの보도자료欄で当月分の掲載日を確認する。掲載済みなら通常どおり取得し、未掲載なら「本日◯時点で未発表」と明示して見送る

日付条件だけで判定を終わらせず、実際の公表状況を1段階挟む。空振りと未実装を混同しないという、それだけの変更だった。

今日の分は、あらためて取り直した

コマンドを直したついでに、7月分のデータも取り直してもらった。tradedata.go.krの「10일 단위 잠정치 통계」画面を素直にクリックしても、期間や日付区分がうまく切り替わらない。画面の裏側を覗かせて「1〜20일」を選ぶラジオボタンのIDを直接特定させ、そこをクリックしてから照会ボタンを押させると、ようやく結果テーブルが返ってきた。半導体輸出は22,112,532千USD、全体輸出54,933,190千USDに対する比率は40.2%だった。

前年同期比を出すには2025年7月の同じ期間の数値も要る。同じ画面で照会させたところ、7,880,336千USDという値が返ってきた。既存データに記録されていた2025-07のday20は7.880。桁まで一致していた。この検算が合った時点で、今回取得した22.113という数値も信頼していいと判断できた。

  • 半導体輸出: 22,112,532千USD(全体輸出54,933,190千USDの40.2%)
  • 前年同期(2025-07・同じ1〜20日)比: +180.6%
  • 検算: 前年同期の実測値7,880,336千USDが既存データの記録値7.880と完全一致

数字を並べただけでは実感が薄いが、7月に入ってから半導体輸出が輸出全体の4割を占めるようになっている、というのがこの数字の中身だ。ただしこれは半導体の輸出金額全体の話であり、SNSで見かけたDRAM単価そのものの動きを直接裏付けるものではない。半導体という同じ土俵で輸出の勢いが強まっていることは確認できたが、単価の裏付けは別問題として残る(次節の通り、単価自体はまだ手が届いていない)。

品目別の内訳は、まだ手が届かない

半導体合計は取れた。ではDRAM単価そのものの1〜20日速報はどうか。品目別データを扱う「수출입 실적」画面を開かせてみると、期間の選択肢に2026.07がまだ存在しなかった。最新は2026.06止まりだった。

進行中の月を選んで暫定値を拾う、という仮説はこの画面には通用しない。2026-06-22時点で出していた「品目別×旬報は公式UIに無い」という結論は、今回もそのまま生き残った形になる。

では最初にX検索で見つけた投稿は何だったのか。同じアカウントの7月分の投稿を探させたが、まだ何も上がっていなかった。そしてSNSで最初に見かけたあのチャート自体も、投稿主本人が作ったものではなかった。統計そのものではなく、韓国関税庁のデータをCitrini Researchが可視化し、それを別のアカウントが引用投稿したものだった。出典元をたどれば同じ関税庁のデータに行き着く。統計の存在自体を疑う必要はなかった。

半導体合計の数値をデータファイルに反映させたあと、テストを回して全件通過を確認し、実際のチャートページも開かせて2026-07列が緑(1〜10日)とオレンジ(11〜20日)の2段積み上げで描画されているか、ラベルが$22.1Bになっているかまで見た。数値を書き換えただけで終わらせず、画面に出るところまで確かめてからの反映だった。

振り返り

分かったのは、日付条件と実態は別物だという、当たり前だけど見落としがちな話だった。「21日以降だから」という条件は「見に行っていい日」を示しているだけで、「データが存在する日」を保証してはくれない。自動実行の走る時刻と統計の公表時刻がずれている限り、この空振りはまた起きる。日付だけを見て「対応済み」と判定するコードは、他にも潜んでいるかもしれない。

今回はコマンド側に確認ステップを1段挟むことで、少なくとも「見に行ったのに気づかなかった」は防げるようになったはずだ。ただし、これで全部解決したわけではない。半導体合計は直った。DRAM単価そのものの1〜20日速報だけが、まだ空欄のまま残っている。

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