Q&A記事の型を「論点ピラミッド」に作り替え、1日で24本を書いた記録

開発eurekapu-nuxt4

5本のつもりが、公開は0本だった

朝いちばんに、前に立てた計画の進捗を聞いた。書籍を4冊から8冊読んで統合メモを作り、記事にしてレビューを通すという段取りで進めていたものだ。財務諸表まわりの疑問に1問ずつ答えるQ&Aを作り、もともと公開してあるコンテンツへ流入させる狙いだった。自分の記憶では5本できているはずだった。

計画書と進捗台帳をChromeの前面タブに出させて、答え合わせをした。本文のHTMLは9本あった。ただし一覧に登録されているのは5本で、本番に公開されているのは0本だった。書いたのに置き場がない、という状態のまま止まっていた。

200問の置き場を先に作る

カテゴリはもう決めてある。なら先に器を作ったほうが早い。カテゴリ一覧のハブを1枚と、カテゴリ別のページを13枚。タイトルは仮で構わないので、200問すべてにカードと記事へのリンクを置かせた。中身が空でも、並んでさえいれば次にどこを埋めるかを目で決められる。

ついでにURLのキーを相談した。略語のままでいいのか判断がつかなかったので、SEOの観点でどうかを聞いた。読める英語スラッグに変えるほうがいいという答えだったので、その場で全部差し替えさせた。まだ1本も公開していないから、リダイレクトも被リンクも気にしなくていい。変えるなら今しかない。

7問書かせて、読んでみた

「決算情報の入手と実務」の7問を先に全部書かせることにした。執筆者を5体並列で派遣して本文と図まで仕上げさせ、別のエージェントに独立レビューを回す。最後の1本は指摘が8件上がってきて、全部採用して直した。

一覧に並んだ7本を読んで、引っかかった。どこが、とすぐには言えない。ただ、物足りない。

図が、必ず2回出てくる

先に別の違和感のほうが形になった。「実際にやってみる」の節に、前の節で出した図がもう一度貼ってある。必要なときだけ再掲してほしいのに、どの記事にも入っている気がする。気のせいか、と聞いた。

気のせいではなかった。数えさせたら、登録済み12本すべてで図のマーカーが2組あり、「図1(再掲)」のキャプションが1つずつ付いていた。

原因は手順書のほうにあった。8月19日、パイロットの1本目をレビューしたときに「数字で確かめる」の節へ図を再掲すると決めた。それがそのままチートシートの4番目の節に固定文として残り、以降の執筆者は全員そこを機械的に守っていた。

型に一度書いた指示は、全記事に例外なく出る。当たり前なのだが、12本そろって同じ場所に同じ図が入っているのを見るまで実感がなかった。

手順が主体の4本(入手先、有報の読み方、読む練習、非上場)から再掲を外させ、数値例が図をたどる3本(何期分、短信と有報、注記)とパイロット5本は残した。手順書のほうも「4番目の節が図の中身をたどるときだけ再掲する」に書き換えさせた。

物足りなさの正体は、型だった

図を片付けてから、さっきの引っかかりに戻った。

出典として62冊も読ませているのに、1本あたりの記述がコンパクトすぎる。たとえば「非上場の会社や取引先からもらった決算書はそのまま信じていいのか」という問い。答えはもちろん「よくない」で、本当に書くべきなのは何をどう見るかのほうだ。やっていることは財務デューデリジェンスと変わらない。それが数百字で終わっている。

今の型を確認すると、「答え、理由を600字から1,000字、数値例1つ」だった。問いに対する論点を1つか2つに絞って短くまとめる形になっている。少なく感じたのは書き手の腕のせいではない。型のほうが上限を決めていた。

そこで型を入れ替えた。問いをまず論点に分解する。論点ごとに主張、根拠、それを支える事実を積み上げる。出典から拾える知識は各論点の下に足していく。分量の上限は外す。事例は論点を一通り並べたあとに置く。手順書をこの「論点ピラミッド型」に差し替え、計画書に改訂を追記した。転載チェッカーには、参照リスト外の本も照合に加えるオプションを足させた。

08:46、執筆者が5体とも止まる

書き直しに入れた直後、反応が返ってこなくなった。見にいくと、執筆者5体ともセッションの利用上限に当たって停止していた。リセットは11時。

幸い、途中成果は残っていた。4本(入手先、短信と有報、有報の読み方、注記)は、論点ツリーと論点ごとの統合メモをファクトチェック用のファイルに書き終えていた。ツリーを図にするスクリプトまでできている。本文だけが空だった。

こちらのコンテキストも詰まってきていたので、進捗を台帳の「現在地」に書かせ、書き直し用のプロンプトをファイルに保存させた。中身は共通部と7問ぶんの差し込み、それに独立レビュー用をそろえた。11時3分に仕込まれていた自動再開は取り消して、セッションを閉じても勝手に動かない状態にしておく。

上限が解けたらしく、再開した1体が「短信と有価証券報告書」を1本だけ仕上げてきた。6論点で本文はおよそ6,100字、図が2枚。転載チェックは0件だった。新しい型で1本が形になったのを見て、残りも同じ形で進められると分かった。

親に全部読ませてから、別のエージェントに読ませる

次のセッションで残り6本にかかった。手順はどの本も同じにした。上がってきたら親のエージェントに全数レビューをさせ、そのあと独立レビュー役を投入して、出てきた指摘を1件ずつ裁定させる。

「短信と有価証券報告書」は指摘5件のうち4件を採用、1件を一部採用にした。「何期分を見ればいいか」は12件(中4件、低8件)が上がってきて、こちらは全件採用して本文と図に反映させた。

番号を振って、対応を取る

6本が並んだところで、通して読んだ。構成そのものは悪くない。冒頭のグレー背景の要点まとめも、論点を分ける宣言も、そのあとの図も、このままでいい。

直してほしかったのは対応関係だった。せっかく論点を1から6まで整理したのに、各論点の見出しにはその番号が振られていない。「1. 上場会社の決算書が公開されている理由」と書いておけば、図と本文を目で結べる。さらに各論点の冒頭には結論を置きたい。「3つのルールがそれぞれの目的で公開を求めています」と書くなら、その3つが何なのかは、表でいいからその場に出す。

この形で7本を改稿させた。5体並列で回して、上がるたびに確認する。6本目で1箇所だけ直した。貸倒れの表のセルは本文より断定が強かったので、「引当金の範囲を除き」を補わせた。表は本文を要約する場所であって、本文より強いことを言ってはいけない。

最後にもう1つ。「この問いを分ける6つの論点」という見出しが表題くさい。「6つの論点に分けて考える」に言い換えて7本そろえた。右側の目次にも同じ文言が出る。

進捗は計画書に「7. 進捗(2026-09-11 時点)」として書かせた。

午後、同じ型で17本

型が決まったので、あとは物量だった。「ビジネスモデルと企業比較」11問と「投資判断への応用」6問、合わせて17本を一気に書かせることにした。

着手前にgitを見させたら、引き継ぎに書いてあった「未コミット約60ファイル」は12時15分のコミットにもう入っていた。残っていたのは午後の改稿とドキュメント更新の13ファイルだけで、引き継ぎが想定していた分け方は成立しない。コミットはせず、13ファイルの差分だけパッチで退避させて先に進めた。

執筆者は5体ずつの陣で投入した。上がってきたら親に全数レビューをさせ、独立レビューを回し、一覧に登録して描画を確認させる。この順を17本ぶん繰り返した。

親のレビューで直させたのは、どれも細かいところだ。同業2社を比べる回では、論点4の行に「同じ値段で売るなら」という条件を付けさせた。付けないと、別の回の主張と矛盾する。建設協力金の計上科目は「差入保証金や長期の貸付金」に直した。予想と実績を比べる回では、修正基準の境界値と「日本の特徴」の言い切りの2件を直させた。

分量は型を変えた分だけ増えた。同業2社の回は7論点で8,149字、図が2枚ある。

16:50、今度は7体が止まる

夕方、また止まった。今度はopusの利用上限で、7体が429を返して停止した。リセットは19時40分。

この止まり方は今日2回目なので、対応も同じにした。止まった時点の状態を控えて、リセット後に止まった分だけ投入し直す。終わっている本を書き直させない。

20時すぎに3本が上がり、親のレビューで3件直させて独立レビューへ回した。最後の1本も通って、17本すべてが一覧に登録され、描画と機械検査まで抜けた。

学びメモ

  • 執筆の指示を型に固定するときは、条件を添える。無条件に書いた1行が、12本の同じ場所に同じ図を入れていた
  • 出来が薄いと感じたら、書き手より先に型を疑う。今回の「量が少ない」は、型が上限を決めていたのが原因だった
  • URLの設計を変えるなら公開前。1本も公開していなければ、差し替えのコストはゼロ
  • 上限で止まるのは事故ではなく前提。途中成果をファイルに落とさせ、引き継ぎプロンプトを保存しておけば、止まっても半日で戻せる
  • 表は本文より強いことを言わない。要約のつもりで断定が強くなる箇所が実際に出た

明日以降

  • 200問のうち、まだ手を付けていない問いのほうが多い。次のカテゴリを同じ型で進める
  • 公開はまだ0本。一覧と本文がそろったカテゴリから、出す順番を決める
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