マネーフォワードとfreeeは5年でどれだけ値上げしたか。個人向けと法人向けの料金改定をプラン別に追う
マネーフォワードとfreeeは5年でどれだけ値上げしたか。個人向けと法人向けの料金改定をプラン別に追う
マネーフォワード クラウドが、2026年9月24日に料金改定を発表した。 個人事業主向けプランは2026年12月1日に、法人向けプランは2027年6月1日に基本料金が上がる。 利用者には改定を知らせるメールが届いている。
2021年9月から、今回発表された2027年6月の改定までを並べると、個人向けと法人向けで値上げの形が違う。
- 個人事業主向けでは、マネーフォワードが月額払いも年額払いも上げてきた。パーソナルプランの年額払いは、11,760円から22,560円になる(+92%)。freee会計は月額払いだけを上げ、年額払いの料金は5年間変えていない。
- 法人向けでは、両社とも基本料金を2段階で引き上げた。マネーフォワードのスモールビジネスプランは月額払いが3,980円から6,980円になる(+75%)。freeeは2024年7月にプランを組み替え、旧ベーシックプランからスタンダードプランへ移ると、月額払いが4,780円から11,980円になる(+151%)。
以下の金額は、断りがないかぎり公式発表に載っている税抜の基本料金である。 上昇率は筆者が計算し、小数点以下を四捨五入した。 2021年9月時点の料金は、両社の改定のお知らせに載っている改定前の金額と、Internet Archiveに残る2021年10月時点のマネーフォワードの料金ページで確かめた。
5年間の改定一覧
2021年9月以降に実施された改定と、実施が発表されている改定は次のとおりである。
| 実施日 | 会社 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 2022年6月1日 | マネーフォワード | 法人 | スモールビジネスプランの利用人数を3名までに制限。4名以上の会計と請求書は1名につき月300円の従量課金。基本料金は据え置き |
| 2022年12月1日 | freee | 個人 | スターターとスタンダードの月額払いを値上げ |
| 2023年1月18日 | freee | 法人 | ミニマムとベーシックの月額払いを値上げ |
| 2023年12月1日 | マネーフォワード | 個人 | パーソナルミニとパーソナルを値上げ(月額払い、年額払いとも) |
| 2024年6月1日 | マネーフォワード | 個人、法人 | 「AI-OCRから入力」の従量課金を新設。クラウドBoxを有料化 |
| 2024年7月1日 | freee | 法人 | プランを組み替え(ミニマムはひとり法人、ベーシックはスターターかスタンダード、プロフェッショナルはアドバンスへ) |
| 2024年12月2日 | freee | 個人 | スターターとスタンダードの月額払いを値上げ |
| 2025年2月1日 | マネーフォワード | 個人、法人 | クラウド請求書の郵送代行を1通210円に統一 |
| 2025年6月1日 | マネーフォワード | 法人 | スモールビジネスとビジネスを値上げ。ひとり法人プランを新設 |
| 2026年12月1日(予定) | マネーフォワード | 個人 | パーソナルミニの月額払い、パーソナル、パーソナルプラスを値上げ。AI-OCRの従量課金を廃止 |
| 2027年6月1日(予定) | マネーフォワード | 法人 | ひとり法人の年額払い、スモールビジネス、ビジネスを値上げ。ビジネスのAI-OCRの従量課金を廃止 |
基本料金が上がった回数は、マネーフォワードが個人向け2回、法人向け2回、freeeが個人向け2回、法人向け2回である。 freeeの法人向け2回目は、プランの組み替えを伴う。
新料金が適用されるのは、改定日以降の最初の契約更新からである(2026年9月24日の発表による)。 年額払いの契約は、改定日より前に更新日が来れば、次の更新までは現在の料金で使えることになる。 自分の契約の次の更新日は、管理画面で確かめておくとよい。
個人事業主向けプラン
料金の推移
図1は、左の列にマネーフォワード、右の列にfreeeを置き、価格帯の近いプランを横に並べた。 実線が月額払い、破線が年額払いを12で割った月あたりの金額である。 網かけの部分は、まだ実施されていない改定予定を表す。
右の列の破線は、どのプランも5年間まっすぐ横に伸びている。 左の列では、パーソナルプランの破線が2023年12月と2026年12月に上がり、月あたり980円から1,880円になる。
マネーフォワード クラウド
| プラン | 2021年9月 | 2023年12月から | 2026年12月から | 累計 |
|---|---|---|---|---|
| パーソナルミニ(月額払い) | 980円 | 1,280円 | 1,680円 | +71% |
| パーソナルミニ(年額払い) | 9,600円 | 10,800円 | 10,800円 | +13% |
| パーソナル(月額払い) | 1,280円 | 1,680円 | 2,880円 | +125% |
| パーソナル(年額払い) | 11,760円 | 15,360円 | 22,560円 | +92% |
| パーソナルプラス(年額払いのみ) | 35,760円 | 35,760円 | 38,160円 | +7% |
| パーソナルミニ アプリプラン(税込) | 980円 | 1,500円 | 1,880円 | +92% |
1回の改定で最も上がるのは、2026年12月のパーソナルプランの年額払いで、15,360円から22,560円へ47%上がる。 上位のパーソナルプラスは2023年の改定で据え置かれ、2026年も7%の値上げにとどまる。 その結果、パーソナルとパーソナルプラスの年額の差は、2021年9月の24,000円から15,600円に縮まる。
基本料金のほかにも、利用者の負担は増えている。 2024年6月にクラウドBoxが有料化され、無料プランの利用者はファイルをアップロードできなくなった。 同じ月に「AI-OCRから入力」の従量課金が始まり、現在はパーソナルプランで31件目から、パーソナルプラスで101件目から、1件20円かかっている。 この従量課金は2026年12月1日に廃止され、その日以降の利用分からはかからなくなる。
freee会計
| プラン | 2021年9月 | 2022年12月から | 2024年12月から | 累計 |
|---|---|---|---|---|
| スターター(月額払い) | 1,180円 | 1,480円 | 1,780円 | +51% |
| スタンダード(月額払い) | 2,380円 | 2,680円 | 2,980円 | +25% |
| スターター(年額払い) | 11,760円 | 11,760円 | 11,760円 | 0% |
| スタンダード(年額払い) | 23,760円 | 23,760円 | 23,760円 | 0% |
| プレミアム(年額払いのみ) | 39,800円 | 39,800円 | 39,800円 | 0% |
| スターター(アプリ内課金、税込) | 1,300円 | 1,700円 | 1,960円 | +51% |
| スタンダード(アプリ内課金、税込) | 2,600円 | 3,100円 | 3,280円 | +26% |
freeeの個人向けは、年額払いで契約していれば、この5年間の値上げの影響を受けていない。 月額払いとの差は広がり、スタンダードでは月額払いの12か月分(35,760円)と年額払い(23,760円)の差が、2021年9月の4,800円から12,000円になった。
なお、2021年9月時点のfreeeの料金は、2020年5月の改定で決まったものである。 このときはスターターの年額払いが9,800円から11,760円に、スタンダードの年額払いが19,800円から23,760円に上がっている。 5年という期間の外なので、図と表には含めていない。
法人向けプラン
料金の推移
図2の縦軸は、図1の3.5倍の14,000円まで取っている。 法人向けの料金は個人向けの数倍あり、同じ目盛りにすると個人向けの段差が見えにくくなるためである。
マネーフォワードは2025年6月と2027年6月に、月額払いも年額払いも上げる。 freeeは2023年1月に月額払いだけを上げ、2024年7月のプランの組み替えで年額払いも上げた。 右の列の中段と下段は、同じ旧ベーシックプランから移った先で、2024年7月の段差の高さが大きく違う。
マネーフォワード クラウド
| プラン | 2021年9月 | 2025年6月から | 2027年6月から | 累計 |
|---|---|---|---|---|
| スモールビジネス(月額払い) | 3,980円 | 5,980円 | 6,980円 | +75% |
| スモールビジネス(年額払い) | 35,760円 | 53,760円 | 64,560円 | +81% |
| ビジネス(月額払い) | 5,980円 | 7,980円 | 8,980円 | +50% |
| ビジネス(年額払い) | 59,760円 | 77,760円 | 83,760円 | +40% |
| ひとり法人(月額払い) | (新設前) | 3,980円 | 3,980円 | 0% |
| ひとり法人(年額払い) | (新設前) | 29,760円 | 35,760円 | +20% |
スモールビジネスプランの年額払いは、2021年9月の35,760円から64,560円へ、ほぼ1.8倍になる。 2027年6月以降のひとり法人プランの年額払い(35,760円)は、2025年5月までのスモールビジネスプランの年額払いと同じ金額である。
基本料金とは別に、2022年6月には利用人数の扱いが変わった。 スモールビジネスプランは3名までになり、4名以上で使うにはビジネスプランへの移行が必要になった。 会計と請求書を4名以上で使う場合は、1名につき月300円の従量課金がかかる。
freee会計
freeeの法人向けは、2023年1月に月額払いの料金が上がり、2024年7月にプランが組み替えられた。 旧プランと新プランは1対1に対応しないので、freeeが案内している移行先で比べる。 年額払いは月あたりに換算した金額で示す。
| 旧プラン | 2021年9月(月額払い/年額払いの月換算) | 2023年1月から(月額払い) | 移行先 | 2024年7月から(月額払い/年額払いの月換算) | 累計(月額払い/年額払い) |
|---|---|---|---|---|---|
| ミニマム | 2,380円/1,980円 | 2,680円 | ひとり法人 | 3,980円/2,980円 | +67%/+51% |
| ベーシック | 4,780円/3,980円 | 5,280円 | スターター | 7,280円/5,480円 | +52%/+38% |
| ベーシック | 4,780円/3,980円 | 5,280円 | スタンダード | 11,980円/8,980円 | +151%/+126% |
| プロフェッショナル | 47,760円/39,800円 | 47,760円 | アドバンス | 51,980円/39,780円 | +9%/ほぼ横ばい |
旧ベーシックプランの利用者は、スターターとスタンダードのどちらに移るかで負担が大きく変わる。 さらに、スターター以上の新プランには、基本料金とは別に従量課金がある。 表の上昇率は基本料金だけで計算しているので、利用量によっては実際の負担がこれより大きくなる。 プロフェッショナルとアドバンスは月4万円から5万円台と、ほかのプランより料金が大きく高いので、図2には入れていない。
比べるときに気をつけること
プランの名前が同じでも、改定のたびに使える機能や件数の上限が変わっている場合がある。 この記事で比べたのは基本料金だけで、機能の差は反映していない。
法人向けは、両社ともプランの新設や組み替えを伴うため、旧プランと新プランをそのまま比べることはできない。 表と図では各社が案内している移行先を使ったが、実際にどのプランに移るかは利用状況によって変わる。
freee会計については、2026年9月25日の時点で、ヘルプセンターの現行料金のページに今後の改定予定は載っていなかった。
出典
- マネーフォワード クラウド「料金体系の一部改定について(改定日:2026年12月1日および2027年6月1日)」
- マネーフォワード クラウド「料金体系の一部改定について(改定日:2025年2月1日および6月1日)」
- マネーフォワード クラウド「料金体系の一部改定について(改定日:2023年12月1日および2024年6月1日)」
- マネーフォワード クラウド「料金体系の一部改定について(改定日:2022年6月1日)」
- マネーフォワード クラウドの法人向け料金ページ(Internet Archive、2021年10月16日時点)
- マネーフォワード クラウド確定申告の料金ページ(Internet Archive、2021年10月20日時点)
- freee ヘルプセンター「freee会計 個人事業主向けプラン 月額払い 料金改定について(2024年12月2日から)」
- freee ヘルプセンター「freee会計 個人事業主向けプラン 月額払い 料金改定について(2022年12月1日から)」
- freee ヘルプセンター「【個人】freee会計のプランについて」
- freee ヘルプセンター「freee会計 法人向けミニマム/ベーシックプラン 月額払い 料金改定について(2023年1月18日から)」
- freee ヘルプセンター「【旧プラン】【法人】freee会計のプランについて」
- freee ヘルプセンター「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」
- freee株式会社「freee会計、法人向けプラン改定のお知らせ」
- INTERNET Watch「会計freeeがサービス改定、個人事業主向けは基本料金の値上げなど」(2020年1月9日)