出力無料のJevは記帳代行に使えるか、動画生成は手元のGPUで回せるかを調べた1日

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出力無料のJevは記帳代行に使えるか、動画生成は手元のGPUで回せるかを調べた1日

朝、Vercel AI Gateway に載った Jev というモデルが話題になっていた。 入力にだけ料金がかかって出力はタダらしく、しかも速いと聞いた。 記帳代行にむちゃくちゃ使えそうな気がして、Claude Code に真偽から調べさせた。

午後は、X の投稿をきっかけに無検閲 LLM のクラウドサービスを比べた。 そこで動画生成の料金にぶつかり、手元の GPU で回せないかという話になった。

「出力がタダ」は本当か

最初の質問では、5ドルだけ課金して試したいとも伝えた。 従量課金だと上限を決められず、気づいたらかなり使われていた、という事故が起きかねない。 それが嫌だった。

調べさせた結果、出力が無料なのは本当だった。 Vercel のモデル一覧でも、出力の単価は100万トークンあたり $0.00 と表示されている。 入力は $0.042 である。 理由は仕組みにある。 Jev はテキストを1トークンずつ生成せず、入力を1回の forward pass(モデルに1度通す計算)で処理して、確率分布を返すだけだという。

返事を読んだところで、公開記事にまとめてもらうことにした。

課金の心配には、その記事の中で答えが出ている。 前払いのクレジット制で、オートチャージを有効にしない限り、入れた額を超えて請求されることはない。

レシートの画像は渡せるか

記帳代行で使うなら、レシートの画像を渡せるかどうかが分かれ目になる。 そこを聞くと、答えは「渡せない」だった。 Jev に渡す状態(state)は、JSON で表せる値(文字列、オブジェクト、配列)に限られている。 画像を受ける口が、型として存在しない。 第三者の検証記事も、受け取れるのはテキストと構造化テキストだけだと報告していた。 ただし Vercel のモデルページは対応形式を載せていないので、公式に「非対応」と書かれているわけではない。

最初に出てきたのは、2段構えの案だった。 画像を読めるモデル(GPT-5.6 や Opus 5 など)で、レシートを日付、店名、金額、税率の内訳に構造化する。 その JSON を Jev に渡して、科目、税区分、按分を確率つきで判定させる。 Jev は「読む係」ではなく「決める係」という整理である。

この案に、読めるモデルを通すならそこで判定まで聞けばいいのでは、と指摘した。 指摘を受けて、図の前提を組み替えてもらった。 画像が入口なら、読めるモデルの同じ呼び出しで「これは何費か」まで聞ける。 Jev を挟んでも、往復とベンダーが1つずつ増えるだけだ。 記事の主張は「Jev は記帳代行に使える」から、「Jev が効くのは、入口がもともとテキストのとき」に入れ替わった。

描画の確認は、Chrome がデバッグモードで起動していなかったので、普段の Chrome には触らずヘッドレスでやってもらった。

Gemini 3.8 Flash と比べると

画像も読めるなら、いま最新の Gemini 3.8 Flash で済む。 Jev との価格差はどれくらいあるのかを聞いた。

入力単価の差は17.9倍あった。 ところが、記帳代行の実務量に当てはめると、差は月200円に届かない。 この比較も記事に足してもらった。 朝の「むちゃくちゃ使えそう」は、ここで月200円足らずの節約の話になった。

ゲームとチェスでの使われ方

では、世の中の人は Jev を何に使っているのか。 ゲームに使うといいという話があり、確かにそんな気がしていたので、ユースケースを調べさせた。 公式の情報とベンチマークを押さえたあと、X の検索(x-search)で実際に使っている人の声も拾ってもらった。

ゲームの話は本当だった。 ただし「NPC が喋る」ではなく、「NPC が決める」使い方である。 チェスのベンチマークでは、盤面の文字列だけを渡すと、最善手率は13%だった。 計算済みの事実を添えていくと、37%まで上がる。 応答の速さも確かめた。 コミュニティの実測の中央値は270ミリ秒だった。

報告を受けて、ゲームとチェスの話は同じ記事に入れるよう伝えた。 記帳もゲームもチェスも、何に使えるかという同じ問いに並ぶ用途で、記帳は難しかったという結論もその並びに置ける。 そう考えた。

スラッグは vercel-ai-gateway-jev-bookkeeping から typesafe-jev-use-cases に変わり、分担を示す図も1枚増えた。 こうしてできたのが 出力が無料のモデル Jev は何に使えるか である。 記帳の結論は「難しかった」のまま残し、そこから何に使われているのかへ進む構成になった。

無検閲LLMのクラウドサービス5つ

X で、無検閲の LLM をクラウドで使えるサービスが5つ並べて紹介されていた。 料金、画像と動画、ファイルの編集、リスクを調べさせた。 画像と動画をどれだけ作れるかは、Grok と比べる一覧表にしてもらった。

画像と動画を作れるのは、5つのうち Venice だけだった。 単価は Venice より Grok の API のほうが安く、画像は1枚あたり約5分の1から15分の1、動画は1秒あたり約2分の1から3分の1になる。 手元のファイルを直接編集させられる候補は、2つに絞れた。

最初に「公開ドキュメントでいい」と伝えたら、アーティファクトとして受け取られかけた。 mdx-playground のブログ記事として書くよう言い直し、下書きから推敲、校閲、dev 環境での表示確認までを進めてもらった。 書き上がったのが 無検閲LLMのクラウドサービス5つを比べた で、この時点ではコミットもデプロイもまだだった。

Venice の「進行中です」

記事ができたあと、Venice の Wan 2.7 Enhanced というモデルについて聞いた。 画面には、画像が準備されているような表示が出ていた。

これは画像ではなく、動画のモデルだった。 「準備中」の表示は、おそらく動画を生成している途中だという見立てである。 画質のランキングは中くらいで、「最高品質」は Venice の中での呼び名と思われる。 この値段で払っているのは画質よりも、生成する内容の制限が緩いことのほうだ、という説明だった。

生成内容とモデルの指定を貼ると、進み具合を確かめてもらう流れになった。 動画の中身が映らないよう、スクリーンショットは撮らず、テキストとネットワークの状態だけを見る方法である。

ところが、動画の生成はまだ始まっていなかった。 Venice のチャットの AI は「進行中です」と答えていたのに、画面はゲストのまま、「キャンセル」と「サインアップ」のボタンの前で止まっていた。

Venice の無料プランでは、動画は作れない。 15秒で約2ドルという値段も、動画生成の相場の中では高めだという。 動画はむちゃくちゃ高い、と思った。

手元の GPU で作れないか

昔、自分のローカル環境で、GPU を使って動画を作れた気がする。 たしか OpenGL みたいなやつだったが、何だったか思い出せない。

Claude Code の見立てでは、それはおそらく ComfyUI で、ローカルで画像や動画を作るときの定番のツールだという。 8月12日には、VRAM 8GB で MiniMax H3 が動くかを見積もった記事 も書いていた。 ただ、いまのこの Windows 機には ComfyUI が入っていなかった。

意外だったのは、置き場所の話である。 モデルとツールは、外付けの F ドライブに置ける。 モデルはただの大きなファイルなので、場所を ComfyUI に教えれば、ドライブはどこでもかまわない。 調べてもらうと、F: は USB 接続の外付け SSD で、C: にも227GB の空きがあった。 C: に置いても足りる。 それでも、C ドライブの容量を食うのが嫌で、これまでローカルでの生成を避けてきた(前にやったこともあるにはある)。 外付けの F に置くほうがいい、と思った。

VRAM 8GB で足りるか

手元の GPU のメモリでも、時間さえかければ無検閲のモデルを普通に使えるのか。 答えは「使える」だった。 重みが公開されているモデルを落としてきて自分の GPU で動かせば、サービス側で止められることはない。 VRAM 8GB でも動く。 現実的なのは480p 前後で、5秒の動画に5〜10分ほどかかる。 720p になると、8GB では30分から1時間の見当か、そもそも動かないモデルが多くなる。

時間の表のなかで目に留まったのが、MiniMax H3(GGUF 版)の行だった。 画像から動画を作る設定で、832×480 なら9〜10分かかる。 8月12日の記事にある、RTX 3070 の数字である。 いちばん話題になっている動画モデルで、RTX 3070 でも動くという報告がある。 ローカルで動かせば、MiniMax の API がかけている内容チェックも通らない。 動かせたら、ちょっと嬉しい。

推奨環境を下回ると、PC は固まるのか

MiniMax H3 の推奨環境は、手元の PC より上にある。 動かないのか、それとも PC が固まるのかを聞いた。

動かないわけではない。 足りない分は遅さになって出てくるので、PC が完全に固まることは考えにくい。 ただ、生成している間は PC 全体が重くなる。 いまの状態でいちばん響きそうなのは Chrome で、32GB のメモリのうち14.4GB を使っていた。

結局、やめておくことにした。 ComfyUI もモデルも入れていないので、PC は何も変わっていない。

DGX Spark なら載るか

やめると決めたあとで、ひとつ思いついた。 DGX Spark を買えば、MiniMax H3 は載るのか。 動画は作れるのか。

載る、という答えだった。 DGX Spark は CPU と GPU で共用するメモリが128GB あるので、MiniMax H3 を量子化しない元のままで動かせる。 ピーク時の使用量は約72GB という報告がある。 動画の生成は、RTX 3070 の数倍の速さになる。 ただ、本体の値段は価格比較サイトの最安で約108万円だった。 発売当初は70万円台だったものが、メモリ不足で値上がりしている。

動画のほかにも、コーディングに特化した LLM を動かしてみたいと思っていた。 そう考えると、DGX Spark はだいぶ魅力的に見える。 コーディング用のモデルは、DGX Spark と相性のいいものと悪いものがはっきり分かれるらしい。 買うかどうかは、この日は決めていない。

振り返り

  • 出力が無料になる理由を聞くと、使いどころも見えた。Jev は文章を書かずに確率を返すので、決まった選択肢から1つ選ぶ場面で効く
  • 入口が画像なら、読めるモデルにそのまま判定まで聞くほうが往復が少ない。そう指摘したことで、Jev の記事の主張が入れ替わった
  • 単価の倍率と月の支払額は別の話だった。17.9倍の差が、記帳代行の量では月200円に届かなかった
  • チャットの AI が「進行中です」と答えても、画面はサインアップのボタンの前で止まっていた。進み具合は、画面の状態で確かめる
  • 推奨環境を下回っても、動かないわけではない。足りない分は、待ち時間と PC の重さになって返ってくる
  • C ドライブの容量を気にしてローカルでの生成を避けてきたが、モデルもツールも外付けの F に置ける
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