行政手続の調査データを扱う MCP は何が引けるのか、スキルにする前に確かめた
行政手続の調査データを扱う MCP は何が引けるのか、スキルにする前に確かめた
行政手続等の調査データを MCP で配っているという話が公開記事に出ていた。 読んだ直後に「これはスキルに登録しておきたい」と思い、そのまま登録を頼んだ。 何が引けるのかは、その時点でひとつも知らなかった。
結論
- 中身を知らないままスキルに登録しかけた。まずドキュメントにまとめさせて、登録するかはそれから決める順に変えた
- そのドキュメントを読んでも「叩いたら自分の手元に何が来るのか」は分からなかった。実物を1行引かせたら分かった
- 引けたのは、1行が1つの行政手続で、38項目が付いたデータ。根拠になる条文の単位でも引ける
- 提出書面や添付書類まで出るかは、確かめている途中で止まったので未決。スキルにするかの判断も保留にした
中身を知らないまま登録しかけた
頼んだあとで、自分が中身を何も知らないことに気づいた。 「行政手続等の調査データ」という説明は読んだ。 そこから先、何が入っているのかは想像がついていない。
使わないスキルが1本増えるだけになりかねないので、順番を変えた。 先にドキュメントにまとめさせて、スキルにするかどうかはそれを読んでから決めることにした。
「これ、何が使えるんですか」
Claude Code に材料を集めさせ、評価用のドキュメントを書かせた。 レビュー用の HTML に出力させ、Chrome で開いて読んだ。
分からなかった。
何のデータが使えるのか。何の情報が取れるのか。 そこに書いてあったのは、その MCP が何であるかという説明だった。 知りたかったのは、叩いた自分の手元に何が来るかのほうだった。
説明を何度読み直させても、その答えは出てこない。 読ませるのをやめて、実物を引かせることにした。
落ちているのか、間違えたのか、走っていないのか
最初に返ってきたのは文字化けだった。 Windows のコンソール設定の話なので、UTF-8 を指定して取り直させた。
そのあと、進んでいるのか止まっているのか分からない時間があった。 「これ、落ちてますか」と聞いた。
落ちていなかった。 エラーは2回出ていたが、どちらも呼び出し側で引数を書き間違えただけで、MCP そのものは動いていた。
しばらくして同じことをもう一度聞いた。「やってますか」。 今度は止まっていた。中断したまま、次のコマンドを打っていない状態だった。
止まって見えるときの原因は3つある。 相手が落ちたか、こちらの呼び方が間違っているか、そもそも走っていないか。 画面の見え方はどれも同じで、外からは区別がつかない。 前の2つは呼び直せば動き出すことがあるが、走っていないものはどれだけ待っても進まない。 だから、黙って待つより聞くほうが早い。
1行が1つの行政手続、38項目
引けた実物を3つ出させた。 最初の1つで形が分かった。
1行が1つの行政手続に対応していて、そこに38項目がぶら下がっている。 手続きの名前だけの一覧ではなく、1件ごとに属性が並ぶ表になっている。
税理士が絡む手続きで絞らせたら、未実施が143本という数字が返ってきた。 その143本が何の143本かより、1本の中に何が書いてあるかを先に見たかった。
条文から手続きが辿れる、ということ
条文の単位でも引けていた。 どの法律の何条に基づく手続きなのかが行にくっついてくる。
ここで少し考え込んだ。
税務の仕事では、まず根拠の条文があって、そこから実務上どう動くかへ降りていく。 条文と手続きを結ぶこの部分は、これまで人の頭か紙の資料の中にあった。 それが機械で読める表として配られている。
その日、手元の Turso に税務の PDF を取り込んだところだった。 国税の話も地方税の話も出てくる資料で、条文の参照が入っている。 こちらにも条文、MCP 側にも条文。 同じキーで突き合わせれば、この論点にはこの手続きがぶら下がるという線を引けるかもしれない。
思いついた時点では、あくまで「かもしれない」だった。 突き合わせて意味が出るかどうかは、MCP 側が条文の先までどれだけ持っているかで決まる。
書面まで出るのかは、確かめる前に止まった
知りたかったのは、そこから先の1つだけだった。
何を添付させるのか。どういう書面を出さなければいけないのか。 根拠の条文が分かるのは、それだけでも価値がある。 ただ、提出物まで降りてこないなら、手元の資料と結べる先は条文止まりになる。 「この論点は法律の何条」で終わってしまい、「だから何をどこへ出す」までは埋まらない。
分かりやすい手続きを1本選んで、全項目を開かせてみるところまで指示した。 そこで止まった。
この日に確かめられたのは、1行が1つの行政手続で38項目が付くことと、条文の単位で引けることの2つだった。 書面まで出るかは分かっていない。 スキルにするかどうかの判断も、そこで保留のままにした。
学び
- 仕様のドキュメントを読んでも「自分の手元に何が来るか」は分からない。1行引かせるほうが早い
- 止まって見えるときは、落ちたのか、呼び方を間違えたのか、そもそも走っていないのかを、待たずに聞く
- スキルに登録するかは、実物を1行見てから決めればいい。読んだ記事の熱で登録すると、使わないスキルが増える