2026年9月12日の開発日記 - 財務諸表Q&A 28本を書き切り、年金サイトを立ち上げた
2026年9月12日の開発日記
朝5時半に始めて、夜まで16セッション。半分は財務諸表のQ&Aを書かせることに使った。28本を1日で書き切って24本を登録したが、途中で5時間の利用制限に3回当たっている。止まるたびに「何にコンテキストを使っているのか」を数え直し、渡し方そのものを作り直した。
合間に年金の問題提起サイトを立ち上げ、ターミナルで動く別のエージェントを入れて日本語の推敲に使えるようにした。ひとつのことを深く掘った日というより、抱えているものを全部前に進めた日だった。
今日のタイムライン

今日やったこと
1. 財務諸表Q&A「損益計算書と利益」28本を書き切る
執筆も独立レビューもサブエージェントに任せ、5体並列で回し続けた。上がってきた記事は1本ずつ、数値例を書いた本人でない側で再計算させて突き合わせ、レビューの指摘を採るか捨てるか裁定し、反映後のdiffに裁定していない変更が混ざっていないかを確認してから登録した。
描画確認では実際に不具合が出た。図の文字が重なっていた記事が2本あり、生成元の行間と行高を広げて再注入させ、重なりがゼロになったことを測ってから完了にしている。表の横スクロール枠の付け忘れも複数本で見つけて、そのつど囲み直させた。
主な成果:
- 28本すべて執筆完了、24本を登録
- 未登録の4本のうち3本はレビュー反映とdiff照合まで終わり、登録と描画確認だけが残る
- 独立レビューの指摘は1本あたり11〜20件。ほぼ全件を採用した
詳細: 財務諸表Q&A 28本を並列サブエージェントで1日に書き切る。自分に残ったのは裁定と照合だった
2. コンテキストの使い方を、作業量ではなく渡し方で直す
利用制限に当たるたびに手が止まるので、消費の内訳を実測させた。別セッションを開いて、重かったセッションのログそのものを解析させている。分かったのは、成果物の書き込みはごくわずかで、Bashの出力とサブエージェントへ渡した指示文が大半を占めていたということ。
対策を計画書と手順書に落としたうえで、別モデルに3回レビューさせた。折衷案は否定されたので確定させず、案Aと案Bを並べて自分が選ぶ形にした。選んだのは案A。
主な成果:
- サブエージェントへ渡す指示文を短縮版に切り替え、長い共通指示はファイルへ逃がした
- 記事全文を読まずに要点だけ抜き出す
--digestをレビュー用スクリプトに実装させた - 指摘の反映をレビュアー自身に委譲し、自分はdiffの変更行だけを見る運用にした
詳細: 5時間の制限に何度も当たった日、作業量ではなく渡し方を変えた
3. 年金の構造を問題提起する独立サイトを立ち上げる
日本の年金制度への危機感がずっとあって、問題提起のためのサイトを別に立てることにした。置き場所を既存リポジトリの中にするか新しく切るかの相談から入り、決めてから着手している。
賦課方式の仕組み、マクロ経済スライドが効かない設計、積立金の取り崩しを前提にした見通し、世代間の移転額の非対称。分からない論点は一つずつ説明してもらい、自分が理解してから書かせた。歴史的な経緯の整理を出発点にしたのは、制定当時の前提といまの実態がどこで噛み合わなくなったのかを先に押さえたかったからだ。
主な成果:
- サイトの土台と本文が形になり、図も生成した
- 段落の行間と本文の文字の太さ・大きさを自分の目で見て直させた
- 学習ゲートをスキップしてコミットし、進捗とドメイン接続の留意事項を記録に残した
4. ターミナルのエージェントを入れて、日本語の推敲に使う
Gemini CLIの後継にあたるターミナルエージェントが手元に未導入だったので、環境を調べさせてから入れた。プランを確認したら無料だと思っていたものが上位プランだったこと、利用枠の残りを見るWebページが存在せず対話セッションのコマンドが唯一の手段であることが分かった。
推敲をスラッシュコマンドにしたあと、前後を見比べる差分ビューアを作らせた。最初の版は半角スペースの差分で埋まっていて読めなかったので、それを落として、句読点の増減や文の分割は種類が分かる形で残すよう指示した。
主な成果:
- 導入から疎通確認までを済ませ、導入手順そのものは公開記事として別に出した
- 推敲用のスラッシュコマンドを作成
- 差分ビューアを1往復で読める形に直した
詳細: 日本語の推敲は、出力より差分の見せ方で使い勝手が決まる / 導入手順は Gemini CLIの後継、Antigravity CLIを入れて日本語の推敲に使うまで
5. ADRと現地株の価格差が埋まらない理由を確かめる
同じ会社の株なのに、ADRと現地市場で値段が大きく開いたまま並んでいるのを見つけた。裁定取引が働けば縮むはずの差が残っている。自分の仮説は「ADRの発行枠が頭打ちで、供給を増やす側だけが止まっている」というものだったが、思いつきの説明で納得せずに事実で確かめさせた。
確認したかったのは、浮動株が多い銘柄では差が小さいままなのか、差が開き続ける銘柄は枠が固定されているせいなのか、という2点。文字の表では差の出どころが読めなかったので、ウォーターフォールチャートに作り直させた。
6. その他
- セッション履歴のバックアップが50時間止まっていた: 起動時フックの警告で気づき、ログの末尾を確認させてから手動実行で復旧。原因は前日の記録に残っていたものと同じ認証トークンの失効だった
- 事務所サイトの定点観測をコミット: 前日分の検索順位・サーチコンソール・店舗情報の記録を、学習ゲートをスキップしてコミットとプッシュまで済ませた
今日の試行錯誤
| # | テーマ | 試したこと | 結果 | 気づき |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 利用制限で止まったエージェント | 同じエージェントに続きから再開させた | 成功 | 会話の文脈が残っているので、やり直すより安く済む |
| 2 | 制限に当たるコンテキスト消費 | 別セッションでログを解析させて内訳を数えた | 成功 | 成果物ではなく、Bashの出力と指示文が大半だった |
| 3 | 消費を減らす案の決定 | 別モデルに3回レビューさせた | 折衷案は否定 | 否定された案は確定させず、判断を自分に戻した |
| 4 | 独立レビュアーへの委譲 | 指摘の反映まで任せた | 成功 | ただし頼んでいない描画確認まで実行されて消費が跳ねた |
| 5 | 上記の再発防止 | 共通指示に「描画確認は親が行う」と明記した | 成功 | やってほしいことだけ書くと、気を利かせた分が丸ごとコストになる |
| 6 | 図の文字の重なり | 生成元の行間・行高を広げて再注入した | 成功 | スクショだけで判断せず、重なりの数を測って0を確認した |
| 7 | 推敲の差分ビューア | 最初の版をそのまま使おうとした | 失敗 | 半角スペースの差分で埋まって、直した中身が読めなかった |
| 8 | 同上 | スペース差分を落とし、変更の種類をバッジで出させた | 成功 | 何を見せないかを決めるほうが、何を見せるかより効いた |
| 9 | ADRの価格差の説明 | 自分の仮説をそのまま採らず、確かめさせた | 成功 | 浮動株の割合という測れる量に落とすと、反例の条件を先に決められる |
| 10 | バックアップの停止 | ログの末尾を確認してから手動実行した | 成功 | 前日と同じ認証トークンの失効で、症状は繰り返していた |
今日の学び
- 並列で量産するとき、自分に残るのは書く仕事ではなく、裁定・照合・描画確認・止めどきの判断だった。書く量が増えるほど、この5つの密度が成果物の品質を決める
- 委譲すれば親が軽くなる、は成り立たない。委譲そのものにコストがあり、それは渡す指示文の長さに比例する
- サブエージェントには、担当範囲だけでなく「こちらでやるので手を出さない工程」も書く必要がある。書かないと、親の担当まで実行されて消費が跳ねる
- レビューで否定された案を、そのまま折衷して通さない。中断条件を決めてあると、判断を自分に戻すところで止まれる
- 差分の道具は、何を見せるかより何を見せないかで使い勝手が決まる
- 説明が思いついた時点でいったん疑う。測れる量に落とすと、確かめる手順のほうが先に決まる
明日やること
- 財務諸表Q&Aの未登録3本を登録し、描画確認まで済ませる
- 残り1本の独立レビューを回す
- 年金サイトのサイト名を決め、ドメイン接続を進める
- 日本語の推敲フローの続き