スタックちゃんって何者? 給電・連続稼働時間・値段を一通り調べた

X(Twitter)で「スタックチャン」がやたら流れてくるので、正体と運用コスト感を一通り調べた。要点だけ先に書くと、M5Stack CoreS3を顔にした卓上AIロボットで、価格は**$99**、ボディに550mAhのバッテリーが入っているが、実運用ではサーボを動かすと1〜2時間しか持たないので、USB-Cで給電しっぱなしで使うのが現実解、という感じ。
1. スタックちゃんとは
- 生まれ: 2021年に石川真也(Shinya Ishikawa)さんが個人プロジェクトとしてGitHubで公開したのが起点
- 製品化: 2026年1月13日、M5Stack社が公式版をKickstarterでローンチ。4,142人のバッカーからHK$ 3,582,197を集めて成立
- 位置づけ: ハード・ファーム・対話ロジックを全部公開した、ハック前提の卓上コンパニオン
「閉じたAIロボット」ではなく「開発プラットフォーム」として売っているのが特徴。
2. ハード構成
| 部位 | 仕様 |
|---|---|
| メイン基板 | M5Stack CoreS3(ESP32-S3、240MHzデュアルコア、Flash 16MB / PSRAM 8MB) |
| ディスプレイ | 2.0インチ静電タッチ液晶(高強度ガラスカバー) |
| カメラ | 0.3MP |
| センサー | 9軸IMU、近接・環境光センサー |
| マイク | デュアル |
| スピーカー | 1W |
| サーボ | フィードバックサーボ2個(水平360°連続回転、垂直90°) |
| LED | RGB 12個 |
| その他 | 赤外線送受信、3ゾーンタッチパネル、microSDスロット |
| 本体サイズ | 54.0 × 70.5 × 61.5mm |
| 本体重量 | 187.0g |
3. 給電の仕組み
ボディ内に550mAhのリチウムポリマーバッテリーが入っている。USB-Cポートが2か所あって、
- 左側USB-C: CoreS3本体側(給電+データ通信)
- 底部USB-C: ボディ側(給電+バッテリー充電)
の二系統構成になっている。底部から給電してボディ内バッテリーを充電しつつサーボを動かす、という運用が標準的らしい。
4. 連続稼働時間:Xユーザーの実測
ここがいちばん知りたかったところ。公式ドキュメントには稼働時間の明記がないので、Xを「スタックチャン バッテリー」で横断検索した。結論はサーボを動かすと1〜2時間が現実的な目安。
代表的な声を引いておく。
「スタックチャンの派生モデル『ぬこエビちゃん』に、撫でる動作への反応と瞬きの機能が追加されました。なお、常時稼働させた場合のバッテリー持続時間は約2時間とのことです。」 — @ai_watch_jp
「一番いいのはバッテリーを取り外して、USB給電です('ω') 自分はスイッチ付きの電源タップにUSB充電器を付けて消したり点けたりしています。」 — @mongonta555
「スタックチャン用のバッテリー増設しようかと思ってたんだけど、普通にUSB-Cでモバイルバッテリーから給電できることが発覚して別にいいかってなった」 — @Lize_san_suki
「サーボもネットも無いので割と電池持ちは良い。時々お世話(モバブー)しないと寝てしまう。」 — @kanon_ai_dev
「MSX0 iot-BASIC Stackchanが安定して落ちなくなった 素早い動きを連続でしてもフリーズや再起動しない バッテリーも普通のモバイルバッテリー1つで動くようになった」 — @D_Cappuccino
整理するとこういう傾向:
- サーボ + Wi-Fi 常時オンの実運用: 1〜2時間で電池切れ
- サーボもネットも使わない待機状態: それなりに持つが、時々充電は必要
- 多くのユーザーが選んでいる運用: バッテリーは入れたまま、USB-Cで給電しっぱなし、またはモバイルバッテリーをテザー接続
550mAhは、スマホの内蔵バッテリー(4,000〜5,000mAh)の1/10以下なので、サーボというモーター駆動の負荷を考えると数字感としても妥当。「机に置いてUSB給電で使うガジェット」と考えるのが正しい。
5. 値段と買い方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公式ストア価格 | $99 USD |
| Kickstarter早割 | 59〜(Super Early Birdは65、72時間限定) |
| 送料 | 仕向地により10〜49 |
| 出荷開始 | 2026年4月から順次 |
| 現在の在庫 | M5Stack公式ストアは Out of Stock(執筆時点) |
購入先
- M5Stack公式ストア
- AliExpress / Amazon / Taobao の正規代理店
- 日本だとスイッチサイエンスなどM5Stackの代理店経由が安全
パッケージ内容
- StackChan本体(CoreS3プリインストール済み)
- USB-A to USB-Cケーブル(50cm)
- 表情ステッカー
- 印刷版ユーザーマニュアル
- キャリングバッグ
ケーブルがUSB-A to USB-Cなので、最近のMac/PCのUSB-Cポートに直挿ししたい人は別途USB-C to USB-Cケーブルを用意すると良い。
6. 買う前のチェック
スタックちゃんを買う前に確認しておいた方がいいポイントをまとめておく。
- 机にUSB-C電源を取れるか: バッテリー単体だと1〜2時間しか持たないので、給電しっぱなし運用が前提
- 何をさせたいか: ChatGPT/Claude APIを叩いて喋らせる、IoT機器のコントロールパネル、卓上ペット代わり、など用途が広いぶん「何に使うか」を決めずに買うと棚に飾るだけになる
- ハッキング前提: ファームの書き換えやコード変更を楽しめないと魅力が半減する
- 代替: 「動かしたいだけ」ならCoreS3単体を買って自作スタックちゃんを作る選択肢もある(コミュニティ版はずっと安い)