どんな仕事もだいたいこの型で回る——目標確認からボトルネック解消まで、6ステップの繰り返し

個人personal

仕事の中身は案件ごとに違う。それでも進め方は、ほとんど変わらないと思っている。経営企画でも、経理でも、システム導入でも、やることは結局「目標を確かめ、課題を並べ、いちばん効くものから詰まりを外す」の繰り返しになる。

その繰り返しを6つのステップに分けたのが、この記事の型だ。まず全体像から。

仕事はこの型で回る。目標確認・課題特定・課題整理・ボトルネック特定・ボトルネック解決・方向性確認の6ステップを一巡させ、上流とのズレを確認してまた繰り返す全体像
図1: 仕事を回す6ステップの全体像。目標から始まり、上流の確認に戻って繰り返す

以下、1ステップずつ見ていく。

STEP 1 経営方針や目標を確認する

起点は自分の作業ではなく、会社の目標。上とつながっていない仕事は、どれだけ丁寧に仕上げても意味を持たない。だから最初にやるのは手を動かすことではなく、経営方針と目標の確認になる。

経営方針・ビジョン、全社・部門の目標、自分が出すべき成果。この3つが一本の線でつながるまで逆算する。線がつながらないなら、この時点で上に確認しに行く。

STEP 1 目標の確認。経営方針・ビジョンから全社・部門の目標、自分が出すべき成果へと、一本の線でつながるまで逆算して落とす3層構造
図2: 経営方針から自分の成果まで、一本の線でつながるまで逆算する

STEP 2 目標に対して何が課題かを特定する

目標と現状の間には必ず差がある。その差を生んでいるものが課題だ。

課題をつかむ最速の方法は、まず社内に聞くこと。現場や関係者は、たいてい困りごとを知っている。ゼロから調べ直すのは、聞いてからでいい。

聞いても課題が整理されていないことは、よくある。その場合は現状把握まで下りる。業務の流れ、数字、現場を自分の目で見て、課題を発見していく。

STEP 2 課題の特定。整理された課題が社内にあればまず聞く、なければ現状把握まで下りて自分で発見する。どちらの入口からでも課題のリストに合流する
図3: 課題の入口は2つ。社内に聞くか、現状把握から自分で発見するか

STEP 3 発見した課題を整理する

発見した直後の課題はバラバラだ。同じ原因から出た症状が別の課題として並んでいたり、粒の大きさが揃っていなかったりする。まず構造を整理する。似たものを束ね、症状と根っこを分ける。

次に優先順位を付ける。基準は「解決したときのインパクトの大きさ」。全部の課題に手を付ける必要はない。効くものから並べて、上から着手する。

STEP 3 課題の整理。バラバラの課題を束ねて症状と根っこを分け、解決したときのインパクトが大きい順に並べ替えて上から着手する
図4: 束ねてから、解決したときに効く順に並べ替える

STEP 4 ボトルネックを特定する

優先順位が一番高い課題に取りかかる前に、ひとつ問いを挟む。「なぜこの課題は、今まで解決されなかったのか」。たいていの課題には、すでに誰かが気づいている。それでも残っているのは、何かが解決を阻んでいるからだ。その一番の要因がボトルネックになる。

ボトルネックが今すぐ解けそうにないことも、当然ある。権限が届かない、時期が悪い、前提を変えられない。そのときは深追いしない。他の課題に移るか、課題の置き方そのものを考え直す。

STEP 4 ボトルネックの特定。優先順位が一番高い課題に「なぜ今まで解決されなかったのか」を問い、一番の要因=ボトルネックを掴む。今すぐ解けそうにないなら他の課題に移るか課題の置き方を考え直す
図5: 「なぜ今まで解けなかったのか」の答えがボトルネック。解けないなら深追いしない

STEP 5 ボトルネックを解決する

ボトルネックが特定できたら、外しにかかる。一人で外せるボトルネックは少ない。だから先に、誰を巻き込んで、どう進めればいいかを考える。動かせる人を特定してから実行に移る。

一度の実行では終わらず、持続的な活動が必要な場合はプロジェクト化する。会議体や定例、役割分担といった、進行が止まらないための仕組みを整える。

STEP 5 ボトルネックの解決。誰を巻き込みどう進めるかを設計してから動く。一度の実行で外れるならその場で実行し、続く活動が必要ならプロジェクト化して会議体などの仕組みを整える
図6: 一度で外れるなら実行、続く活動が必要ならプロジェクト化して仕組みで回す

STEP 6 方向性を確認する

自分の仕事が回り始めた後も、上流の議論は動き続ける。方針が変わり、目標の意味が変わり、課題の優先順位も変わる。だから常に、上流の議論と自分の仕事内容が紐づいているかを確認しに行く。呼ばれるのを待たない。

ずれていたら、STEP 1 の目標確認からやり直す。

STEP 6 方向性の確認。上流の議論は動き続けるので、自分の仕事と紐づいているかを自分から確認しに行く。ずれていたらSTEP 1の目標確認からやり直す
図7: 上流の議論と自分の仕事のつながりを、自分から確認しに行く

以上を繰り返す

6ステップは一度回して終わりではない。回すたびに課題は入れ替わり、ボトルネックも移る。それでも型が同じだから、どんな仕事でも「いま自分はどのステップにいるか」で現在地を確かめられる。

迷ったら、図1に戻る。目標を確かめ、課題を並べ、いちばん効くものから詰まりを外す。その繰り返しで、だいたいの仕事は回る。