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水溶液と気体
溶解度と再結晶
🧪 基本のしくみ

溶解度の基本のしくみ

🧂 「とける限度」に名前をつけたのが溶解度

食塩やさとうを水に入れてかき混ぜると、水にとけて見えなくなります。 けれど、同じ量の水にとかせる量には限度があります。 100gの水にとかすことができる物の最大の量〔g〕を、その物の溶解度(ようかいど)といいます。

溶解度の定義:100gの水にとける物の最大の量を、重さ〔g〕で表したもの。 値は水の温度によって変わるので、「〇℃での溶解度」というように温度とセットで考える。

水100gにとける量と水温の関係(グラフの例)020406080100〔g〕020406080〔℃〕物質X(ふつうの固体)物質Y(食塩のようにほぼ一定)

📈 固体は温度が高いほどよくとける(例外あり)

多くの固体は、水の温度が高くなるほど溶解度が大きくなります。上のグラフの物質Xのように、 グラフが右上がりになる物が大部分です。

例外① 食塩:食塩は水の温度を上げても、溶解度がほとんど変化しません(上のグラフの物質Yのように、ほぼ横一直線)。
例外② 水酸化(すいさんか)カルシウム(消石灰):めずらしい物質で、温度が高くなるとかえって溶解度が小さくなります。

間違えやすい!「固体はすべて温度が高いほどよくとける」ではない。 食塩はほぼ一定、水酸化カルシウムは逆に小さくなる。この2つの例外は名前ごと覚えておこう。

💨 気体は固体と逆で、温度が高いほどとけにくい

気体を水にとかす場合は、固体とは逆の性質になります。ふつう、水の温度が高くなるほど、気体の溶解度は小さくなります。 あたたかい炭酸飲料をコップに注ぐと、あわ(気体)がさかんに出てくるのはこのためです。

冷たい水(0℃)気体は水中にとけたままあたたかい水(40℃)気体はあわになって出ていく

⚖️ 水の量が増えれば、とける量も比例して増える

同じ温度であれば、水にとける物の量は水の量に比例します。水を2倍にすればとける量も2倍、 半分にすれば半分です。

とける量の公式:とける量〔g〕= 100gあたりの溶解度〔g〕 ×(水の量〔g〕÷ 100)

水温〔℃〕020406080
物質Xがとける量〔g〕(水100gあたり)2030456090

例:60℃の水50gにとける物質Xの最大の量は?

  1. 表より、60℃で水100gにとける物質Xの量は 60g
  2. 水の量は50gで、100gの半分(÷100×50=0.5倍)
  3. とける量 = 60 × 0.5 = 30g

📝 このセクションのまとめ

  • 溶解度は水100gにとける物の最大の量〔g〕
  • 固体はふつう温度が高いほど溶解度が大きくなる(例外:食塩はほぼ一定、水酸化カルシウムは小さくなる)
  • 気体は固体と逆で、温度が高いほど溶解度が小さくなる
  • 同じ温度なら、とける量は水の量に比例する
🧪 水溶液と気体溶解度と再結晶

溶解度の基本のしくみ

🧂 「とける限度」に名前をつけたのが溶解度

食塩やさとうを水に入れてかき混ぜると、水にとけて見えなくなります。 けれど、同じ量の水にとかせる量には限度があります。 100gの水にとかすことができる物の最大の量〔g〕を、その物の溶解度(ようかいど)といいます。

溶解度の定義:100gの水にとける物の最大の量を、重さ〔g〕で表したもの。 値は水の温度によって変わるので、「〇℃での溶解度」というように温度とセットで考える。

水100gにとける量と水温の関係(グラフの例)020406080100〔g〕020406080〔℃〕物質X(ふつうの固体)物質Y(食塩のようにほぼ一定)

📈 固体は温度が高いほどよくとける(例外あり)

多くの固体は、水の温度が高くなるほど溶解度が大きくなります。上のグラフの物質Xのように、 グラフが右上がりになる物が大部分です。

例外① 食塩:食塩は水の温度を上げても、溶解度がほとんど変化しません(上のグラフの物質Yのように、ほぼ横一直線)。
例外② 水酸化(すいさんか)カルシウム(消石灰):めずらしい物質で、温度が高くなるとかえって溶解度が小さくなります。

間違えやすい!「固体はすべて温度が高いほどよくとける」ではない。 食塩はほぼ一定、水酸化カルシウムは逆に小さくなる。この2つの例外は名前ごと覚えておこう。

💨 気体は固体と逆で、温度が高いほどとけにくい

気体を水にとかす場合は、固体とは逆の性質になります。ふつう、水の温度が高くなるほど、気体の溶解度は小さくなります。 あたたかい炭酸飲料をコップに注ぐと、あわ(気体)がさかんに出てくるのはこのためです。

冷たい水(0℃)気体は水中にとけたままあたたかい水(40℃)気体はあわになって出ていく

⚖️ 水の量が増えれば、とける量も比例して増える

同じ温度であれば、水にとける物の量は水の量に比例します。水を2倍にすればとける量も2倍、 半分にすれば半分です。

とける量の公式:とける量〔g〕= 100gあたりの溶解度〔g〕 ×(水の量〔g〕÷ 100)

水温〔℃〕020406080
物質Xがとける量〔g〕(水100gあたり)2030456090

例:60℃の水50gにとける物質Xの最大の量は?

  1. 表より、60℃で水100gにとける物質Xの量は 60g
  2. 水の量は50gで、100gの半分(÷100×50=0.5倍)
  3. とける量 = 60 × 0.5 = 30g

📝 このセクションのまとめ

  • 溶解度は水100gにとける物の最大の量〔g〕
  • 固体はふつう温度が高いほど溶解度が大きくなる(例外:食塩はほぼ一定、水酸化カルシウムは小さくなる)
  • 気体は固体と逆で、温度が高いほど溶解度が小さくなる
  • 同じ温度なら、とける量は水の量に比例する

温度と溶解度の4つのパターン

「水の温度が上がると、溶解度はどうなるか」で整理すると、大きく4つのパターンに分けられます。 グラフの形をセットで覚えると、入試問題で迷わなくなります。

① ふつうの固体:温度が上がると大きくとける

固体の多くはこのパターンです。水の温度が高くなるほど、粒(つぶ)が水の中に散らばりやすくなり、とける量が増えます。

グラフの形例:ミョウバンなど、多くの固体温度↑ → 溶解度も↑(右上がり)

② 例外①:食塩タイプ(ほぼ一定)

食塩は、水の温度をどれだけ変えても溶解度がほとんど変わりません。グラフはほぼ横一直線になります。

例:食塩温度↑ → 溶解度はほぼ変化なし(横一直線)

③ 例外②:水酸化カルシウムタイプ(逆に小さくなる)

水酸化(すいさんか)カルシウム(消石灰)は、固体なのに温度が高くなるほど溶解度が小さくなる、めずらしい性質を持っています。

例:水酸化カルシウム(消石灰)温度↑ → 溶解度は↓(右下がり)

④ 気体:固体と逆で、温度が高いほどとけにくい

気体はふつう、水の温度が高くなるほど溶解度が小さくなります。③の水酸化カルシウムと同じ「右下がり」ですが、 「固体の例外」ではなく「気体はもともとこういう性質」という点がちがいます。

例:二酸化炭素、酸素など温度↑ → 溶解度は↓(あわになって出ていく)

間違えやすい!③と④はどちらもグラフが右下がりだが、意味はちがう。 ③は「固体なのに例外的に」小さくなる、④は「気体はふつうそうなる」だけ。 「右下がり=気体」と早合点しない。

🔄 再結晶:とけた物をふたたび結晶にもどす

固体がとけた水溶液(すいようえき)から、もとの固体がふたたび結晶となって出てくる現象を再結晶(さいけっしょう)といいます。 再結晶には2つの方法があり、その物質の溶解度のパターンによって使い分けます。

方法① 水溶液の温度を下げる冷やす結晶が出てくる溶解度が温度で大きく変わる物質向き(例:物質Xのように右上がりの物質)方法② 水を蒸発させる加熱して水を減らす結晶が出てくる(コンロで加熱するイメージ)

使い分けの理由:物質Xのように高温と低温で溶解度の差が大きい物質は、 方法①(温度を下げる)で大量の結晶が出る。 食塩のように温度を変えても溶解度がほぼ一定の物質は、温度を下げてもほとんど結晶が出ないので、 方法②(水を蒸発させる)で水そのものを減らして結晶を出す。

再結晶は、少しだけ不純物(ふじゅんぶつ)をふくむ物から、純粋(じゅんすい)な物だけをとり出したいときに利用されます。 たとえば物質Xに食塩が少しまざっているとき、高温の水にまとめてとかしてしまい、そのあとで冷やしていくと、 食塩の方は溶解度がほぼ一定なので水中にとけたままですが、物質Xは低温になるほどとける量が減っていくため、 先に結晶となって出てきます。こうして物質Xだけを分けて取り出せるのです。

💎 結晶の形と色は物質ごとに決まっている

水溶液から出てくる結晶の形や色は、とけていた物質の種類によって決まっています。 形を見分けられれば、何がとけていたかが逆にわかります。代表的な4つはすべて無色です。

食塩無色・立方体状ミョウバン無色・正八面体状ホウ酸無色・六角形状硝酸カリウム無色・棒状

間違えやすい!4つとも無色なので、色では見分けられない。 「立方体」と「正八面体」は面の数がちがう(立方体は6面、正八面体は8面)ことに注目しよう。

比較して覚えよう

📊 4つのパターンをまとめて比較

「温度が上がったときの変化」「代表的な物質」「再結晶に向く方法」をまとめて整理します。

項目①ふつうの固体②食塩タイプ③消石灰タイプ④気体
温度が上がると大きく増えるほぼ変化なし小さくなる小さくなる
代表例ミョウバンなど多数食塩水酸化カルシウム(消石灰)二酸化炭素・酸素など
向いている再結晶の方法方法①温度を下げる方法②水を蒸発させる(あまり出題されない)
注意すること冷やしても
結晶が出にくい
「固体は温度が
高いほどとける」の例外
「右下がり=気体」と
早合点しない

覚え方のコツ:「温度で溶解度が大きく変わる物質は、温度を下げれば結晶がどっさり出る。 ほぼ一定の物質は、温度を下げても差がないから、水を減らすしかない」とイメージしよう。

💎 結晶の形クイックまとめ

物質結晶の形
食塩立方体状無色
ミョウバン正八面体状無色
ホウ酸六角形状無色
硝酸カリウム棒状無色

🔍 身の回りの再結晶・溶解度を探そう

再結晶は実験室だけでなく、身近な場面でも利用されています。気体の溶解度が生き物に関わる例もあります。

氷ざとう作り温度を下げて再結晶
ミョウバンの結晶づくり温度を下げて再結晶
塩田・海水から塩をとる水を蒸発させて再結晶
温泉の湯の花温泉の水が冷えて、とけきれない成分が結晶に
あたたかい炭酸飲料のあわ気体は高温でとけにくい
冷たい川や海の水低温ほど酸素がよくとけ、水中の生き物の呼吸を支える

🎯 入試頻出(ひんしゅつ)Q&A

Q. 「固体は温度が高いほどよくとける」は、すべての固体に当てはまる?

A. 当てはまりません。食塩はほぼ一定、水酸化カルシウム(消石灰)は逆に温度が高いほどとけにくくなります。「多くの固体」であって「すべて」ではない点に注意しましょう。

Q. 食塩水から食塩の結晶を取り出すとき、温度を下げる方法が向かないのはなぜ?

A. 食塩は温度を変えても溶解度がほとんど変わらないため、冷やしてもとけていられる量がほとんど減らず、結晶がわずかしか出てこないからです。水を蒸発させて水の量そのものを減らす方法が向いています。

Q. 気体の溶解度が温度で下がるのは、固体の例外②(水酸化カルシウム)と同じ理由?

A. 理由は別です。水酸化カルシウムは「固体なのに例外的に」小さくなりますが、気体はもともと温度が高いほどとけにくい性質を持っています。グラフの形が似ていても、固体と気体では覚え方を分けましょう。

Q. 結晶の形と色を覚えるコツは?

A. 代表的な4つ(食塩・ミョウバン・ホウ酸・硝酸カリウム)はすべて無色なので、色では区別できません。「立方体(6面)」「正八面体(8面)」「六角形」「棒状」という形の違いで覚えましょう。

Q. 再結晶はどんなときに役立つ?

A. 少しだけ不純物をふくむ物質から、純粋な物質だけを取り出したいときに使われます。とかしてから温度や水の量を変えることで、目的の物質だけを結晶として分離できます。

実験で理解しよう

🧪 物質Xの溶解度データを使って計算してみよう

下の表は、いろいろな温度で水100gにとける物質Xの最大量をまとめたものです。 この表を使って、3つの例題を解いていきます。

水温〔℃〕020406080
とける量〔g〕(水100gあたり)2030456090
例題 1:水の量が変わったときの最大量

40℃の水200gに物質Xをとけるだけとかすと、何gとけますか。

40℃の水200g水の量は2倍とける量も2倍になる

とき方

  1. 表より、40℃で水100gにとける物質Xの量は45g
  2. 水の量は200gで、100gの2倍
  3. とける量 = 45 × 2 = 90g
例題 2:とけ残りの量を求める

60℃の水300gに物質Xを200g加えてよくかき混ぜました。何gがとけ残りますか。

60℃の水300gに物質Xを200gとけ残り(底にたまる)

とき方

  1. 表より、60℃で水100gにとける物質Xの量は60g
  2. 水の量は300gで、100gの3倍 → とける最大量は 60 × 3 = 180g
  3. とけ残りの量 = 200 − 180 = 20g

ポイント:「加えた量」がそのままとけるとは限らない。 まず「その温度・その水の量でとける最大量」を求めてから、加えた量との差を計算する。

例題 3:再結晶で出てくる結晶の量

80℃の水100gに物質Xをとけるだけとかしました。この水溶液を20℃まで冷やすと、 何gの結晶が出てきますか。

80℃:とけるだけとかす(90g)20℃まで冷やす20℃:とけていられるのは30gだけとけきれず結晶に出てくる結晶の量 = 高温でとけた量 − 低温でとけていられる量

とき方

  1. 80℃の水100gにとけるだけとかした量:表より90g
  2. 20℃の水100gにとけていられる量:表より30g
  3. 水の量は100gのままなので、水の量の比例計算は不要
  4. 出てくる結晶の量 = 90 − 30 = 60g

📝 溶解度の計算 4つの手順

  • 手順1:表から「その温度で水100gにとける量」をまず読み取る
  • 手順2:水の量が100gでないときは、同じ温度どうしで比例計算する
  • 手順3:「とけ残り」= 加えた量 − とける最大量
  • 手順4:「冷やして出る結晶」= 高温でとけた量 − 低温でとける最大量(水の量が同じときに使える)
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ある物質が100gの水にとける最大の量を、重さ〔g〕で表したものを何という?