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基本のしくみ

動物だけでなく、植物も生きている間じゅう、あるはたらきを休みなく続けている。 それが呼吸(こきゅう)だ。酸素の力を借りて体の中にたくわえた養分(ようぶん)をくずし、 生きていくためのエネルギーを引き出すはたらきだよ。

呼吸…酸素を体に取りこみ、たくわえていた養分をくずして、生きるためのエネルギーをつくり出すはたらき。

植物のからだをつくる細胞は、根から花びらまで、生きているところならどこでもこの呼吸を行っているんだ。

養分たくわえた栄養酸素呼吸エネルギーが生まれる養分をくずして取り出す二酸化炭素と水呼吸のあとに出るもの養分+酸素 → 二酸化炭素+水+生きるためのエネルギー

呼吸はいつ行われている?

光合成(こうごうせい)は日光が当たっている間だけ動き出すが、呼吸はそれとちがって朝も夜も休むことなく続けられている。 昼と夜のちがいを、下の図でくらべてみよう。

昼(ひる)呼吸○ 行っている光合成○ 行っている夜(よる)呼吸○ 行っている光合成× 行っていない

超重要ポイント

呼吸は昼も夜も一日じゅう続いている。光合成のように「日光があるときだけ」ではない、というちがいをおさえよう。
🌱 植物植物の呼吸

基本のしくみ

動物だけでなく、植物も生きている間じゅう、あるはたらきを休みなく続けている。 それが呼吸(こきゅう)だ。酸素の力を借りて体の中にたくわえた養分(ようぶん)をくずし、 生きていくためのエネルギーを引き出すはたらきだよ。

呼吸…酸素を体に取りこみ、たくわえていた養分をくずして、生きるためのエネルギーをつくり出すはたらき。

植物のからだをつくる細胞は、根から花びらまで、生きているところならどこでもこの呼吸を行っているんだ。

養分たくわえた栄養酸素呼吸エネルギーが生まれる養分をくずして取り出す二酸化炭素と水呼吸のあとに出るもの養分+酸素 → 二酸化炭素+水+生きるためのエネルギー

呼吸はいつ行われている?

光合成(こうごうせい)は日光が当たっている間だけ動き出すが、呼吸はそれとちがって朝も夜も休むことなく続けられている。 昼と夜のちがいを、下の図でくらべてみよう。

昼(ひる)呼吸○ 行っている光合成○ 行っている夜(よる)呼吸○ 行っている光合成× 行っていない

超重要ポイント

呼吸は昼も夜も一日じゅう続いている。光合成のように「日光があるときだけ」ではない、というちがいをおさえよう。

呼吸を確かめる実験の見分け方

呼吸によって気体が出入りしていても、そのようすは目に見えない。 そこで登場するのが、発芽(はつが)しかけの豆(まめ)を使った2種類の実験だよ。

なぜ発芽しかけの豆を使うの?

発芽しかけの豆は、まだ緑の葉を広げておらず、光合成を行うしくみができあがっていない。 芽を出すためのエネルギーは、種の中にたくわえられた養分を呼吸で使うことでまかなっている。 だから、この豆を使えば呼吸だけを取り出して観察できるんだ。

おさえておきたいポイント

  1. 発芽しかけの豆=葉緑体(ようりょくたい)を持たず、光合成をしない。
  2. それでも芽を伸ばして育っている=呼吸でエネルギーを生み出している証拠。
  3. 実験の結果に「光合成の影響」がまざらないので、呼吸だけの性質を調べられる。

パターン①:石灰水(せっかいすい)で確かめる

2つのふくろにそれぞれ「発芽しかけの豆」と「何も入れない空気だけ」を入れ、 ふくろを押して中の気体を石灰水に通してみる。

豆入りのふくろ発芽しかけの豆石灰水白くにごる空気だけのふくろ空気のみ石灰水変化しない
豆入りのふくろを押すと、豆の呼吸で出た二酸化炭素が石灰水に混ざり、石灰水が白くにごる。 空気だけのふくろでは二酸化炭素がほとんど増えないので、石灰水はにごらない。 2つを並べて調べる、いわゆる対照実験(たいしょうじっけん)のかたちになっているよ。

パターン②:気圧の変化で確かめる

発芽しかけの豆を入れた2つのフラスコを用意し、中身の液体だけを変えて、細い管の中の着色水(ちゃくしょくすい)の動きをくらべる。

フラスコA:水を入れる発芽しかけの豆+水動かないフラスコB:吸収液を入れる発芽しかけの豆+吸収液内側へ動く

フラスコA(水):呼吸で使われる酸素の体積と、出てくる二酸化炭素の体積はほぼ等しい。 フラスコの中の気体の量はほとんど変わらないので、着色水は動かない。

フラスコB(吸収液):出てきた二酸化炭素がすぐに吸収液へ吸いとられてしまう。 酸素が使われた分だけ気体の量が減り、フラスコの中の気圧が下がるので、着色水は管の中を吸いこまれるように内側へ動く。

間違えやすいポイント

  • 着色水は「おされて」動くのではなく、気圧が下がって「吸いこまれる」ように動く。向きを逆に覚えないよう注意。
  • フラスコAとBは、どちらも豆が呼吸をしている点は同じ。ちがうのは液の種類(二酸化炭素を吸収するかどうか)だけ。
  • 石灰水の実験で白くにごるのは、豆が入っている側。空気だけの対照実験側は変化しない。

呼吸と光合成を比べよう

呼吸と光合成は、どちらも植物の生活に欠かせないはたらきだけど、性質はまるで正反対。 表とグラフで、2つのちがいをしっかり整理しておこう。

表で比べる呼吸と光合成

くらべるポイント呼吸光合成
取りこむ気体酸素二酸化炭素
出す気体二酸化炭素酸素
行われる時間一日じゅう(昼も夜も)光が当たっている間だけ
材料にするものたくわえた養分二酸化炭素と水
つくり出すもの生きるためのエネルギー養分(でんぷんなど)
行う場所生きているすべての細胞葉緑体(ようりょくたい)を持つ細胞だけ
呼吸(一日中)植物酸素二酸化炭素光合成(光があるときだけ)植物二酸化炭素酸素同じ2つの気体でも、出入りの向きが呼吸と光合成では反対になる

光の強さと呼吸量・光合成量の関係

植物は光の強さに関わらず、いつも同じペースで呼吸を続けている。ところが光合成の量は、 光が強くなるほど大きくなり、ある強さをこえると増えなくなる(頭打ちになる)。 この2つを重ねると、下のようなグラフになるよ。

二酸化炭素の出入り量吸収量放出量0光の強さ呼吸のみ呼吸量=光合成量呼吸量>光合成量呼吸量<光合成量呼吸量みかけの光合成量真の光合成量

グラフから読み取れる公式

真の光合成量 = みかけの光合成量 + 呼吸量

外から見て測れるのは「みかけの光合成量」(呼吸で使われた分を差し引いたあとの量)。 そこに呼吸で使った分を足しもどすと、植物が実際につくった「真の光合成量」になる。

陽生植物(ようせいしょくぶつ)と陰生植物(いんせいしょくぶつ)

生きていくために必要な光の強さ(=補償点の高さ)は、植物の種類によってちがう。 これをもとに、植物は大きく2つのグループに分けられるよ。

グループ特徴植物の例
陽生植物強い光が当たる場所でないと育ちにくいススキ、タンポポ、イネ、マツ、クヌギ
陰生植物弱い光でも育つことができるイヌワラビ(シダ植物)、コケ植物、アオキ
増える減る光の強さ陰生植物陽生植物陰生の下限陽生の下限右へ行くほど、同じかたむきで頭打ちになる=頭打ち後は同じペースで育つ
陰生植物は弱い光でもすぐに補償点をこえるので、日かげでも生き続けられる。 陽生植物は補償点をこえるのに強い光が必要なので、日かげでは育ちにくい。 いったん補償点をこえたあとの育つペース(グラフのかたむき)は、どちらも同じように頭打ちになる。

入試によく出るQ&A

Q. 昼間は呼吸をしていないの?

A. していないわけではない。昼間も呼吸は続いている。ただし光合成の量のほうが大きいので、 外から見ると二酸化炭素を吸収しているように見えるだけなんだ。

Q. 補償点の明るさをずっと当て続けたら、植物はどうなる?

A. 枯れはしないが、大きく育つこともできない。つくる養分と使う養分がぴったり同じ量になるからだよ。

Q. BTB溶液の色が変わるのは何を見ているの?

A. 溶液にとけている二酸化炭素の量の変化を見ている。二酸化炭素が減れば青色、増えれば黄色、 変わらなければ緑色のままになる。

実験で理解しよう

入試でよく出る3つのパターンを、例題で練習しよう。 「気体の出入り」「グラフの読み取り」の両方に慣れることがゴールだよ。

例題 1:装置のようすから呼吸と光合成を見分ける

装置1は、発芽しかけの豆と石灰水を入れて密閉したフラスコに、ガラス管を通して外の着色水につないだものである。 装置2は、水草を入れた試験管に強い光を当て続けたものである。次の問いに答えなさい。
(1) 装置1をしばらく置くと、フラスコ内の石灰水とガラス管内の着色水は、それぞれどうなるか。
(2) 装置2をしばらく光に当て続けると、試験管の上部にたまっていく気体は何か。

装置1発芽しかけの豆石灰水着色水装置2強い光水草気体がたまる

とき方

  1. 装置1では、豆の呼吸によって酸素が使われ、出てきた二酸化炭素はフラスコ内の石灰水に吸収される。
  2. 石灰水は二酸化炭素を吸うと白くにごる。同時にフラスコの中の気体全体の量が減るので、内側の気圧が下がる。
  3. 気圧が下がった分だけ、ガラス管内の着色水が管の中へ吸い上げられ、水面は上がる。
  4. 答え(1):石灰水は白くにごる。着色水は吸い上げられて水面が上がる。
  5. 装置2では、強い光の下で水草は呼吸よりもさかんに光合成を行う。光合成でつくられる酸素の量が、呼吸で使われる酸素の量を上回る。
  6. 答え(2):酸素
例題 2:BTB溶液3本の色を見分ける

息をふきこんで緑色にしたBTB溶液を、次の3本の試験管に入れてゴムせんをし、強い光を当て続けた。
試験管あ:BTB溶液のみ/試験管い:BTB溶液+水草/試験管う:BTB溶液+水草+全体をアルミホイルで包む
(1) あ・い・うの液の色をそれぞれ答えなさい。
(2) い・うで、水草がおもに行っているはたらきをそれぞれ答えなさい。

BTB溶液のみ緑色のままBTB溶液+水草青色水草+アルミホイル黄色

とき方

  1. あには生き物が入っていないので、二酸化炭素の量は変わらず、緑色のまま。
  2. いは強い光を受けて、水草が呼吸よりずっと多く光合成を行う。二酸化炭素が使われて減るのでBTB溶液は青色に変わる。
  3. うはアルミホイルで光がさえぎられているので、光合成ができず呼吸だけが行われる。二酸化炭素が増えるのでBTB溶液は黄色に変わる。
  4. 答え(1):あ…緑色、い…青色、う…黄色
  5. 答え(2):い…光合成(呼吸よりさかんに行っている)、う…呼吸(のみ)

あの試験管は「水草がなくても色は変わらない」ことを示す対照実験の役割をしている。

例題 3:グラフから陽生植物・陰生植物を読み取る

陰生植物と陽生植物について、光の強さとでんぷんの増減を調べたところ、下のグラフのようになった。①〜⑤は光の強さを表す。
(1) 陰生植物と陽生植物が、それぞれ生きていくために必要な最低限の光の強さは、①〜⑤のどれにあたるか。
(2) ③の光の強さのとき、正しい説明を次のア〜ウから選びなさい。
ア 陰生植物も陽生植物も、でんぷんが増えている
イ 陰生植物はでんぷんが増えているが、陽生植物は減っている
ウ 陰生植物も陽生植物も、でんぷんが減っている
(3) ⑤の光の強さのとき、陰生植物と陽生植物が育つ速さを比べるとどうなるか。

増える減る光の強さ→強い弱い陰生植物陽生植物

とき方

  1. それぞれの線が0の高さ(でんぷんが増えも減りもしない高さ)を通る位置をさがす。陰生植物の線は②、陽生植物の線は④で0を通っている。
  2. 答え(1):陰生植物…②、陽生植物…④
  3. ③の位置を見ると、陰生植物の線はすでに0より上(増える側)にあるが、陽生植物の線はまだ0より下(減る側)にある。
  4. 答え(2):イ
  5. ⑤の位置では、2本の線はどちらも頭打ちになっていて、かたむき(増えるペース)は同じになっている。
  6. 答え(3):同じ速さで育つ

解くときのコツ

  • 着色水が動く問題 → 「おされる」ではなく「気圧が下がって吸いこまれる」と考える。
  • BTB溶液の色の問題 → 二酸化炭素が増えたか減ったかを、まず自分の言葉で確認してから色に置きかえる。
  • グラフの問題 → 線が0を通る位置=補償点。0より上か下かで、養分が増えているか減っているかがわかる。
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植物の呼吸で、体に取り入れる気体と体の外に出す気体の組み合わせとして正しいものはどれ?