冷たい・あたたかい・熱いといった感覚の度合いを数字で表したものを温度といいます。 そして、物の温度を上げるもとになっているエネルギーのことを熱といいます。 ふだんは同じような意味で使ってしまいますが、理科ではこの2つを区別して考えます。
セ氏温度〔℃〕の決め方:1気圧のもとで氷がとけはじめる温度(水の融点)を0℃、 水がさかんにふっとうする温度(沸点)を100℃と決め、その間をちょうど100等分して 1目盛り分を1℃としたもの。日本でふだん使われている温度の表し方です。
世界には他にも華氏温度〔°F〕や絶対温度〔K〕という表し方がありますが、 中学入試ではセ氏温度がきちんと使えれば十分です。
温度がちがう2つの物がふれ合うと、熱は温度の高い方から低い方へと移動します。 その逆、つまり低い方から高い方へひとりでに熱が移ることはありません。
熱の移動の2つの原則
① 熱は温度の高い方から低い方へ移動する
② 時間がたつと、やがて両方が同じ温度になり、それ以上は熱が動かなくなって落ち着く
同じ強さの火にかけても、なべ一杯の水とコップ一杯の水では、温まる速さがちがいます。 物の量が多いほど、同じ熱を受け取っても温度は上がりにくくなります。 反対に、量が少なければ、少しの熱でもすぐに温度が変わります。
湯ぶねいっぱいのお湯はなかなか冷めないのに、湯のみ1ぱい分のお茶はすぐに冷めてしまう—— こうした身近な経験も、この性質のあらわれです。
📝 このセクションのまとめ
冷たい・あたたかい・熱いといった感覚の度合いを数字で表したものを温度といいます。 そして、物の温度を上げるもとになっているエネルギーのことを熱といいます。 ふだんは同じような意味で使ってしまいますが、理科ではこの2つを区別して考えます。
セ氏温度〔℃〕の決め方:1気圧のもとで氷がとけはじめる温度(水の融点)を0℃、 水がさかんにふっとうする温度(沸点)を100℃と決め、その間をちょうど100等分して 1目盛り分を1℃としたもの。日本でふだん使われている温度の表し方です。
世界には他にも華氏温度〔°F〕や絶対温度〔K〕という表し方がありますが、 中学入試ではセ氏温度がきちんと使えれば十分です。
温度がちがう2つの物がふれ合うと、熱は温度の高い方から低い方へと移動します。 その逆、つまり低い方から高い方へひとりでに熱が移ることはありません。
熱の移動の2つの原則
① 熱は温度の高い方から低い方へ移動する
② 時間がたつと、やがて両方が同じ温度になり、それ以上は熱が動かなくなって落ち着く
同じ強さの火にかけても、なべ一杯の水とコップ一杯の水では、温まる速さがちがいます。 物の量が多いほど、同じ熱を受け取っても温度は上がりにくくなります。 反対に、量が少なければ、少しの熱でもすぐに温度が変わります。
湯ぶねいっぱいのお湯はなかなか冷めないのに、湯のみ1ぱい分のお茶はすぐに冷めてしまう—— こうした身近な経験も、この性質のあらわれです。
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物は温度が変わると体積も変わります。しかも、その変わり方は固体・液体・気体で大きくちがいます。 ここでは3つの状態それぞれの体積変化のようすを見ていきます。
固体は温度が上がると体積がふくらみ(ぼう張という)、温度が下がると体積が縮みます (しゅう縮という)。固体の中では金属のぼう張率が比較的大きいものの、 気体や液体のぼう張率と比べると、固体の体積変化はずっと小さいものです。
電線は冬になると縮みます。もし夏の時点でピンと張った状態にしておくと、冬に縮んだときに 引っぱられて切れてしまうおそれがあります。そのため、電線はあらかじめ少したるませて張ってあるのです。
電車のレールも同じ理由で、つなぎ目に少しすき間をあけてあります。夏に気温が高くなるとレールがのびるので、 すき間がないとレールどうしがぶつかって曲がってしまうからです。
金属のぼう張率(同じ温度上昇に対するふくらみやすさ): 金属の種類によって差があり、下の図のように大きい順に、アルミニウム・銅・鉄となります。
ふつうの液体は、温度が上がるとともに体積がほぼ一定の割合で増えていきます。 ただし、身近な液体である水だけは例外的なふるまいをします。 くわしくは次の「比較して覚えよう」で見ていきます。
気体はどんな種類であっても、あたためれば必ずふくらみ、冷やせば必ず縮むという性質を持っています。 さらに、そのふくらみ方・縮み方の割合は、気体の種類にも、もとの温度にもよらず共通です。 温度が1℃変わるごとに、0℃のときの体積を基準にして273分の1ずつ体積が増えたり減ったりします。
気体の体積変化のルール:0℃のときの体積を基準にすると、 温度が1℃上がるごとに体積は273分の1ずつ増え、1℃下がるごとに273分の1ずつ減る (おしちぢめる力=圧力が変わらないとき)。この割合はすべての気体で共通。
| 温度〔℃〕 | 0 | 1 | 2 | 5 | 10 |
|---|---|---|---|---|---|
| 体積(0℃での体積を273としたとき) | 273 | 274 | 275 | 278 | 283 |
0℃のときの体積を「273」という数字に置きかえて考えると、温度が1℃上がるごとに1ずつ増えるとイメージでき、 計算がぐっとやりやすくなります。
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「液体は温度が上がるとともにほぼ一定の割合で体積が増える」というのがふつうの液体のルールでした。 ところが、私たちの身近にある水はこのルールの例外です。
水の例外的な性質:ふつうの液体は温度が上がるほど体積が増え続けるが、 水は4℃のときに体積が最小になり、そこから温度が上がっても下がってもぼう張する。
同じ重さの水で体積を比べると、4℃のときに体積がいちばん小さくなります。 ということは、同じ体積で重さを比べた場合は、4℃の水がいちばん重いということになります。 4℃より温度が上がっても下がっても、体積が大きくなる分だけ、同じ体積あたりの重さは軽くなります。
入試でよく問われる理由の説明:「水の体積は4℃のときに最小となるので、 同じ体積で重さを比べると、4℃より温度が上がっても下がっても体積が増える分だけ軽くなる」 という説明ができるようにしておこう。
真冬、池や湖の水は表面からこおっていきます。これは水の体積変化の性質から説明できます。
説明の流れ:水は0℃でこおる。0℃の水は4℃の水より体積が大きく、同じ体積で比べると軽いため水面付近に移動する。 そのため、水面に集まった0℃の水から先にこおっていき、結果として池は表面からこおる。
| 項目 | 固体 | 液体(水以外) | 水(例外) | 気体 |
|---|---|---|---|---|
| 温度が上がると | 少しぼう張 | ほぼ一定の割合でぼう張 | 4℃を境にふるまいが変わる | 大きくぼう張 |
| 体積変化の大きさ | いちばん小さい | 中くらい | 中くらい(ただしU字型) | いちばん大きい |
| 身近な例 | 電線・レール | アルコール温度計の中の液 | 池・湖の凍り方 | フラスコ内の空気 |
Q. 温度計の中の液体に、水ではなくアルコールや灯油が使われるのはなぜ?
A. 水は0℃〜4℃の間で体積の増え方が逆転してしまい、温度と体積が一対一で対応しません。 さらに0℃で凍ってしまうため、氷点下の気温を測ることもできません。温度が変わるとともに体積がなめらかに変化し続ける 液体の方が、温度計には向いています。
Q. 電線とレール、どちらも「すき間・たるみ」を残す理由は同じ?
A. どちらも金属が温度で伸び縮みすることが原因です。ただし電線は「冬に縮んで切れる」のを防ぐため、 レールは「夏にのびてぶつかり曲がる」のを防ぐためで、注意したい季節が逆になっている点に気をつけましょう。
Q. 金属のぼう張率の大小関係を覚えるコツは?
A. 「鉄が最も変化しにくく、アルミニウムが最も変化しやすい」というイメージで覚えると、 銅がその中間に入ると整理しやすくなります。
Q. 液体や気体があたためられると、なぜ上の方へ動いていくの?
A. あたためられた液体・気体は体積がふくらんで軽くなるため、上へ移動します。 この「軽くなって上へ、冷たいものが下へ」という体積変化の結果が、次に学ぶ「熱の伝わり方」で出てくる 「対流(たいりゅう)」という現象の土台になっています。
体積変化の考え方を使って、3つの例題に取り組んでみましょう。
底が丸い形をしたガラスびんにゴムのせんをかぶせ、そこに細いガラスの管を通して、 管の中ほどに赤く色をつけた水を少し閉じこめました。 このガラスびんを、70℃に温めたお湯の入ったビーカーに底までしずめました。 しばらくすると、色水の位置はほんの少しだけ下がったあと、大きく上へ移動していきました。 色水の位置がはじめに少しだけ下がったのはなぜですか。
とき方
ポイント:気体は固体よりもずっとぼう張しやすいので、しばらくすると気体のぼう張が フラスコ(固体)のぼう張を大きく上回り、色水は結局大きく押し上げられる。
耐熱性のペットボトルに60℃のお湯を3分の1ほど入れ、すぐにふたをきつくしめて冷蔵庫に入れました。 翌朝取り出したとき、ボトルの見た目にはどんな変化が起きていると考えられますか。理由もふくめて答えなさい。
とき方
0℃で273cm³ある気体を、温度を1℃ずつ、0℃から12℃まで上げていきます。12℃になったとき、 この気体の体積は何cm³になりますか。ただし、圧力は変えないものとします。
とき方
計算のコツ:0℃のときの体積を273で割ると「1℃あたりの増加量」がすぐわかる。 この273は実験で確かめられた自然の性質からくる数。問題の体積が273cm³になっているのは、 計算しやすくするための出題の工夫。