光は同じ物質の中を進んでいるあいだは、まっすぐ(直進)進みます。 けれど、水やガラスなど別の物質との境界に光がななめに飛びこむと、そこで道すじが変わります。 境界面で一部の光ははね返り(反射)、残りの大部分は折れ曲がって物質の中へ進んでいきます。 この「進む向きが変わる」現象を光の屈折(くっせつ)といいます。
用語の整理:屈折が起きる面を境界面(きょうかいめん)、境界面に垂直に引いた線を法線(ほうせん)といいます。 入ってくる光(入射光)と法線がつくる角を入射角、折れ曲がって進む光(屈折光)と法線がつくる角を屈折角とよびます。 角度はどちらも境界面ではなく法線を基準にはかることを忘れずに。
光がどちらの物質からどちらの物質へ進むかによって、入射角と屈折角の大小関係が入れかわります。 この2つのルールが、屈折の問題を解くときの土台になります。
ルール① 空気から水・ガラスへななめに入るとき:光は法線に近づく向きに曲がる(入射角>屈折角)。光が進みにくい(屈折率の大きい)物質に入るときは、光が法線側に引きよせられるとイメージするとよい。
ルール② 水・ガラスから空気へななめに出るとき:光は法線から遠ざかる向きに曲がる(入射角<屈折角)。
境界面に対してちょうど垂直(法線と同じ向き)に光が入射するときだけは例外です。 この場合は屈折角が0のまま、光は折れ曲がらずにそのまま直進します。 このあと学ぶ半円形レンズの問題では、「垂直に入る光は屈折しない」というこのルールがカギになります。
覚え方のコツ:まず「空気→水・ガラス」の道すじ(法線に近づく)だけをしっかり覚えてしまえば十分。 「水・ガラス→空気」はその同じ光を逆向きにたどっているだけなので、2つを別々に暗記する必要はない。
📝 このセクションのまとめ
光は同じ物質の中を進んでいるあいだは、まっすぐ(直進)進みます。 けれど、水やガラスなど別の物質との境界に光がななめに飛びこむと、そこで道すじが変わります。 境界面で一部の光ははね返り(反射)、残りの大部分は折れ曲がって物質の中へ進んでいきます。 この「進む向きが変わる」現象を光の屈折(くっせつ)といいます。
用語の整理:屈折が起きる面を境界面(きょうかいめん)、境界面に垂直に引いた線を法線(ほうせん)といいます。 入ってくる光(入射光)と法線がつくる角を入射角、折れ曲がって進む光(屈折光)と法線がつくる角を屈折角とよびます。 角度はどちらも境界面ではなく法線を基準にはかることを忘れずに。
光がどちらの物質からどちらの物質へ進むかによって、入射角と屈折角の大小関係が入れかわります。 この2つのルールが、屈折の問題を解くときの土台になります。
ルール① 空気から水・ガラスへななめに入るとき:光は法線に近づく向きに曲がる(入射角>屈折角)。光が進みにくい(屈折率の大きい)物質に入るときは、光が法線側に引きよせられるとイメージするとよい。
ルール② 水・ガラスから空気へななめに出るとき:光は法線から遠ざかる向きに曲がる(入射角<屈折角)。
境界面に対してちょうど垂直(法線と同じ向き)に光が入射するときだけは例外です。 この場合は屈折角が0のまま、光は折れ曲がらずにそのまま直進します。 このあと学ぶ半円形レンズの問題では、「垂直に入る光は屈折しない」というこのルールがカギになります。
覚え方のコツ:まず「空気→水・ガラス」の道すじ(法線に近づく)だけをしっかり覚えてしまえば十分。 「水・ガラス→空気」はその同じ光を逆向きにたどっているだけなので、2つを別々に暗記する必要はない。
📝 このセクションのまとめ
光の屈折の2つのルールを使うと、身の回りで見られる「あれ?」と思う見え方の多くが説明できます。 代表的な3つの現象を、道すじの図とあわせて確認しましょう。
断面が長方形のガラスや水そうを光が通りぬけるとき、光は上の面で1回、下の面でもう1回、合計2回屈折します。 上面では空気→ガラスなので法線に近づく向きに、下面ではガラス→空気なので法線から遠ざかる向きに曲がります。 上面と下面が平行であるため、この2回の屈折はちょうど打ち消し合い、通りぬけたあとの光の向きは、もとの入射光の向きとぴったり平行になります。 ただし、光が通った位置そのものは横にずれるため、向こう側にある物を見ると、本当の位置とは少しずれて見えます。
水を入れたコップにはしを斜めに入れると、水面のところで折れ曲がって見えます。 これは、水の中にあるはしの先たんから出た光が、水面(境界面)で屈折してから目に届くために起こる見た目の変化です。 水中→空気の屈折なので、ルール②により光は法線から遠ざかる向きに曲がります。 目はその屈折した光を、まっすぐ届いたものと思いこんで逆にたどってしまうため、はしの先たんが実際より浅い(水面に近い)位置にあるように見えるのです。
底にコインを置いた入れ物に水を入れる前は、目とコインを結ぶ直線が入れ物のふちにさえぎられて見えません。 ところが水を入れると、コインから出た光が水面で屈折して目に届くようになり、それまで見えなかったコインが見えるようになります。 しかも②と同じ理由で、屈折光を逆にたどった見かけの位置は実際の深さより浅くなるため、コインはまるで浮き上がったように見えます。
⚠️ 3つの例に共通する間違えやすいポイント
「空気→水・ガラス」と「水・ガラス→空気」は、屈折の向きが逆になる組み合わせです。表で整理して覚えましょう。
| 項目 | ①空気→水・ガラス | ②水・ガラス→空気 |
|---|---|---|
| 角度の関係 | 入射角 > 屈折角 | 入射角 < 屈折角 |
| 法線との関係 | 法線に近づく向きに曲がる | 法線から遠ざかる向きに曲がる |
| 垂直入射のとき | どちらの向きでも屈折せず直進する(共通の例外) | |
| 身近な例 | 水面に差しこむ光の道すじが水中で折れ曲がる/水そうに差しこむレーザー光の折れ曲がり | 折れ曲がって見える棒/浮かび上がるコイン |
水やガラスの中から空気へ光を出そうとするとき(ルール②の場合)、入射角を大きくしていくと屈折角もどんどん大きくなっていきます。 屈折角がちょうど90度になり、光が境界面すれすれに出ていく状態をこえて、入射角がある一定の角度より大きくなると、 光は空気中にまったく出ていかず、境界面ですべてはね返ってしまいます。この現象を全反射(ぜんはんしゃ)といいます。 全反射が起こり始める入射角の限界の角度を臨界角(りんかいかく)とよびます。
| 物質 | 臨界角のめやす |
|---|---|
| 水 | 約49度 |
| ガラス | 約42度 |
間違えやすい!臨界角はガラスの方が水より小さい(ガラス約42度<水約49度)。 臨界角が小さいということは、より小さい入射角で全反射が始まるということなので、ガラスの中の方が水中よりも全反射が起きやすい、と覚えておこう。
Q. 屈折の角度は何を基準にはかる?
A. 境界面ではなく法線を基準にはかる。図を見たらまず法線(境界面に垂直な線)を探すこと。
Q. 「空気→水・ガラス」と「水・ガラス→空気」、屈折の向きが逆になるのはなぜ?
A. 光が進みにくい(屈折率の大きい)物質に入るときは法線に近づき、光が進みやすい(屈折率の小さい)物質へ出るときは法線から遠ざかる、という同じ性質の裏表だから。片方を覚えれば、もう片方はその逆向きとわかる。
Q. 全反射はどんなときに起こる?
A. 水やガラスの中から空気へ光が出ようとするとき、入射角が臨界角(水は約49度、ガラスは約42度)より大きくなると、光は空気中に出られず境界面ですべてはね返る。
Q. 水中の棒が曲がって見えたり、コインが浮かんで見えたりするのはなぜ同じ理由と言える?
A. どちらも「水・ガラス→空気」の屈折(法線から遠ざかる向き)によって、水中にある物の見かけの位置が実際より浅く見えるために起こる、共通の現象だから。
Q. 長方形のガラス板を通った光が、もとの光と平行になるのはなぜ?
A. 上面(空気→ガラス)と下面(ガラス→空気)が平行な面のため、2回の屈折がちょうど打ち消し合い、出ていく光の向きがもとの入射光と同じになるから。位置だけは横にずれる。
これまで学んだ2つのルールと「垂直入射は屈折しない」という例外を使って、実際の入試で出やすい3つの場面を解いてみましょう。
平らな面を上にして置いた半円形のガラスがあります。半円の中心(平らな面の真ん中)にある点Oをねらって、空気中からななめに光を当てたところ、 光は屈折することなくOまでまっすぐ進みました。点Oでガラスから空気中へ出るとき、光はどのように進みますか。
とき方
空気中を進んできた光が、厚みが一定の長方形のガラス板に、ある角度でななめに入り、反対側の面からふたたび空気中へ出ていきました。 出ていく光の向きとして正しいものを選びなさい。
とき方
三角形の形をしたガラスに、ななめ上から光を当てました。光がガラスの面Pに達すると、光の一部はそのままはね返って空気中にもどり(反射)、 残りの大部分は屈折してガラスの中へ入っていきました。
(1) 面Pではね返った光(反射光)は、入射光とくらべてどのような道すじを進みますか。
(2) もし面Pに光を垂直に当てた場合、ガラスの中を進む光の道すじはどうなりますか。
とき方
📝 屈折の問題を解く3ステップ