かっ車は、みぞのついた車輪(しゃりん)にひもをかけて使う道具です。 ひもを引くと車輪がくるくる回って、おもりを楽に動かせます。 かっ車には、軸(じく)の位置が動かないように固定された「定(てい)かっ車」と、 おもりといっしょに軸ごと動く「動(どう)かっ車」の2種類があります。
最重要ポイント:定かっ車は力の向きを変える道具。動かっ車は力を半分にする道具。ただし動かっ車では、ひもを引く長さが2倍になる!
力の向きを変えられる。ひもを下に引いて、おもりを上に動かせる。
力の大きさはそのまま。100gのおもりなら、引く力も100g。
ひもを引いた長さのぶんだけ、おもりが動く。10cm引けばおもりも10cm上がる。
引く力はおもりの重さの半分ですむ。100gのおもりなら50gの力。
ひもを引く長さは、おもりが動く長さの2倍いる。10cm上げるには20cm引く。
覚え方:「力で得(とく)をすると、距離(きょり)で損(そん)をする」。楽をしたぶん、長く引かないといけないんだ。
物を動かすとき、「使った力の大きさ」×「動かした距離」を仕事量(しごとりょう)といいます。 動かっ車のような道具で力を小さくしても、そのぶん引く距離が長くなるので、仕事量そのものは減りません。 これが仕事の原理です。
仕事量 = 力の大きさ × 動かした距離 …… 道具を使っても、この値は変わらない!
間違えやすい:「動かっ車を使うと仕事量が半分になる」は×。半分になるのは力だけ。距離が2倍になるので、仕事量は変わらない。
かっ車は、みぞのついた車輪(しゃりん)にひもをかけて使う道具です。 ひもを引くと車輪がくるくる回って、おもりを楽に動かせます。 かっ車には、軸(じく)の位置が動かないように固定された「定(てい)かっ車」と、 おもりといっしょに軸ごと動く「動(どう)かっ車」の2種類があります。
最重要ポイント:定かっ車は力の向きを変える道具。動かっ車は力を半分にする道具。ただし動かっ車では、ひもを引く長さが2倍になる!
力の向きを変えられる。ひもを下に引いて、おもりを上に動かせる。
力の大きさはそのまま。100gのおもりなら、引く力も100g。
ひもを引いた長さのぶんだけ、おもりが動く。10cm引けばおもりも10cm上がる。
引く力はおもりの重さの半分ですむ。100gのおもりなら50gの力。
ひもを引く長さは、おもりが動く長さの2倍いる。10cm上げるには20cm引く。
覚え方:「力で得(とく)をすると、距離(きょり)で損(そん)をする」。楽をしたぶん、長く引かないといけないんだ。
物を動かすとき、「使った力の大きさ」×「動かした距離」を仕事量(しごとりょう)といいます。 動かっ車のような道具で力を小さくしても、そのぶん引く距離が長くなるので、仕事量そのものは減りません。 これが仕事の原理です。
仕事量 = 力の大きさ × 動かした距離 …… 道具を使っても、この値は変わらない!
間違えやすい:「動かっ車を使うと仕事量が半分になる」は×。半分になるのは力だけ。距離が2倍になるので、仕事量は変わらない。
かっ車を横から見ると、じつはてこと同じしくみがかくれています。 定かっ車では、回転の中心にある軸(じく)が支点(してん)です。 ひもがかかっている左右のはしが作用点(さようてん)と力点(りきてん)になります。 軸からひもまでの長さ(=かっ車の半径)は左右で同じなので、加える力とおもり側の力も同じ大きさになります。
定かっ車には、おもりの重さとひもを引く力の両方が下向きにかかります。 だから天じょうは、その合計を支えなければなりません。
動かっ車では、天じょう側のひもがかかる点が支点、 おもりがぶら下がる中心の軸が作用点、 手で引く側のひもがかかる点が力点です。 支点→作用点は半径1つ分、支点→力点は半径2つ分。 うでが2倍長いので、加える力は半分ですみます。
つながっている1本のひもには、どの部分にも同じ大きさの力がかかります。 動かっ車は2本分のひもで支えられているので、1本あたりの力はおもりの半分になるのです。
定かっ車の重さ → ひもを引く力には関係なし(かっ車の重さは天じょうが引き受ける)。
動かっ車の重さ → おもりといっしょに持ち上げるので、おもりの重さに上乗せしてから計算する。
例:おもり80g を重さ20g の動かっ車につるしたとき
→ 持ち上げる合計は 80+20=100g → ひも2本で支えるから、引く力は 100÷2=50g
定かっ車と動かっ車を組み合わせると、「向きを変える」と「力を小さくする」のいいとこ取りができます。 全体が1本のひもでつながっているときは、動かっ車を支えているひもの本数に注目します。
ひもを引く力 =(おもり+動かっ車の重さ)÷ 支えるひもの本数
ひもを引く長さ = おもりが動く長さ × 支えるひもの本数
本数の数え方に注意:数えるのは動かっ車(とおもり)を支えているひもだけ。定かっ車から手へ下りてくるひもは、おもりを支えていないので数えない!
動かっ車ごとに別のひもでつながっているときは、動かっ車を1個通るたびに力が半分になります。 2個なら 1/2×1/2=1/4、3個なら 1/8 です(かっ車の重さは考えないとき)。
コツ:別々のひもの装置でかっ車の重さも考えるときは、下の動かっ車から順番に「おもり+かっ車の重さ→半分」をくり返せばOK。
| 項目 | 定かっ車 | 動かっ車 |
|---|---|---|
| 軸(じく)の動き | 固定されて動かない | おもりといっしょに動く |
| 力の向き | 変えられる | 変えられない(そのまま) |
| 力の大きさ | 変わらない | 半分になる |
| ひもを引く長さ | おもりが動く長さと同じ | おもりが動く長さの2倍 |
| かっ車の重さ | 引く力に関係しない | おもりに上乗せする |
| てこでいうと | 第1種(支点が真ん中) | 第2種(作用点が真ん中) |
| 仕事量 | 変わらない | 変わらない(仕事の原理) |
覚え方:「定(てい)は向き、動(どう)は力」。定かっ車が変えるのは向きだけ、動かっ車が変えるのは力の大きさだけ!
かっ車は身の回りのいろいろな場所で活やくしています。高い所へ物を上げる道具に注目してみましょう。
Q. 定かっ車は力が小さくならないのに、なぜ使うの?
A. 力の向きを変えられるから。国旗のポールでは、下でひもを引くだけで旗が上がります。下向きに引くときは自分の体重も使えるので、実際には引きやすくなります。
Q. 動かっ車で力が半分になるのに、「仕事量は変わらない」ってどういうこと?
A. 力が半分になるかわりに、ひもを引く長さが2倍になるからです。仕事量=力×距離なので、半分×2倍でもとと同じ。これが仕事の原理です。
Q. 定かっ車・動かっ車は、てこの道具でいうと何の仲間?
A. 定かっ車は第1種のてこ(はさみ・ペンチ・くぎぬきの仲間。支点が真ん中)。動かっ車は第2種のてこ(せんぬき・あきかんつぶしの仲間。作用点が真ん中で、小さい力で大きな力を出せる)。この対応は入試でよく問われます。
Q. 組み合わせかっ車の「引く力」はどう計算する?
A. 1本のひもなら「(おもり+動かっ車の重さ)÷ 支えるひもの本数」。別々のひもなら「動かっ車1個ごとに半分」。ひもを引く長さは、1本のひもなら支えるひもの本数倍、別々のひもなら動かっ車1個ごとに2倍です(かっ車の重さを考えないときは「力が 1/□ なら□倍」でも同じ答えになります)。
Q. かっ車の重さは、いつ計算に入れるの?
A. 動かっ車のときだけ、おもりの重さに上乗せします。定かっ車は天じょうにぶら下がったままなので、引く力には関係しません(ただし「天じょうが支える力」を聞かれたら定かっ車の重さも足すことに注意)。
かっ車におもりをつるして、ひもを引く力と長さを調べる実験です。 ことわりがない限り、ひもの重さは考えないものとします。
重さ60gのおもりを40cm持ち上げます。(1)定かっ車を使うとき、(2)動かっ車を使うとき、それぞれひもを引く力と引く長さを求めなさい。(かっ車の重さは考えません)
とき方
(1)定かっ車
(2)動かっ車
たしかめ(仕事の原理)
重さ20gの動かっ車に60gのおもりをつるし、ひものはしにばねをつけて、図のように全体をつり合わせました。このばねは10gの力で1cmのびます。ばねののびは何cmですか。
とき方
(1)図1のように、定かっ車1個と動かっ車1個(重さ20g)を1本のひもでつなぎ、100gのおもりをつるしました。ひもを引く力は何gですか。また、おもりを15cm上げるには、ひもを何cm引けばよいですか。
(2)図2のように、動かっ車2個をそれぞれ別のひもでつなぎ、200gのおもりをつるしました(かっ車の重さは考えません)。ひもを引く力は何gですか。
とき方
(1)1本のひものとき
(2)別々のひものとき
📝 計算の手順まとめ