電磁石には、電流の向きや大きさによって極(きょく)や強さが変えられるという性質があります。 この性質をうまく利用して、電気のエネルギーを回転する力(運動のエネルギー)に変える装置がモーターです。
モーターの中には、役割のちがう3つのパーツがあります。まずはこの3つの名前とはたらきをセットで覚えましょう。
永久磁石でできていて、モーターの外側で回転せずに固定されている部分。N極とS極が向かい合うように置かれている。
電磁石でできていて、界磁石の間で回転する部分。コイルに電流が流れることで磁石になる。
整流子は電機子の軸に取りつけられて軸ごと回るパーツ、ブラシは動かずに整流子の表面に接し続けるパーツ。回転にともなって接する組み合わせが半回転ごとに入れかわり、その結果、電機子に流れる電流の向きが切りかわる。
最重要ポイント:モーターの中では「界磁石(永久磁石・固定)」と「電機子(電磁石・回転)」という 性質のちがう2つの磁石どうしが引力やしりぞけ合う力をおよぼし合い、その力で電機子が回り続ける。回転を絶やさないためには、整流子とブラシのはたらきによって、 半回転するたびに電機子を流れる電流の向きを入れかえることが欠かせない。
もし電流の向きがずっと同じままだったらどうなるでしょうか。電機子の極が界磁石の極とちょうど向かい合って 引き合った位置で、電機子は動きを止めてしまいます。そこから先に進む力がはたらかなくなるからです。
そこで整流子とブラシが、電機子が半回転するたびに電流の向きを入れかえます。すると電機子の極も入れかわるので、 さっきまで引き合っていた位置で、今度はしりぞけ合う力が生まれます。この「引かれる→切りかわる→しりぞけられる」のくり返しによって、 電機子は同じ向きに回転し続けることができます。
📝 このセクションのまとめ
電磁石には、電流の向きや大きさによって極(きょく)や強さが変えられるという性質があります。 この性質をうまく利用して、電気のエネルギーを回転する力(運動のエネルギー)に変える装置がモーターです。
モーターの中には、役割のちがう3つのパーツがあります。まずはこの3つの名前とはたらきをセットで覚えましょう。
永久磁石でできていて、モーターの外側で回転せずに固定されている部分。N極とS極が向かい合うように置かれている。
電磁石でできていて、界磁石の間で回転する部分。コイルに電流が流れることで磁石になる。
整流子は電機子の軸に取りつけられて軸ごと回るパーツ、ブラシは動かずに整流子の表面に接し続けるパーツ。回転にともなって接する組み合わせが半回転ごとに入れかわり、その結果、電機子に流れる電流の向きが切りかわる。
最重要ポイント:モーターの中では「界磁石(永久磁石・固定)」と「電機子(電磁石・回転)」という 性質のちがう2つの磁石どうしが引力やしりぞけ合う力をおよぼし合い、その力で電機子が回り続ける。回転を絶やさないためには、整流子とブラシのはたらきによって、 半回転するたびに電機子を流れる電流の向きを入れかえることが欠かせない。
もし電流の向きがずっと同じままだったらどうなるでしょうか。電機子の極が界磁石の極とちょうど向かい合って 引き合った位置で、電機子は動きを止めてしまいます。そこから先に進む力がはたらかなくなるからです。
そこで整流子とブラシが、電機子が半回転するたびに電流の向きを入れかえます。すると電機子の極も入れかわるので、 さっきまで引き合っていた位置で、今度はしりぞけ合う力が生まれます。この「引かれる→切りかわる→しりぞけられる」のくり返しによって、 電機子は同じ向きに回転し続けることができます。
📝 このセクションのまとめ
電機子(コイル)が界磁石の間で回転していくようすを、4つの場面に分けて見てみましょう。 電機子の両はしをa・bとして、それぞれが何極になっているかに注目します。
①〜③では、aとbはそれぞれ界磁石とちがう極になっていて、引き合う力によって回転が進みます。 ④で電機子が界磁石とちょうど向かい合う位置(整列した位置)まで来ると、整流子の切れ目部分がブラシにふれ、電流はいったんとぎれます。 しかし電機子は勢いよく回っているので、だ性(勢い)でこの瞬間をそのまま通り過ぎます。
通り過ぎた直後、整流子のはたらきで電機子に流れる電流の向きが入れかわり、a・bの極も入れかわります。 すると、さっきまで引き合っていた場所で、今度は同じ極どうしがしりぞけ合うようになり、 その反発力が回転を同じ向きに押し進めます。この「引かれる→電流0(だ性で通過)→しりぞけられる」のくり返しで、モーターは同じ向きに回転し続けます。
最重要ポイント:整流子の切れ目がブラシにふれる瞬間、電機子に流れる電流は一瞬とぎれる。 しかし電機子は回転の勢い(だ性)でこの瞬間を乗りこえて回転を続ける。もし電機子の回転が遅すぎると、 だ性が足りずこの瞬間で止まってしまうこともある。
整流子を使った本物のモーターのほかに、エナメル線を巻いたコイルと磁石だけで作る、かんたんな手作りモーターがあります。 整流子のかわりに、コイルの両はしのエナメル(絶縁のためのおおい)のはがし方をくふうすることで、回転を続けさせます。
黒い三角は、コイルを支えている金属の支え(クリップなど)がふれる場所を表しています。 コイルが回転しても、支えがふれる場所そのものは動きません。
この組み合わせによって、コイルは「電流が流れて力を受ける半回転」→「電流が止まりだ性で回る半回転」をくり返し、 同じ向きに回転を続けることができます。
⚠️ 間違えやすいポイント
両はしとも全部はがしてしまうと、電流はずっと流れ続けるが向きが変わらないため、コイルは界磁石と向かい合う位置で 引き合ったまま止まろうとし、回転を続けられずに振動して止まってしまう。 反対に、片方をまったくはがさない(エナメルのまま)と、その面では電流がまったく流れず、コイルは動き出さない。 「片方は全部・もう片方は半分」のはがし方が回転を続けるための条件になる。
モーターは、電気を流すことで電機子(コイル)が回転する装置でした。発電機はその反対で、 外からコイルを回転させることで、コイルの中の磁界が変化し、電流が生まれる装置です。 発電機のつくりはモーターとほとんど同じで、界磁石とコイル(電機子)からできています。 ちがうのは、「電気」と「回転」のどちらを先にあたえるかというエネルギーの向きだけです。
| 項目 | モーター | 発電機 |
|---|---|---|
| エネルギーの変化 | 電気 → 運動 | 運動 → 電気 |
| 利用するしくみ | 電磁石どうしの引力・反発力 | 電磁誘導 |
| 共通する部品 | 界磁石(永久磁石)+ コイル(電機子) | |
| 回転のきっかけ | 電流を流すとコイルが回転する | コイルを回転させると電流が生まれる |
コイルの近くで磁石を出し入れすると、コイルを通りぬける磁力線の量がたえず変わり、そのタイミングでコイルに電流が生まれます。 この現象を電磁誘導といい、生まれた電流を誘導電流といいます。
最重要ポイント:磁石を1回コイルに出し入れすると、コイルには2回、電流が流れる。 1回目は磁石が近づく瞬間、2回目は磁石が遠ざかる瞬間で、それぞれ逆向きの電流が流れる。
磁石が近づくとき、コイルは近づいてくる磁石と同じ極を作り、しりぞけ合って磁石の動きをじゃまします。 磁石が遠ざかるとき、コイルは遠ざかる磁石とちがう極を作り、引き合って磁石を引き止めようとします。 どちらの場合も、磁石の動き(磁界の変化)をさまたげる向きに誘導電流が流れます。
手回し発電機の中は、モーターとほとんど同じつくりで、界磁石とコイルが入っています。ハンドルを回すとコイルが回転し、 電磁誘導によって電流が生まれます。
手回し発電機で作った電気は、豆電球を光らせたり、いろいろな道具を動かしたりするのに使うことができます。
自転車のライトの多くは、タイヤの回転を利用して発電する小型の発電機(ダイナモ)を使っています。 タイヤの回転でダイナモの中の磁石が回り、固定されたコイルを通る磁界が変化して電流が生まれます。 ペダルをこぐ速さを上げてタイヤの回転が速くなると、磁界の変化も速くなって電流が大きくなるので、ライトは明るくなります。
火力発電所や水力発電所のような大きな発電所でも、水や蒸気の力でタービンという羽根車を回し、 その回転で発電機の中の磁石とコイルの一方を回して磁界を変化させ、電気を作っています。回転させるものが「手」か「タービン」かがちがうだけで、 「磁界を変化させて電磁誘導で電気を作る」という基本の考え方は同じです。
Q. モーターと発電機は同じ道具ですか?
A. つくりはほとんど同じですが、電気を流して回転させるのがモーター、回転させて電気を作るのが発電機で、はたらきの向きが逆です。
Q. 手回し発電機のハンドルを速く回すとどうなりますか?
A. コイルが速く回転するため、電磁誘導で生まれる電流が大きくなり、つないだ豆電球などがより明るく光ります。
Q. 磁石をコイルに入れたまま動かさずにいると、電流は流れ続けますか?
A. 流れません。電流が流れるのは磁石が動いてコイルの中の磁界が変化しているときだけで、入れたまま静止させると誘導電流は発生しません。
これまで学んだ「モーターの回転のしくみ」と「電磁誘導」を、実際の問題の形で確かめてみましょう。
図のようにコイルに豆電球をつなぎ、S極を下にした棒磁石を、コイルの真上で1秒間に1往復するくらいの速さで、 何度も上下に動かした。
(1) このときの豆電球の光り方として正しいものを、次の①〜⑤から1つ選びなさい。
① 動かしている間、ずっと同じ明るさで光り続ける
② 1往復につき1回だけ光る
③ 1往復につき2回光る
④ 動かすたびに、だんだん明るくなっていく
⑤ 動かすたびに、だんだん暗くなっていく
(2) 磁石をコイルに近づける瞬間、コイルの磁石に近い面(上面)は何極になりますか。
とき方
(2)の考え方
図は、8回巻きのエナメル線でつくったコイル、支えとなる金属のクリップ2つ、かん電池1つ、導線を使った手づくりモーターです。
(1) モーターを回転させるためには、コイルのそば(図のAの位置)に何を設置する必要がありますか。
(2) モーターを回転させ続けるために、コイルの左右のはしのエナメルはどのようにはがす必要がありますか。 最も適当なものを、次のア〜エから1つ選びなさい。オレンジ色の部分はエナメルをはがした部分、グレーの部分はエナメルでおおわれたままの部分を表します。
とき方
(1)について
(2)について
📝 このセクションのまとめ