子どもに教えられる算数 — 📊 数量関係編 / 第12章(全12章)
🌳 場合の数
場合の数は高校の順列・組合せの土台です。「並べ方」と「組み合わせ」の違いが順序の区別にあることを、樹形図の枝の数え方から体感します。
並べ方と組み合わせの違いは「順序を区別するか」
場合の数とは「あることがらが全部で何通りあるか」です。 最初の関門が、並べ方と組み合わせの区別—— そして両者の違いは、たった一点「順序を区別するか」に尽きます。
- 並べ方(順序あり): 委員長と副委員長を選ぶ。A委員長・B副委員長と、B委員長・A副委員長は別物
- 組み合わせ(順序なし): 掃除当番を2人選ぶ。AとBの当番も、BとAの当番も同じ組
🎛️ 樹形図ラボ — 「順序を区別するか」で数が半分になる
3人から委員長→副委員長を選ぶ(ABとBAは別物)
並べ方 = 3 × 2 = 6通り(最初の選び方×残りの選び方)
タブを切り替えても樹形図そのものは変わらない。変わるのは「ABとBAを同じとみなすか」だけ。 区別をやめた瞬間、枝がちょうど半分消える——これが「÷2」の正体。
上の樹形図ラボでタブを切り替えてみてください。樹形図そのものは変わらないのに、 「ABとBAを同じとみなす」だけで枝がちょうど半分消えます。 並べ方は「最初の選び方×残りの選び方」(4人なら4×3=12通り)、 組み合わせはそれを同じ組のぶん(2人なら2)で割る—— ÷2は「ダブり消し」だと、目で確認できます。
参考: 原書 p.273
組み合わせは表・図でも数えられる
組み合わせの数え方は樹形図だけではありません。 別の道を知っていると、答えの検算にも、問題に合った道具選びにもなります。
道1: 表(対戦表方式)
4チームから2チームの対戦の組み合わせなら、4×4のマス目を描き、 対角線(自分対自分)を除いた半分——(4×4−4)÷2=6通り。 リーグ戦の総当たり表そのものなので、スポーツ好きの子には一番入りやすい道です。
道2: 図(多角形の対角線+辺方式)
4人を四角形の頂点に置き、全員を線で結ぶと、線の本数が「2人の組み合わせ」になります。 辺4本+対角線2本=6通り。5人なら五角形で辺5+対角線5=10通り。
どの道でも同じ答えに着く——これは場合の数という単元の気持ちよさであり、 第1章のガウスのコラムから続いてきた「数え方を工夫すると一瞬で数えられる」 という算数の楽しさの、ちょうどよい締めくくりです。
参考: 原書 p.277
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