DRAM Taxonomy
DRAM分類マトリックス
DRAM は 汎用DDR・モバイルLPDDR・グラフィックスGDDR・ 広帯域HBM の4ファミリーに分かれ、それぞれが世代を重ねている。 この3つの図は同じ分類を3つの角度から見たもの。マトリックスで全体構造、バブルで桁感、 系統図で世代の進化方向をつかむ。
① マトリックス表 — ファミリー × 世代タイムライン
行=4ファミリー、列=時代区切り。各セルに該当規格のデータレート・帯域・代表採用先を載せ、 現行主流はファミリー色で塗り、次世代は破線で示す。
| ファミリー | 〜2015 | 2016–19 | 2020–22 | 2023–25 | 次世代 |
|---|---|---|---|---|---|
| DDR汎用 DDR基準: DIMMモジュール帯域 | DDR3 800–2133 MT/s / 最大 17.0 GB/s(DIMM)PC3-12800 DIMM, 旧サーバー | DDR3 800–2133 MT/s / 最大 17.0 GB/s(DIMM)PC3-12800 DIMM, 旧サーバー DDR4 1600–3200 MT/s / 最大 25.6 GB/s(DIMM)PC4-25600 DIMM, 既存データセンター | DDR4 1600–3200 MT/s / 最大 25.6 GB/s(DIMM)PC4-25600 DIMM, 既存データセンター DDR5 現行主流4800–8800 MT/s / 最大 ~70 GB/s(MRDIMM)DDR5 RDIMM/MRDIMM サーバー, 一般PC | DDR5 現行主流4800–8800 MT/s / 最大 ~70 GB/s(MRDIMM)DDR5 RDIMM/MRDIMM サーバー, 一般PC | DDR6 次世代想定値~12800–17600 MT/s(想定) / ~100 GB/s 級(想定)—(仕様策定中) |
| LPDDRモバイル LPDDR基準: パッケージ帯域 | LPDDR3 1600–2133 MT/s / 最大 17 GB/s(パッケージ)2010年代のスマホ・タブレット | LPDDR3 1600–2133 MT/s / 最大 17 GB/s(パッケージ)2010年代のスマホ・タブレット LPDDR4 / 4X 3200–4267 MT/s / ~34 GB/s(パッケージ)中位スマホ, IoT, 車載 | LPDDR4 / 4X 3200–4267 MT/s / ~34 GB/s(パッケージ)中位スマホ, IoT, 車載 LPDDR5 / 5X 現行主流6400–8533 MT/s / ~77 GB/s(パッケージ)フラッグシップ スマホ, Copilot+ PC, NVIDIA GB200 SOCAMM | LPDDR5 / 5X 現行主流6400–8533 MT/s / ~77 GB/s(パッケージ)フラッグシップ スマホ, Copilot+ PC, NVIDIA GB200 SOCAMM | LPDDR6 次世代10667–14400 MT/s(想定) / ~115 GB/s(パッケージ・想定)スマホSoC・AI PC(立ち上がり) |
| GDDRグラフィックス GDDR基準: 1デバイス帯域 | GDDR5 ~8 Gbps/pin / ~32 GB/s(デバイス)PS4世代, GTX 1080以前のGPU | GDDR5 ~8 Gbps/pin / ~32 GB/s(デバイス)PS4世代, GTX 1080以前のGPU | GDDR6 14–16 Gbps/pin / ~64 GB/s(デバイス)RTX 30シリーズ, PS5世代 GDDR6X 想定値19–24 Gbps/pin / ~84 GB/s(デバイス)RTX 30/40 シリーズ | GDDR6X 想定値19–24 Gbps/pin / ~84 GB/s(デバイス)RTX 30/40 シリーズ GDDR7 現行主流28–32 Gbps/pin(PAM3) / ~128 GB/s(デバイス)RTX 50シリーズ, 次世代AIインファレンス | GDDR7 現行主流28–32 Gbps/pin(PAM3) / ~128 GB/s(デバイス)RTX 50シリーズ, 次世代AIインファレンス |
| HBM広帯域 HBM基準: 1スタック帯域 | — | HBM2 ~2.4 Gbps/pin × 1024 IO / ~256 GB/s(スタック)NVIDIA P100/V100, AMD MI50 | HBM2E ~3.6 Gbps/pin × 1024 IO / ~460 GB/s(スタック)NVIDIA A100, Google TPU v4 | HBM3 ~6.4 Gbps/pin × 1024 IO / ~819 GB/s(スタック)NVIDIA H100, AMD MI300A HBM3E 現行主流~9.6 Gbps/pin × 1024 IO / ~1.2 TB/s(スタック)NVIDIA H200/B200, AMD MI300X/MI325X | HBM4 次世代~8 Gbps/pin × 2048 IO / ~2.0 TB/s(スタック)NVIDIA Rubin, AMD MI400 系(予定) |
② バブルチャート — 用途 × 代表帯域(対数)
X軸=ファミリーの主戦場(PC/モバイル/GPU/AI)、Y軸=代表帯域の対数。 バブルの大きさで現行主流(実線・大)/次世代(破線・中)/旧世代(小)を区別する。 帯域基準はファミリーごとに異なるため、桁感の俯瞰として読む。
③ 系統図 — 大分類 → ファミリー → 世代
ルート「DRAM」から4ファミリーに枝分かれし、それぞれが世代を右へ伸ばす。 分類の親子関係を一番はっきり見る図。
DRAM
DDR汎用 DDRPC・サーバーPC・サーバー向けの主流DRAM。DIMM/RDIMM/MRDIMMで提供される。
DDR3
2007〜
最大 17.0 GB/s(DIMM)
→
DDR4
2014〜
最大 25.6 GB/s(DIMM)
→
DDR5現行主流
2020〜
最大 ~70 GB/s(MRDIMM)
→
DDR6次世代
2027前後(予定)
~100 GB/s 級(想定)
LPDDRモバイル LPDDRモバイル・AI PCスマホ・ノートPC・車載向けの低消費電力DRAM。AI PC/サーバー向け SOCAMM/LPCAMM2 も拡大中。
LPDDR3
2012〜
最大 17 GB/s(パッケージ)
→
LPDDR4 / 4X
2014〜
~34 GB/s(パッケージ)
→
LPDDR5 / 5X現行主流
2019〜
~77 GB/s(パッケージ)
→
LPDDR6次世代
2026〜(予定)
~115 GB/s(パッケージ・想定)
GDDRグラフィックス GDDRGPU・ゲーム機GPU・ゲーム機向け。高クロック・ピン当たりの転送レートで広帯域を稼ぐ。
GDDR5
2008〜
~32 GB/s(デバイス)
→
GDDR6
2018〜
~64 GB/s(デバイス)
→
GDDR6X
2020〜
~84 GB/s(デバイス)
→
GDDR7現行主流
2024〜
~128 GB/s(デバイス)
HBM広帯域 HBMAI・HPCTSV積層で複数DRAMダイを縦に重ねた広帯域メモリ。AIアクセラレータ向け。
HBM2
2016〜
~256 GB/s(スタック)
→
HBM2E
2019〜
~460 GB/s(スタック)
→
HBM3
2022〜
~819 GB/s(スタック)
→
HBM3E現行主流
2024〜
~1.2 TB/s(スタック)
→
HBM4次世代
2026〜(量産立ち上がり)
~2.0 TB/s(スタック)
全規格スペック一覧
| ファミリー / 規格 | 登場時期 | データレート | 帯域(代表値) | 主な用途・採用先 | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|
| DDR — 汎用 DDR 基準: DIMMモジュール帯域 | |||||
| DDR3 | 2007〜 | 800–2133 MT/s | 最大 17.0 GB/s(DIMM) | 旧世代PC・サーバー PC3-12800 DIMM, 旧サーバー | 旧世代 |
| DDR4 | 2014〜 | 1600–3200 MT/s | 最大 25.6 GB/s(DIMM) | PC・サーバー(前世代の主流) PC4-25600 DIMM, 既存データセンター | 旧世代 |
| DDR5 | 2020〜 | 4800–8800 MT/s | 最大 ~70 GB/s(MRDIMM) | PC・サーバー(現行主流) DDR5 RDIMM/MRDIMM サーバー, 一般PC | 現行主流 |
| DDR6 | 2027前後(予定) | ~12800–17600 MT/s(想定) | ~100 GB/s 級(想定) | 次世代サーバー(規格策定中) —(仕様策定中) ※ JEDEC 策定中。値はベンダー公表ロードマップからの想定。 | 次世代想定値 |
| LPDDR — モバイル LPDDR 基準: パッケージ帯域 | |||||
| LPDDR3 | 2012〜 | 1600–2133 MT/s | 最大 17 GB/s(パッケージ) | 旧世代スマホ 2010年代のスマホ・タブレット | 旧世代 |
| LPDDR4 / 4X | 2014〜 | 3200–4267 MT/s | ~34 GB/s(パッケージ) | スマホ・車載・組込 中位スマホ, IoT, 車載 | 旧世代 |
| LPDDR5 / 5X | 2019〜 | 6400–8533 MT/s | ~77 GB/s(パッケージ) | スマホ・AI PC・AIサーバー フラッグシップ スマホ, Copilot+ PC, NVIDIA GB200 SOCAMM | 現行主流 |
| LPDDR6 | 2026〜(予定) | 10667–14400 MT/s(想定) | ~115 GB/s(パッケージ・想定) | 次世代モバイル・AIエッジ スマホSoC・AI PC(立ち上がり) ※ JEDEC JESD209-6 として2025年策定。製品はこれから。 | 次世代 |
| GDDR — グラフィックス GDDR 基準: 1デバイス帯域 | |||||
| GDDR5 | 2008〜 | ~8 Gbps/pin | ~32 GB/s(デバイス) | 旧世代GPU・ゲーム機 PS4世代, GTX 1080以前のGPU | 旧世代 |
| GDDR6 | 2018〜 | 14–16 Gbps/pin | ~64 GB/s(デバイス) | GPU・ゲーム機 RTX 30シリーズ, PS5世代 | 旧世代 |
| GDDR6X | 2020〜 | 19–24 Gbps/pin | ~84 GB/s(デバイス) | ハイエンドGPU RTX 30/40 シリーズ ※ Micron / NVIDIA 独自規格。JEDEC 標準ではない。 | 旧世代想定値 |
| GDDR7 | 2024〜 | 28–32 Gbps/pin(PAM3) | ~128 GB/s(デバイス) | GPU・ゲーム機(現行主流) RTX 50シリーズ, 次世代AIインファレンス ※ JEDEC JESD239。PAM3 シグナリングを採用。 | 現行主流 |
| HBM — 広帯域 HBM 基準: 1スタック帯域 | |||||
| HBM2 | 2016〜 | ~2.4 Gbps/pin × 1024 IO | ~256 GB/s(スタック) | 旧世代AI/HPCアクセラレータ NVIDIA P100/V100, AMD MI50 | 旧世代 |
| HBM2E | 2019〜 | ~3.6 Gbps/pin × 1024 IO | ~460 GB/s(スタック) | AI/HPCアクセラレータ NVIDIA A100, Google TPU v4 | 旧世代 |
| HBM3 | 2022〜 | ~6.4 Gbps/pin × 1024 IO | ~819 GB/s(スタック) | AIアクセラレータ NVIDIA H100, AMD MI300A | 旧世代 |
| HBM3E | 2024〜 | ~9.6 Gbps/pin × 1024 IO | ~1.2 TB/s(スタック) | AIアクセラレータ(現行主流) NVIDIA H200/B200, AMD MI300X/MI325X | 現行主流 |
| HBM4 | 2026〜(量産立ち上がり) | ~8 Gbps/pin × 2048 IO | ~2.0 TB/s(スタック) | 次世代AIアクセラレータ NVIDIA Rubin, AMD MI400 系(予定) ※ JEDEC JESD238 系で策定済。量産・採用はこれから。 | 次世代 |
出所
- JEDEC 公開仕様(JESD79-4/5, JESD209-4/5/6, JESD239, JESD238 系)— DDR/LPDDR/GDDR/HBM の規格本体。本ページの規格名・データレート・帯域は本仕様の代表値を参照。
- Samsung Semiconductor / SK hynix / Micron 公式プロダクトページ— 各規格の代表データレート・帯域・採用例(HBM3E など)は各メーカー製品リリースから拾う。
- NVIDIA / AMD 公式 GPU・アクセラレータ仕様— H100/H200/B200, MI300X 等の HBM 採用世代と GDDR7 採用 GPU の確認に使用。
- BusinessWire / JEDEC リリース(GDDR7 / LPDDR6 等)— GDDR7 = JESD239、LPDDR6 = JESD209-6 等の確定情報。
各規格のデータレート・帯域は JEDEC 公開仕様と各メーカー製品リリースの代表値。 DDR6 / GDDR6X / HBM4 など一部の数値はベンダーロードマップ・想定値を含むため、表中に「想定値」と明記している。