DRAM総能力 2028Q42,980K WPM2025Q1比 62%
HBM向け能力 2028Q4790K WPM2025Q1比 132%
Big3 Non-HBM 2028Q41,430K WPM2025Q1比 21%
CXMT総能力 2028Q4500K WPM2025Q1比 257%

読み方

総能力は大きく増える

DRAM総能力は2025Q1時点の月間1,840K WPMから2028Q4時点の月間2,980K WPMへ伸びる。 ただし、この増加にはCXMTや地域系メーカーの拡張も含まれる。

HBM向けが前工程を吸う

HBM向け能力は月間340K WPMから月間790K WPMへ拡大する。 先端DRAM能力の一部は汎用DRAMではなくHBMベースダイ側へ割り当てられる。

Non-HBMは伸びが鈍い

Samsung・SK Hynix・MicronのNon-HBM能力は月間1,180K WPMから月間1,430K WPM。 総能力の伸びほど、Big3の汎用DRAM余力は増えていない。

能力チャート

チャートはクリックで拡大できる。拡大表示は外側クリックまたは Escape で閉じる。

四半期時点別の月間能力

各セルは、その四半期時点の月間ウェハ処理能力。例: 2028Q4の2,980K WPMは「2028年10-12月時点で月あたり約298万枚」という意味。

四半期総DRAMHBM向けHBM比率Big4 Non-HBMBig3 Non-HBMCXMT総能力地域系総能力
2025Q11,840K WPM340K WPM18.5%1,300K WPM1,180K WPM140K WPM200K WPM
2025Q21,890K WPM360K WPM19.0%1,310K WPM1,190K WPM150K WPM203K WPM
2025Q31,940K WPM390K WPM20.1%1,330K WPM1,190K WPM180K WPM206K WPM
2025Q41,960K WPM430K WPM21.9%1,330K WPM1,160K WPM200K WPM209K WPM
2026Q12,040K WPM450K WPM22.1%1,380K WPM1,190K WPM230K WPM219K WPM
2026Q22,120K WPM500K WPM23.6%1,410K WPM1,200K WPM250K WPM227K WPM
2026Q32,220K WPM520K WPM23.4%1,460K WPM1,220K WPM280K WPM237K WPM
2026Q42,300K WPM570K WPM24.8%1,500K WPM1,240K WPM300K WPM246K WPM
2027Q12,370K WPM610K WPM25.7%1,520K WPM1,240K WPM320K WPM260K WPM
2027Q22,480K WPM630K WPM25.4%1,560K WPM1,250K WPM350K WPM274K WPM
2027Q32,570K WPM650K WPM25.3%1,620K WPM1,280K WPM380K WPM288K WPM
2027Q42,650K WPM700K WPM26.4%1,660K WPM1,310K WPM400K WPM302K WPM
2028Q12,740K WPM720K WPM26.3%1,720K WPM1,350K WPM420K WPM309K WPM
2028Q22,820K WPM750K WPM26.6%1,760K WPM1,370K WPM450K WPM315K WPM
2028Q32,910K WPM770K WPM26.5%1,820K WPM1,400K WPM480K WPM321K WPM
2028Q42,980K WPM790K WPM26.5%1,870K WPM1,430K WPM500K WPM327K WPM

年間ベースの能力推移

四半期表をそのまま読むと変化点が見えづらいため、各年末(Q4)時点の月間能力と、その年内に積み増した分の2系列に分けて整理する。 「年内の純増分」は SemiAnalysis の Incoming Incremental Wafer Capacity と同じ読み方(年内に何 K WPM 増えるか)で、能力ランプの傾斜を比較できる。 ただし当ページのシナリオは独自前提で組んでおり、CXMTなど数値の水準は SemiAnalysis 公開版と一致しない。

年末(Q4)時点の月間能力

年末時点SamsungSK HynixMicronCXMT総DRAMHBM向けNon-HBM (Big4)
2025年末690K WPM520K WPM340K WPM200K WPM1,960K WPM430K WPM1,330K WPM
2026年末770K WPM600K WPM390K WPM300K WPM2,300K WPM570K WPM1,500K WPM
2027年末840K WPM650K WPM460K WPM400K WPM2,650K WPM700K WPM1,660K WPM
2028年末920K WPM680K WPM560K WPM500K WPM2,980K WPM790K WPM1,870K WPM

年内の純増分(前年Q4比)

前年Q4から当年Q4までに、月間能力が何 K WPM 増えたか(マイナスは縮小)。SemiAnalysis の Incoming Incremental Wafer Capacity と同じ切り方。

年内追加SamsungSK HynixMicronCXMT総DRAMHBM向けNon-HBM (Big4)
2026年+80K+80K+50K+100K+340K+140K+170K
2027年+70K+50K+70K+100K+350K+130K+160K
2028年+80K+30K+100K+100K+330K+90K+210K

参考: SemiAnalysis Memory Model版(2026年6月公開)

SemiAnalysisがCXMT記事(2026年6月)で公開した「Incoming DRAM Incremental Wafer Capacity」をそのまま転記。 上記の当ページ計算値と数値水準がかなり違う(特にSamsung 2026は当ページ +80K vs SemiAnalysis 15K で大きく乖離)。 理由は集計方法の違いと推定される。下の比較メモを参照。

SemiAnalysisSamsungSK HynixMicronCXMT合計
2026年15K60K30K85K190K
2027年50K60K90K70K270K
2028年110K90K115K80K395K

当ページ計算値とのズレ(特にSamsung)について

Samsung 2026年は 当ページ +80K vs SemiAnalysis 15K で約5倍の差、Samsung 2028年は 当ページ +80K vs SemiAnalysis 110K で逆転している。 TrendForce 報道(2025年11月)では「Samsungの1c DRAMだけで2026年末に200K WPM到達」とされており、これは「2025Q4の60K → 2026Q2に+80K → 2026Q4に+60K」で 1c DRAMだけで年内 +140K という数字。SemiAnalysisの15Kよりも当ページの +80K の方がTrendForce寄り。

この差は 「ネット増分」 vs 「グロス増分」 の集計方法の違いと推定される。SemiAnalysisが 「1c DRAM新規ランプ − レガシーDRAM停止 − HBMベースダイ向け転用」を引き算して 純増を出しているとすれば、 Line 12転用やLine 17のHBM化を吸収した「DRAM総能力の純増」は薄くなる。一方、当ページとTrendForceは 「新規ランプの方」を中心に見ている。methodology が公開されていないため確定はできないが、両者は 「同じファクトを違う切り口で見ている」 と読むのが整理しやすい。

実装側の含意: 「SemiAnalysisの2026年Samsung 15K」を額面通りに受け取って供給不足を語ると、Samsung 1c DRAMの実際のランプ速度を見誤る。 逆に、当ページの +80K を「すべて自由に汎用DRAMに使える余地」と読んでもズレる(HBM転用が織り込まれていないため)。 ビット供給の話をする時は、当ページのHBM向け能力チャートNon-HBM能力チャートの方が、より分解された読み方ができる。

主要メーカー別の根拠

以下は元記事の論点を、当サイト側の前提として読み替えたもの。数値は四半期時点の月間能力で、工場計画そのものの公称最大値とは一致しない場合がある。

Samsung: P4と華城転用で先端DRAMを厚くする

Samsungは、2025Q4の月間690K WPMから2028Q4の月間920K WPMへ、約230K WPMの純増として置いた。 増加の中心は汎用DRAMの単純な増設ではなく、平沢P4を軸にした1c DRAM、HBM4、DDR5、LPDDR5X、SOCAMM向けの先端能力である。 2026年末に1c DRAMを月間200K WPM規模へ引き上げるという見方を、P4の立ち上げと既存ラインの転用に配分している。

既存拠点では、華城Line 17の1c化とLine 12のDRAM向け転用を、能力の「新設」ではなく生産効率と先端ノード比率を押し上げる材料として扱った。 2028年以降はP5が上振れ余地になるが、このページの2028Q4値では、P5をフル寄与させるよりも保守的に月間920K WPMで止めている。 HBM向け能力は2025Q4の月間170K WPMから2028Q4の月間320K WPMへ増える前提で、総能力の増加分の相当部分がHBM側に吸われる。

Samsung Electronicsの平沢半導体生産ラインを上空から見た公式写真
Samsung Pyeongtaek production line平沢キャンパスの大規模ラインを示す公式メディア素材。P4/P5そのものの写真ではなく、Samsungの平沢生産拠点イメージとして扱う。出典: Samsung Newsroom Media Library
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Samsung capacity roadmap

P4と華城転用で1c DRAM/HBM4能力を積み上げ、2028年以降はP5が追加余力になる見方。

月間KWPM030060090068014054068014054025Q269016053069017052025Q472018054073020053026Q275022053077024053026Q478026052080027053027Q282028054084030054027Q486030056088031057028Q290032058092032060028Q4P4 1c/HBM4Line12転用P5建設加速Non-HBMHBM向け棒内数字: 内訳 / 上部数字: 合計

SK Hynix: M15Xと龍仁がHBMの上限を押し上げる

SK Hynixは、2025Q4の月間520K WPMから2028Q4の月間680K WPMへ、約160K WPMの増加として置いた。 中心になるのは清州M15Xで、HBM4向け1b DRAMの量産前倒しと第2クリーンルームの装置導入を、2026年後半以降の能力増加として反映している。 M15X単体では長期的に大きな追加能力を持つが、このページでは立ち上げ速度をならし、四半期ごとの月間能力に補間した。

もう一つの柱は龍仁半導体クラスター第1Fabである。初回クリーンルームの前倒しにより、2027年以降の先端DRAM/HBM能力の余地が広がる。 ただし、SK HynixはHBMミックスが高いため、総WPMが増えてもNon-HBMの増加は抑えられる。 HBM向け能力は2025Q4の月間160K WPMから2028Q4の月間280K WPMへ増える前提で、汎用DRAMの供給余力とは分けて見る必要がある。

SK hynixの清州M15X新Fab建設イメージを上空から見た公式画像
SK hynix M15X construction viewM15XはHBMを含む次世代DRAM能力の増強点。画像は公式リリース掲載の建設イメージ。出典: SK hynix Newsroom
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SK Hynix capacity roadmap

M15Xの前倒し量産でHBM4向け能力が増え、2027年以降は龍仁第1Fabが先端DRAMの余地を作る。

月間KWPM020040060080050014036052014038025Q252014038052016036025Q454016038056018038026Q258018040060020040026Q461021040063022041027Q265023042065024041027Q467025042068026042028Q268027041068028040028Q4M15X量産M15X増強龍仁1FabNon-HBMHBM向け棒内数字: 内訳 / 上部数字: 合計

Micron: 台湾・広島・Boise・Manassasを重ねて2028年に加速する

Micronは、2025Q4の月間340K WPMから2028Q4の月間560K WPMへ、約220K WPMの増加として置いた。 Big3の中では絶対量は小さいが、増加率では大きく、2027年後半から2028年にかけて能力が伸びる形にしている。 HBM向け能力は2025Q4の月間70K WPMから2028Q4の月間130K WPMへ、Non-HBM側は同じ期間に月間270K WPMから430K WPMへ増える。

2025年から2026年の主役は台湾の台中キャンパスである。既存のA1/A2/A3を中心に、装置投入とノード移行でDRAM/HBMの足元能力を積み上げる。 この段階では新工場の一気立ち上げというより、既存ラインの先端化とHBM向け配分の増加として見ている。 そのため2026Q4の総能力は月間390K WPM、HBM向けは月間90K WPMにとどめた。

2027年以降の変化点は、台湾・苗栗のTongluo P5である。MicronはPSMCから同拠点を取得し、約30万平方フィートの300mmクリーンルームを確保した。 ここは先端DRAMとHBM供給の拡大に使われる前提で、FY2028から意味のある出荷が出るという見方を、2028年の能力増加に反映した。 Tongluo P5だけでこのページの増加分をすべて説明するのではなく、台中の継続増強、広島、Boiseと合わせて月間560K WPMへ積み上げている。

日本の広島Fabは、1γ DRAMとEUV導入の戦略拠点として扱った。広島は台湾に偏るDRAM生産を補完し、2027年から2028年にかけて先端DRAM能力の厚みを作る。 米国ではBoise ID1を2027年以降の先端DRAM拠点として見ており、初期出力から段階的に寄与が増える前提にした。 一方、Manassasは1α DRAMを使ったDDR4/LPDDR4系の長期供給拠点として、車載・産業・防衛・医療向けを支える位置づけであり、HBM向け能力とは別にNon-HBMの下支えとして読む。

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Micron capacity roadmap

台中の既存増強で2026年までをつなぎ、広島・Boise・Tongluo P5が2027-2028年の段差を作る。

月間KWPM0200400600320402803305028025Q2340602803407027025Q4340702703608028026Q2380803003909030026Q440010030042010032027Q244010034046011035027Q449012037050012038028Q254012042056013043028Q4台中A1/A2/A3広島1γ / BoiseTongluo P5Manassas長期供給Non-HBMHBM向け棒内数字: 内訳 / 上部数字: 合計

CXMT: 総WPMは大きく増えるが、先端HBMとは分けて見る

CXMTは、2025Q4の月間200K WPMから2028Q4の月間500K WPMへ、約300K WPMの増加として置いた。 この増加はDRAM総能力を押し上げる最大の要因の一つだが、Samsung、SK Hynix、Micronの先端DRAM/HBM能力と同質には扱わない。 DDR4、LPDDR4X、DDR5、LPDDR5を中心に、中国国内需要を取り込む能力として読む。

まず合肥Fab群の増強で2026年に月間300K WPMへ進み、北京Fabと追加ラインの寄与で2027年に月間400K WPMへ近づく前提にした。 さらに上海Liangang地区の新工場を上振れ要因として織り込み、Phase 1とPhase 2の寄与を2027年から2028年にかけて段階的に置いた。 HBM向け能力は2028Q4でも月間60K WPMとし、総WPMの伸びに比べて限定的に扱っている。

CXMTの公式サイトに掲載された中国内拠点を示す地図
CXMT official location mapCXMT公式サイトでは工場外観の素材が限定的なため、拠点写真の代わりに公式拠点マップを掲載する。出典: CXMT official website
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CXMT capacity roadmap

合肥Fab群、北京Fab、上海Liangangの順に総WPMを押し上げる。ただしHBM向けは限定的に置く。

月間KWPM0200400140201201503012025Q2180301502003017025Q4230401902504021026Q2280402403004026026Q4320402803504031027Q2380403404005035027Q4420503704506039028Q2480604205006044028Q4合肥増強北京FabLiangang P1Liangang P2Non-HBMHBM向け棒内数字: 内訳 / 上部数字: 合計

地域系メーカー: 総能力には効くが、HBM需給の主因ではない

Nanya、Winbond、PSMC、JHICC、SwaySureの合計は、2025Q4の月間209K WPMから2028Q4の月間327K WPMへ増える前提にした。 Nanyaは新Fab、Winbondは既存Fab、PSMCはHsinchu memory capacity、JHICCとSwaySureは中国ローカルDRAM能力として加算している。 全体WPMには確実に効くが、HBM4や最先端DRAMの制約を解く能力とは別枠で見る。

出典と前提

  • 四半期ラベルは能力の観測・推計時点を表す。数値は月間処理能力であり、四半期累計のウェハ枚数ではない。
  • 単位は300mm換算の月間ウェハ投入能力(WPM)。本ページのグラフでは読みやすさのためKWPMに換算。
  • 2026年以降は公開資料、DataTrackの一部プレビュー、記事内チャートの棒高からの推計・補間を含む。
  • HBM向け能力はHBMベースダイ等に割り当てられるDRAM前工程能力の見方であり、完成HBMパッケージ数量ではない。
  • 総WPMの増加は、ノード、ダイサイズ、歩留まり、積層数、後工程制約を直接反映しない。需給判断ではNon-HBM能力とHBM向け能力を分けて見る。