Claude Codeに文章の緩急を教える、cognitive-rhythm-writingスキルの新設とmake-diaryへの適用
Claude Codeに文章の緩急を教える、cognitive-rhythm-writingスキルの新設とmake-diaryへの適用
ドキュメントライティングの知見をまとめた公開Gistに行き当たった。緩急を文飾のテクニックではなく、読者の認知モードの切替(観察する、迷う、確信する、確かめ直す)として設計する規範で、文の拍から執筆後の点検手順まで一式そろっている。手元には日本語技術文書の規範を収めたjapanese-tech-writingスキルがすでにあるが、領域は重ならない。あちらが論証と表記を締める規範なら、こちらは読み進める推進力を作る規範だ。並列でもう1本スキルにして、毎朝Claude Codeに書かせている日記に当てたら何が変わるのか。今日はそれを確かめるところまでやった。
原文のままのスキル化
Gist自体がすでにスキルの体裁で書かれていたので、名前はそのままcognitive-rhythm-writingとした。Claude Codeに既存のjapanese-tech-writingスキルの置き場所を調べさせたうえで、同じユーザーレベルの ~/.claude/skills/cognitive-rhythm-writing/SKILL.md に設置させた。要約も再構成もなし。原文とバイト単位で一致することまで確認させた。規範文書は言い換えた時点でニュアンスごと別物になるから、この持ち方が一番安全だと思っている。ユーザーレベルに置いたので、次のセッションからはどのリポジトリでも読み込める。
規範の中身
判定軸はひとつしかない。「その文が更新するのは状況か、文書か」。対象世界の出来事や語り手の判断を新しく伝える文は緩みとして残してよく、「この章では〜を扱う」のように本文自身の見え方だけを語る文は駄文として削る。そのうえで、短文で立てて長めの文で流し短文で止める文の拍、密な段落が2〜3個続いたら疎の段落をひとつ置く密度波形、冒頭で答えの出ていない問いをひとつ開いておく設計、と規範が続く。書き上げた後に機械的に回す点検手順まで付いているので、生成させた文章の検品にそのまま使える。
make-diaryへの組み込みと前日分での実験
スキルは置いただけでは呼ばれない。毎朝走らせている/make-diaryの統合日記執筆ステップに、このスキルを明示的に読み込む指示を足させた。
効果は毎朝の生成を待たなくても確かめられる。前日2026-07-16の統合日記に試験適用させたところ、7段落すべてが書き換わって戻ってきた。スキル末尾の「執筆後の点検手順」の機械チェックまで回させてある。読み比べの段取りも先に作らせた。溜まっていた別作業を6コミットで履歴に確定させ、ワーキングツリーに今回の2変更だけが残る状態にしてから、git diffで新旧を並べて読んだ。
差を一言では説明できない。ただ、元に戻す気は起きなかった。「なんか良くなってる気がする」と伝えて、そのままコミットさせた。判定基準としては心もとないが、今はこれしかない。
コミットの整理
コミットは2つに分けさせた。make-diaryへの適用指示の追加が 48bf6784、前日日記のリライトが 2d07c666。コマンド設定と記事リライトは別カテゴリなので混ぜない。あわせてユーザーレベルの ~/.claude もdotclaudeリポジトリで7コミットに整理させ、新スキル本体は 8ef1dc2 として履歴に入った。
学びメモ
- 規範系の文書をスキル化するときは、原文をそのまま置いてバイト一致まで確認させる。言い換えを挟むと規範そのものが変質する
- スキルは設置しただけでは自動化に乗らない。呼び出し側のスラッシュコマンドに読み込み指示を書いて、初めて毎朝のパイプラインの一部になる
- 適用の良し悪しはgit diffの新旧読み比べで判断するのが早い。先にワーキングツリーを掃除して、見るべき差分だけを残す段取りが効いた
- 明日からの統合日記はこのスキル込みで生成される。数日分たまったところで、もう一度読み比べる