FSLYFastly
直近8四半期 決算ビート × 株価モニタリング
株価推移 × 売上ビート率
点の色: 大幅ビート 軽ビート 軽ミス 大幅ミス。点の大きさはビート率の絶対値。 / 末尾「直近」は2026-09-04時点の終値(決算とは独立)。
売上・EPS 推移:実績 vs アナリスト予想
Fastly(FSLY)は世界中に置いたエッジ拠点でコンテンツ配信(CDN)・セキュリティ検査・プログラム実行を担うエッジクラウド事業者。売上はほぼ全額が従量課金で、顧客のサイトやアプリに届いたリクエスト数と転送したデータ量がそのまま計上される。つまり「誰が何回つないだか」が損益計算書に直結する一方、上位顧客への依存が強く、2026年Q2では上位10社だけで売上の37%を占める(1年前は31%)。AIはこの構造に3経路で効く。第一に機械トラフィックそのものの増加で、Fastly は自社網の観測として2026年1〜5月にAIリクエストが約30%増え、人間のトラフィックの6.5倍の速さで伸びたと公表している(Claude 関連は1月比で555%超。AIリクエストの51%はキャッシュに載らずオリジンまで到達するのに対し、人間のリクエストは9%未満)。第二に、増えた機械トラフィックを見分けて止める・課金する需要で、Bot Management や Next-Gen WAF を含むセキュリティ売上が前年比+43%と全社(+23%)の倍近い速さで伸びている。第三に、エッジでの推論配信やAIエージェント向けの認証・決済といった Compute 領域(AI Accelerator、Skyfire との提携、Compute の C++ SDK など)。会計年度は12月末締めの暦年。半導体で始まったAIの業績寄与が、ソフトウェアを経てインフラの末端であるエッジまで届いているかを観測するために追加した。ただし実像は平坦ではない。2024年は通年売上+7%、2024年Q4に至っては+2%まで鈍り、LTM NRR も100%(既存顧客からの売上が前年と横ばい)まで落ちている。そこから2026年Q2の+23%・NRR 117%へ戻す過程がこの8四半期に収まっている。規模も小さく、2026年9月4日終値$20.59・発行済1億5,930万株で時価総額は約$3.3B。非GAAPでは黒字化したが、GAAPでは8四半期すべて赤字が続いている。
| 項目 | Q3 2024 2024/11/6 | Q4 2024 2025/2/12 | Q1 2025 2025/5/7 | Q2 2025 2025/8/6 | Q3 2025 2025/11/5 | Q4 2025 2026/2/11 | Q1 2026 2026/5/6 | Q2 2026 2026/8/5 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 重要イベント | 売上$137.2M(前年比+7.3%)がコンセンサス$131.9M を+4.1%上回り、非GAAP EPS $0.02 も予想-$0.06 に対する黒字転換。非GAAP純利益$2.4M・調整後EBITDA $13.3M はいずれも当時の過去最高だった。ただし成長の中身は苦しく、上位10社からの売上は前年比-11%、それ以外の顧客の+20%が穴を埋める形。LTM NRR は110%→105%へ低下し、エンタープライズ顧客数も前四半期比-25社の576社。次Qガイドは売上$136〜140M(中心$138.0M)とコンセンサス$138.3M とほぼ同水準で、加速も減速も示さなかった。株価は翌日+0.1%とほぼ無風。実績は良いのに反応が出ない、この銘柄の出発点にあたる四半期。 | 売上$140.6M はコンセンサス$138.3M を+1.7%上回ったが、前年比は+2.0%まで鈍化。非GAAP EPS は-$0.03 で予想$0.00 に届かなかった。売られた主因は先行きで、2025年Q1 の非GAAP EPS ガイドが-$0.09〜-$0.05(中心-$0.07)と、予想-$0.01 に対して赤字幅の大幅な拡大を示した。通年2025年ガイドも売上$575〜585M(実績比+6〜8%)にとどまり、EPS は-$0.15〜-$0.09 と、黒字(+$0.03)を見ていた市場予想から大きく外れた。LTM NRR は102%へ低下、上位10社の売上は前年比-18%。株価は翌日-20.9%。売上をビートしても利益ガイドで売られるという、この銘柄の反応パターンがはっきり出た四半期。 | 売上$144.5M(前年比+8.2%)が会社ガイドの上限$140M を超え、コンセンサス$138.0M も+4.7%上回った。非GAAP EPS -$0.05 も予想-$0.06 を上回り、FCF は+$8.2M と黒字化。次Qガイド中心$145.0M もコンセンサス$140.3M を+3.4%上回り、通年ガイドを売上$575〜585M→$585〜595M へ引き上げた。ただし LTM NRR は100%まで下がり、既存顧客ベースの売上は前年と横ばい——ここが8四半期の底になる。株価は翌日+26.4%。発表前日終値$6.03 はこの8四半期の最安値である。 | 売上$148.7M(前年比+12.3%)がガイド上限$147M を超え、コンセンサス$144.9M を+2.6%上回る。非GAAP EPS -$0.03(予想-$0.05)。LTM NRR が100%→104%へ反転し、成長率も+8%→+12%へ加速した。次Qガイド中心$151.0M はコンセンサス$147.7M を+2.2%上回り、通年ガイドを$585〜595M→$594〜602M へ再度引き上げ、通年でのFCF黒字も表明。同時にCFO交代(Richard Wong 就任)とCROのPresident, Go to Market 昇格を発表している。株価は寄り前に+10.6%まで買われ、終値では+14.4%。 | 売上$158.2M(前年比+15.3%)がコンセンサス$151.0M を+4.8%上回り、非GAAP EPS は$0.07 と予想$0.00(FactSet)から黒字転換。非GAAP粗利率が59.0%→62.8%へ跳ね、営業CF $28.9M・FCF $18.1M はいずれも過去最高。セキュリティ売上が前年比+30%と全社(+15%)の倍で伸び、売上構成比21%と当時の最高値になった。次Qガイド$159〜163M(中心$161.0M)はコンセンサス$153.9M を+4.6%上回り、通年ガイドも$610〜614M へ引き上げ。株価は翌日+35.9%。ここから「エッジ+AI」の物語で買われる局面に入る。 | 売上$172.6M(前年比+22.8%)がコンセンサス$161.4M を+7.0%上回り、非GAAP EPS $0.12 は予想$0.06 の2倍。RPO は$353.8M・前年比+55%、GAAP粗利率61.4%・非GAAP粗利率64.0%はいずれも当時の最高値。決定打は2026年通年ガイドで、売上$700〜720M(コンセンサス$667.8M)・非GAAP EPS $0.23〜0.29(同$0.13)と市場予想を大きく超える水準を示し、CEO の Kip Compton が「2026年はAIが追い風として強まる」と明言した。William Blair が Outperform へ、Raymond James も格上げ。株価は翌日+72.3%とこの8四半期で最大、2019年の上場以来でも最大級のビートと評された。2025年12月9日に上場市場を NYSE から Nasdaq へ移した直後の決算でもある。 | 売上$173.0M(前年比+19.8%)はコンセンサス$171.0M を+1.2%、非GAAP EPS $0.13 も予想$0.08 を+62.5%上回った。それでも株価は翌日-38.2%。理由は先行きの平坦さで、①売上が前四半期$172.6M からほぼ横ばい、②Network Services 売上が$130.8M→$126.2M と前四半期比で減少、③次Qの非GAAP EPS ガイド$0.05〜0.08 が直前に出した実績$0.13 を大きく下回ったこと、④通年ガイドの引き上げが売上$710〜725M(コンセンサス$711.3M)・EPS $0.27〜0.33(同$0.27)と市場予想と同水準にとどまり、前四半期の大幅超えとの落差が出たこと。決算前の3か月で株価は$9.31→$31.57 と3倍以上になっており、期待が先に走っていた。経営陣は時間外の急落について電話会議で一切触れていない。なおセキュリティ売上は前年比+47%とこの8四半期で最も高い伸びだった。 | 売上$183.3M(前年比+23.3%)がコンセンサス$173.9M を+5.4%、非GAAP EPS $0.15 は予想$0.07 を+114.3%上回る大幅ビート。非GAAP粗利率65.8%・LTM NRR 117%(3年超ぶりの高さ)はいずれも記録更新で、通年ガイドを売上$732〜746M(コンセンサス$718.6M)、非GAAP EPS $0.50〜0.54(同$0.33、従来ガイド$0.27〜0.33)へほぼ倍増させた。次Qガイド中心$187.0M もコンセンサス$179.9M を+3.9%上回る。それでも株価は翌日-12.9%。電話会議で問われたのはビートの「質」で、①約$10M の売上上振れのうち継続性のある部分は半分未満(残りはライブスポーツ配信という一過性のトラフィック)、②上位10社が売上の37%かつ前四半期比増加額の87%を占め、それ以外の顧客は前年比+12%どまり、③次Qガイドは成長率+23%から約+18%への減速を示唆、の3点。RPO も$368.7M→$340.9M と前四半期比-7.5%に落ちた。ただし3営業日後の8月10日には+20.9%と急反発している。 |
| 売上 ($) | ||||||||
| 売上実績 | $137.21 M | $140.58 M | $144.47 M | $148.71 M | $158.22 M | $172.61 M | $173.02 M | $183.32 M |
| アナリスト予想 | $131.86 M | $138.29 M | $138.01 M | $144.90 M | $151.03 M | $161.36 M | $171.00 M | $173.93 M |
| ビート率 | +4.1% | +1.7% | +4.7% | +2.6% | +4.8% | +7.0% | +1.2% | +5.4% |
| YoY成長率 | +7.3% | +2.0% | +8.2% | +12.3% | +15.3% | +22.8% | +19.8% | +23.3% |
| EPS ($, 非GAAP 希薄化後) | ||||||||
| EPS実績 | $0.02 | -$0.03 | -$0.05 | -$0.03 | $0.07 | $0.12 | $0.13 | $0.15 |
| アナリスト予想 | -$0.06 | $0.00 | -$0.06 | -$0.05 | $0.00 | $0.06 | $0.08 | $0.07 |
| ビート率 | +133.3% | n/a | +16.7% | +40.0% | n/a | +100.0% | +62.5% | +114.3% |
| 次Q売上ガイド (midpoint, $M) | ||||||||
| 会社ガイド | $138.00 M | $138.00 M | $145.00 M | $151.00 M | $161.00 M | $171.00 M | $173.00 M | $187.00 M |
| アナリスト予想 | $138.26 M | $137.00 M | $140.28 M | $147.70 M | $153.93 M | $159.60 M | $171.06 M | $179.91 M |
| 上振れ率 | -0.2% | +0.7% | +3.4% | +2.2% | +4.6% | +7.1% | +1.1% | +3.9% |
| 次Q EPSガイド | ||||||||
| 会社ガイド | $0.00 | -$0.07 | -$0.06 | $0.00 | $0.06 | $0.085 | $0.065 | $0.12 |
| アナリスト予想 | $0.02 | -$0.01 | -$0.04 | -$0.01 | $0.01 | $0.01 | $0.04 | $0.06 |
| 上振れ率 | n/a | n/a | -50.0% | n/a | n/a | n/a | +62.5% | +100.0% |
| 株価反応 ($) | ||||||||
| 発表日終値 | $8.16 | $10.07 | $6.03 | $6.52 | $8.07 | $9.31 | $31.57 | $26.03 |
| 翌日終値 | $8.17 | $7.97 | $7.62 | $7.46 | $10.97 | $16.04 | $19.50 | $22.68 |
| 騰落率 | +0.1% | -20.9% | +26.4% | +14.4% | +35.9% | +72.3% | -38.2% | -12.9% |
注: 実績値・ガイダンスは全件 SEC EDGAR の 8-K Exhibit 99.1(CIK 1517413)から転記。KPI(LTM NRR・上位10社比率・RPO・セグメント売上・非GAAP粗利率)は同じ 8-K の Exhibit 99.2(Investor Supplement)に載る8四半期トレンド表を使った。
注: EPS は非GAAP の希薄化後。市場が比較しているのもこの値である(例: 2026年Q2 は $0.15 vs 予想 $0.07。基本ベースだと $0.17)。GAAP では8四半期すべて赤字で、直近の2026年Q2 でも GAAP 純損失 $15.6M・1株 -$0.10。非GAAP は株式報酬・買収無形資産の償却・転換社債のディスカウント償却などを除いている。
注: 当時(point-in-time)のコンセンサスは2系統で集めて突き合わせた。①StreetInsider の Earnings History、Zacks(Yahoo Finance 経由)、StockStory、GuruFocus、SiliconANGLE 等の決算当日報道、②x-search(Grok 経由のX検索)で各決算日の前後4営業日に絞って集めたX投稿。両系統に現れた値の中央値を採用している。割れた場合の扱いは次のとおり。2026年Q1 の売上は $170.26M(StreetInsider)・$171.72M(Zacks)・約$172M(StockStory)と2群に割れたため中間の $171.00M を採用。2025年Q2 の売上は $144.8〜145.15M の4値の中央値 $144.90M。2025年Q3 の売上は FactSet 値 $151.03M(別群に $150.82M あり)。2026年Q2 の売上 $173.93M は3ソース+X投稿5件が一致している。
注: 2024年Q3 は当初X投稿1件が「revenue misses by $0.88M」(=コンセンサス $138.09M)としていたが、StreetInsider・Zacks・AP・Seeking Alpha の4ソースがいずれも $131.7〜131.9M を示したため、そちらを採用して +4.1% のビートとした。単一投稿の差分表記は誤りうるという実例。
注: 非GAAP EPS のコンセンサスが $0.00 だった2四半期(2024年Q4・2025年Q3)は、ゼロ除算になるためビート率を null にしている。2024年Q4 は予想$0.00 に対し実績 -$0.03 のミス、2025年Q3 は予想$0.00 に対し実績 $0.07 の黒字転換である。
注: ガイダンスの列は会社が示したレンジの中央値。Fastly は売上・非GAAP営業利益・非GAAP EPS の3つを四半期と通年の両方でガイドしており、EPS ガイドも中央値で併記した。ただし次QのEPSコンセンサスは $0.00〜0.02 のような1セント水準になる期が多く、比率にすると3桁%まで振れて指標として読めない。そのため EPS ガイドのビート率は、コンセンサスの絶対値が $0.04 以上の3四半期(2025年Q1・2026年Q1・2026年Q2)でのみ算出し、他は null にしている。値そのものは consensus 欄に残してある。
注: RPO は2025年Q3に会社が算定誤り(解約条項付き契約の扱い)を認め、過去全期を修正再表示している。KPIチャートは修正後の系列(2024年Q3 $231.1M など)を使っており、当時のプレスリリース掲載値(同 $235M)とは一致しない。
注: 2026年Q1(3月末期)から非GAAP指標の定義が変わり、株式報酬に伴う雇用主負担の給与税を除外している。会社は金額が僅少として過去期を修正再表示していないため、非GAAP粗利率は2026年Q1 以降と以前で厳密には同一定義ではない。
注: 大口顧客数(年換算売上10万ドル超)は 2026年Q1 の634社から2026年Q2 は624社へ減っている。会社は2026年Q2 のプレスリリース本文からこの指標を落としており、Exhibit 99.2 の表にだけ残っている。
注: 株式分割は2019年5月のIPO以来なし(stocksplithistory および5年分の日足で調整後終値=終値を全行確認)。EPS・株価は全期間そのまま比較できる。
注: 2025年12月9日に上場市場を NYSE から Nasdaq へ移管した(NYSE 最終売買日は2025年12月8日、8-K Item 3.01)。ティッカーは FSLY のまま変わらず、株価系列は連続している。
注: 8四半期すべて米国市場の引け後(AMC、太平洋時間13:30の電話会議)に発表。発表日終値は発表当日のRTH終値、翌日終値はその翌営業日のRTH終値。終値は Yahoo Finance・Nasdaq 公式ヒストリカル・StockAnalysis.com の3ソースで16日分すべて一致を確認した。
ハイライト決算: Q2 2026
2026年Q2(2026年8月5日発表)は、AIトラフィックの増加が損益計算書に最もはっきり出た四半期であると同時に、「ビートしても売られる」というこの銘柄の性格が最もよく出た四半期でもある。売上$183.3M は会社ガイドの上限$176M を超え、コンセンサス$173.9M を+5.4%上回った。非GAAP EPS $0.15 は予想$0.07 の2倍以上。非GAAP粗利率65.8%とLTM NRR 117%(3年超ぶりの高さ)はいずれも記録更新で、通年ガイドは売上$710〜725M→$732〜746M、非GAAP EPS $0.27〜0.33→$0.50〜0.54 とほぼ倍増した。それでも翌日の株価は-12.9%である。電話会議で問われたのはビートの中身だった。第一に、約$10M の売上上振れのうち継続性のある部分は半分未満で、残りはライブスポーツ配信という一過性のトラフィックだった。第二に、上位10社が売上の37%(1年前は31%)かつ前四半期比増加額の87%を占め、それ以外の顧客は前年比+12%にとどまる。第三に、次Qガイドは成長率+23%から約+18%への減速を示唆している。RPO も$368.7M→$340.9M と前四半期比-7.5%に落ちた。つまりAIの追い風は本物だが、その受け皿が少数の大口顧客に偏っており、四半期ごとの振れが大きい。3営業日後の8月10日には+20.9%と急反発しており、方向感は数日で入れ替わっている。直前の2026年Q1(5月6日発表)はさらに極端で、売上・EPS ともビートして通年ガイドも引き上げたのに翌日-38.2%だった。売上が前四半期比で横ばい($172.6M→$173.0M)、次QのEPSガイド$0.05〜0.08 が直前の実績$0.13 を下回り、通年ガイドの引き上げ幅もコンセンサス並みにとどまったためである。半導体で始まったAIの業績寄与がエッジまで届いていることと、その恩恵が誰に集中しているかを、同じ表で同時に見るための銘柄として置いている。
出典
- Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.2 Investor Supplement(8四半期KPIトレンド表, SEC)
- Fastly 2026年Q1 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2025年Q4 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2025年Q3 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2025年Q2 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2025年Q1 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2024年Q4 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly 2024年Q3 8-K Ex-99.1 決算リリース (SEC)
- Fastly「AI Traffic Grew 6.5x Faster Than Human Traffic This Year」(2026-06-09 自社ブログ・一次資料)
- 同上 プレスリリース版 (2026-06-09)
- FSLY 決算履歴(実績 vs コンセンサス 8四半期一覧, StreetInsider)
- Fastly 8-K Item 3.01 — NYSE から Nasdaq への上場市場変更 (2025-11-26)
- Fastly 10-Q(2026年6月30日期)カバーページ — 発行済株式数 159,300,000 株
KPI の推移
ヘッドラインのビート幅ではなく、傾きを見るための図。値は各点に直接書いてある(ホバー不要)。
従量課金なので、NRR は「同じ顧客が去年より多く使ったか」をそのまま表す。2025年Q1 の100%(=横ばい)が底で、そこから104→106→110→113→117%と5四半期連続で上昇した。AIトラフィックの増加が既存顧客の消費を押し上げていることの、最も直接的な証拠になる指標。
- Q1 2025: 底。既存顧客ベースの売上が前年と横ばいまで落ちた
- Q2 2026: 117%は3年超ぶりの高さ
出典: Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.2 Investor Supplement(8四半期KPIトレンド表, SEC)
Bot Management・Next-Gen WAF・DDoS Protection を含む区分。AIクローラーやAIエージェントを「見分けて止める・課金する」需要が直接ここに出る。2025年Q2 の+15%から2026年Q1 の+47%まで一気に加速し、全社成長率(同期間で+12%→+20%)の2倍以上のペースになった。
- Q1 2026: 無許可AIボットを遮断・課金する Content Guard を投入した四半期
出典: Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.2 Investor Supplement(8四半期KPIトレンド表, SEC)
配信インフラの稼働率とプロダクト構成で決まる。8四半期で57.7%→65.8%と8.1ポイント改善した。売上が伸びるのと同時に単位あたりのコストが下がっており、成長の加速と利益率の改善が同時に起きている。
- Q1 2026: この期から非GAAPの定義変更(株式報酬関連の雇用主給与税を除外、過去期は未修正)
出典: Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.2 Investor Supplement(8四半期KPIトレンド表, SEC)
この銘柄の最大のリスク。2025年Q2 の31%を底に37%まで上がっており、直近の高成長は少数の大口顧客に寄っている。上の3指標が良くなるほどこの数字も上がるという関係にあり、四半期ごとの振れが大きくなる原因でもある。
- Q2 2026: 上位10社の売上は前年比で全社(+23%)を上回るペースで伸びている
出典: Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.2 Investor Supplement(8四半期KPIトレンド表, SEC)
契約済みで未計上の売上。従量課金の四半期実績が振れても、顧客のコミットメント(先の需要)がどう積み上がっているかを見る。2025年Q4 に$353.8M へ跳ねたあと、2026年Q2 は$340.9M と前四半期比-7.5%に落ちた。2026年Q2 が好決算にもかかわらず売られた材料のひとつ。
- Q3 2025: この期に算定誤りが判明し、過去全期を修正再表示。系列は修正後の値
- Q2 2026: 前四半期比-7.5%。前年比では+38%
出典: Fastly 2026年Q2 8-K Ex-99.2 Investor Supplement(8四半期KPIトレンド表, SEC)