キオクシアホールディングス ── 直近6四半期 ビート分析(実績 vs 前Q時点の会社ガイダンス) 前Q時点の会社ガイダンス実績次Q会社ガイド(売上=億円・1株EPS=円、いずれもレンジ中央値)(ガイド対象Q基準)01兆2兆3兆4兆5兆Q4 FY25↑ Q3 FY25発表 2025/2/14Q1 FY26↑ Q4 FY25発表 2025/5/15445Q2 FY26↑ Q1 FY26発表 2025/8/8525Q3 FY26↑ Q2 FY26発表 2025/11/13890Q4 FY26↑ Q3 FY26発表 2026/2/121.38兆1.75兆Q1 FY27↑ Q4 FY26発表 2026/5/15-50%-25%0%+25%+50%+27%次Q EPSガイド(ガイド対象Q基準)01000.02000.03000.04000.05000.0Q4 FY25↑ Q3 FY25発表 2025/2/14Q1 FY26↑ Q4 FY25発表 2025/5/15Q2 FY26↑ Q1 FY26発表 2025/8/8138.96Q3 FY26↑ Q2 FY26発表 2025/11/13624.46Q4 FY26↑ Q3 FY26発表 2026/2/121593.15Q1 FY27↑ Q4 FY26発表 2026/5/15
通年売上ガイド (12ヶ月, midpoint, 通年ガイド対象FY基準)01兆2兆3兆4兆5兆Q3 FY25発表 2025/2/14Q4 FY25発表 2025/5/15Q1 FY26発表 2025/8/8Q2 FY26発表 2025/11/132.22兆Q3 FY26発表 2026/2/12FY26通年 Q4 FY26発表 2026/5/15通年 非GAAP EPSガイド (12ヶ月, midpoint, 通年ガイド対象FY基準)0400.0800.01200.01600.02000.0Q3 FY25発表 2025/2/14Q4 FY25発表 2025/5/15Q1 FY26発表 2025/8/8Q2 FY26発表 2025/11/13899.41Q3 FY26発表 2026/2/12FY26通年 Q4 FY26発表 2026/5/15

株価推移 × 売上ビート率

点の色: 大幅ビート 軽ビート 軽ミス 大幅ミス。点の大きさはビート率の絶対値。 / 末尾「直近」は2026-06-02時点の終値(決算とは独立)。

売上・EPS 推移:実績 vs 前Q時点の会社ガイダンス

キオクシアホールディングス ── 直近6四半期 ビート分析(実績 vs 前Q時点の会社ガイダンス) 前Q時点の会社ガイダンス実績予想(NTMコンセンサス)売上(Revenue)02兆4兆6兆8兆10兆428.5Q3 FY25発表 2025/2/14347.1Q4 FY25発表 2025/5/15342.8Q1 FY26発表 2025/8/8445448.3Q2 FY26発表 2025/11/13525543.6Q3 FY26発表 2026/2/128901兆Q4 FY26発表 2026/5/15 ← 実績 | 予想(コンセンサス)→ 1.82兆Q1 FY27予想2.28兆Q2 FY27予想2.58兆Q3 FY27予想2.66兆Q4 FY27予想-20%-10%0%+10%+20%+1%+4%+13%
売上 前四半期比増減率
Q3 FY25n/a
Q4 FY25-19%
Q1 FY26-1%
Q2 FY26+31%
Q3 FY26+21%
Q4 FY26+84%
Q1 FY27+81%
Q2 FY27+25%
Q3 FY27+13%
Q4 FY27+3%
キオクシアホールディングス ── 直近4四半期 ビート分析(実績 vs 前Q時点の会社ガイダンス) 前Q時点の会社ガイダンス実績予想(NTMコンセンサス)EPS(1株、JPY)02,0004,0006,0008,00010,000¥11¥34Q1 FY26実績¥89¥75Q2 FY26実績¥170¥162Q3 FY26実績¥701¥752Q4 FY26実績 ← 実績 | 予想(コンセンサス)→ ¥1,683Q1 FY27予想¥2,210Q2 FY27予想¥2,518Q3 FY27予想¥2,568Q4 FY27予想-500%-250%0%+250%+500%+200%-16%-5%+7%
EPS 前四半期比増減率
Q1 FY26n/a
Q2 FY26+122%
Q3 FY26+116%
Q4 FY26+364%
Q1 FY27+124%
Q2 FY27+31%
Q3 FY27+14%
Q4 FY27+2%
285Aキオクシアホールディングス

東証プライム 285A(2024年12月IPO、3月期決算、IFRS)。旧・東芝メモリで、NAND型フラッシュメモリ専業。DRAM/HBMには参入せず、Sandisk(旧WDのNAND事業)と四日市・北上工場を Flash Ventures で折半製造し、両社合計のビット出荷は業界の約1/3。AIブームは当初DRAM勢(Samsung/SK Hynix/Micron)が先行したが、キオクシアはAIサーバー向けエンタープライズ/データセンターSSDで遅れてNAND需要を取り込む構図。IPO後のNAND市況は『回復→悪化→AI起点の急反転』をたどり、FY26(2026年3月期)はQ4単独の営業利益が前年度通期を上回る記録的四半期に。日本企業として例外的に四半期の会社ガイダンス(Non-GAAP)を開示する。決算説明資料ではNon-GAAP(株式報酬費用・PPA償却等の調整後)を主指標として併記し、会社ガイダンスもNon-GAAPベース。

ビート/上振れ: +15%超 +5〜15% 0〜+5%ミス/下振れ: 0〜-5% -5〜-15% -15%超
項目
Q3 FY25
2025/2/14
Q4 FY25
2025/5/15
Q1 FY26
2025/8/8
Q2 FY26
2025/11/13
Q3 FY26
2026/2/12
Q4 FY26
2026/5/15
重要イベントIPO後初決算。NAND市況回復で黒字。Apr-Dec累計 売上1.36兆・営利4,146億と大幅黒転(表内の単四半期実績は社内 Q1 FY2024=2024年4-6月分を採用)NAND市況悪化に転じ営利が前Q比急減(¥1,259億→¥371億)。FY25通期は売上1.71兆・営利4,517億で黒字転換着地NAND市況の底でYoY減収減益も、Non-GAAP営利はQoQ改善。翌Q売上ガイド¥4,200-4,700億(中央値¥4,450億)を提示(1株EPSレンジは未開示)実績Non-GAAP営利¥872億が市場予想¥900億超に届かず、さらに次Q営利ガイド中央値¥1,200億(1株EPS中央値¥138.96)が市場期待¥1,650億営利を大幅下回る二重の失望(『キオクシアショック』)で翌日-23%(ストップ安)AI需要が本格到来し売上¥5,000億超え、8四半期連続黒字。会社は次Q売上¥8,450-9,350億(中央値¥8,900億)・Non-GAAP 1株EPS¥569.36-679.56(中央値¥624.46)と通期売上2兆円超え+通期1株EPS¥844.31-954.51(中央値¥899.41)を提示単四半期で前年度通期の営利を上回る異例の決算(Non-GAAP営利¥5,991億・1株EPS¥751.78)。次Q売上ガイド¥1.75兆がFactSet¥1.38兆を+27%上回り、1株EPSガイドは¥1,593.15(QoQ +841.37円)。翌営業日+15.8%(ストップ高)
売上実績4,285億円3,471億円3,428億円4,483億円5,436億円10,029億円
前Q時点の会社ガイダンスn/an/an/a4,450億円5,250億円8,900億円
ガイド達成率n/an/an/a+0.7%+3.5%+12.7%
YoY成長率n/an/a-20.0%n/a+26.9%+188.9%
EPS実績135.23円24.60円34.31円77.22円165.28円751.78円
前Q時点の会社ガイダンスn/an/an/an/a138.96円624.46円
ガイド達成率n/an/an/an/a+18.9%+20.4%
会社ガイド n/a n/a 4,450億円 5,250億円 8,900億円 17,500億円
アナリスト予想n/an/an/an/an/a13,800億円
上振れ率n/an/an/an/an/a+26.8%
会社ガイド n/a n/a n/a 138.96円 624.46円 1,593.15円
アナリスト予想n/an/an/an/an/an/a
上振れ率n/an/an/an/an/an/a
発表日終値1,883円2,215円2,364円13,025円21,175円44,450円
翌日終値2,053円2,221円2,618円10,025円22,845円51,450円
騰落率+9.0%+0.3%+10.7%-23.0%+7.9%+15.8%

注: 売上は単四半期(億円)、EPS欄はNon-GAAP 1株当たり利益(円)。Non-GAAPは会社調整後(株式報酬費用・PPA償却等を除外)で、会社ガイダンス・市場の主指標。参考のIFRS(GAAP)単四半期営業利益は Q1 FY26 ¥449億/Q2 ¥859億/Q3 ¥1,427.54億/Q4 ¥5,968億で、Non-GAAP(¥452/¥872/¥1,447/¥5,991億)と数%差。

注: 「EPS実績/予想」欄は米国勢・韓国勢と同じく1株Non-GAAP EPS(円)。キオクシアHDの発行済株式総数は約5.45億株(Q4 FY25 当期純利益¥4,099億÷1株EPS¥751.78から逆算)。実績EPSは会社IRデータブック由来。

注: ガイダンス欄の1株EPSは会社開示Non-GAAP EPSレンジ中央値。Q3 FY26(2026/2/12)は翌Q単独ガイド(売上¥8,450-9,350億/Non-GAAP営利¥4,400-5,300億/当期純利益¥3,100-3,700億/1株EPS¥569.36-679.56)と通期FY26ガイド(売上¥21,798-22,698億/営利¥7,170-8,070億/1株EPS¥844.31-954.51)を同時提示し、+7.9%の主因に。Q1 FY26(2025/8/8)発表時のQ2ガイドはNon-GAAP 1株EPSレンジが未開示(売上・営利・当期純利益のみ)でEPS欄はn/a。Q3 FY25・Q4 FY25時点の翌Q数値ガイドは未開示でn/a。

注: Q2 FY26『キオクシアショック』時のアナリスト期待値はNon-GAAP営業利益¥1,650億(QUICKコンセンサスベース、X-search経由)に対し会社ガイド営利中央値¥1,200億で-27%。1株EPSベースのアナリストコンセンサスは公開ソースが乏しいため当面n/a。Q4 FY26次Q売上ガイド(会社¥1.75兆 vs FactSet¥1.38兆=+27%)は売上ベース。

注: 売上YoYは表内に前年同期がある四半期のみ表示中の単四半期実績から算出(Q3 FY26・Q4 FY26)。Q1 FY26は会社開示のYoY。前年が非上場/表外の四半期はn/a。

注: Q3 FY25(2025/2/14発表)はIPO後初決算で決算短信が Apr-Dec 9ヶ月累計報告(売上1.36兆/IFRS営利4,146億)。表内の単四半期実績(売上¥4,285億/1株EPS¥135.23)は社内 Q1 FY2024(2024年4-6月)分を採用しており、event文の累計値と乖離する(IRデータブックの内訳精査で要再確認)。

注: 発表はいずれも東証引け後(15:30 JST)。騰落率=翌営業日終値÷発表日終値−1。株式分割は実施なし(IPO以降、調整後終値=終値)。実績はキオクシアHD決算短信(IFRS)+決算説明資料(Non-GAAP)、株価はYahoo!ファイナンス/みんかぶ終値の2ソース照合。

ハイライト決算: Q4 FY26

キオクシアの『決算ビート』は、ビートの絶対値ではなく期待との差で株価が動くことを示す教材になっている。最も象徴的なのが2四半期の対比。Q2 FY26(2025/11/13発表)は売上こそ4四半期ぶりに増加したが、Non-GAAP営業利益¥872億が市場予想¥900億超に届かず、加えて次Q営業利益ガイド¥1,200億(1株EPS中央値¥138.96)が市場期待営利¥1,650億を大幅に下回る二重の失望で翌営業日−23.0%(¥13,025→¥10,025のストップ安、いわゆる『キオクシアショック』)。発表前にIPO価格の約9倍まで急騰していた反動も重なった。逆にQ4 FY26(2026/5/15発表)は単四半期のNon-GAAP営業利益¥5,991億(1株EPS¥751.78・前年同期比+1,500%)と、その1四半期だけで前年度通期の営業利益を上回る異例の決算で、発表当日は−8%だったが、次Q(2027年3月期Q1)会社見通しの売上¥1.75兆がFactSetコンセンサス¥1.38兆を+27%上回ったことを好感し翌営業日に+15.8%(¥44,450→¥51,450のストップ高)へ急反発。AI向けエンタープライズ/データセンターSSDの需要爆発とNAND ASPの急騰で『2026年の生産枠が売り切れ』状態となり、会社は翌Qに1株EPS¥1,593.15(QoQ +¥841.37)という見通しを提示した。 NANDはDRAM/HBMに対してAI受益が遅れて来たが、いざ来ると専業ゆえに業績の振れが大きい。株価は2024年12月のIPO(公開価格¥1,455)から2026年6月初の¥77,540まで分割なしで約53倍——市況の谷(Q4 FY25 1株EPS¥24.60)から山(Q4 FY26 1株EPS¥751.78)まで1年強で完全に評価が切り替わった、メモリ・スーパーサイクルの典型例である。