3Dスキャンの書き出しはスプラットかメッシュか、図面に起こす用途で比べた
3Dスキャンの書き出しはスプラットかメッシュか、図面に起こす用途で比べた
スマートフォンの3Dスキャンアプリで書き出しを選ぼうとして、手が止まった。
形式が2つ並んでいる。 片方は特定のビューア向けに圧縮したスプラット(SPZ)で、もう片方はガウシアンスプラット系のツールと互換のある PLY だ。 やりたいのはブラウザでの表示と、平面の図面に起こすことの2つだ。 どちらの形式がその2つに向くのか、名前を眺めていても判断がつかなかった。
用途を2つとも書いて Claude Code に比べさせた。
圧縮したスプラットか、互換のあるスプラットか
返ってきたのは PLY だった。 ブラウザ表示と図面化のどちらの用途でも、PLY のほうが確実だという。
決め手は変換の向きにあった。 SPZ は後から PLY から作れる。 であれば PLY を原本として持っておけば、あとで圧縮側が必要になっても取り返しがつく。
ここまでは素直に納得した。 拡張子を1つ選ぶだけの話だと思っていた。
もう1つの計測モードにあったFBX
書き出しの画面を見直すと、計測の方法がもう1つあって、そちらでは FBX が出せる。 PLY と FBX ではどちらがいいのか、と続けて聞いた。
ここで前提が崩れた。
PLY と FBX は、同じデータを違う容器に入れたものではないという。 計測モードそのものが、別物のデータを出している。
スプラットモードが出すのは、無数の半透明の粒で見た目を再現したデータだ。 写真のようにリアルに見えるのが強みだという。 ただし、面や壁といった幾何情報はそのデータに入っていない。 見た目が残っていて、形が残っていない。
拡張子の選択だと思っていたものは、撮り方の選択だった。
寸法を拾えるのはどちらか
用途を言葉で足していっても噛み合わない気がしたので、作りかけの画面のほうを見せることにした。
ローカルでサーバーを立てて、そのページを開かせた。 実物のある大型模型を縮尺どおりに描いた総組立の側面図である。 SVG で製図のスタイルに起こしてある。 寸法線が引いてあり、径の表記も付いている。
見てもらったうえで、この用途なら FBX かと聞き直した。 答えは FBX(メッシュモード)で、理由はこの図面の作り方そのものにある、という。
そう言われて腑に落ちた。 この図面は寸法を拾って線を引いて作っている。 面を持たない粒の集まりからは、どこからどこまでが1つの部材なのかを拾えない。 縮尺どおりに再現したいという要件が、そのまま計測モードを決めていた。
メモを置いた先
結論が出たので、この日のやりとりをメモに残させた。
置き先には模型を扱っているプロジェクトではなく、サイト制作のほうのメモディレクトリを指定した。 この判断が効くのはスキャンを撮っている最中ではなく、図面をウェブに載せる側の作業だからだ。 形式の話としてではなく、図面制作の前提として置いておきたかった。
学びメモ
- 3Dスキャンの書き出しでは、形式ではなく計測モードを選んでいる。形式はその結果でしかない
- 見た目を残したいならスプラット、寸法を拾いたいならメッシュ
- スプラットで出すなら PLY を原本にする。SPZ は後から作れる
- 形式の相談は、用途を言葉で説明するより、完成イメージの画面を見せたほうが早く着地する
残った宿題
- メッシュモードで実際にスキャンして、FBX を書き出してみる
- 書き出した FBX と手元の図面を突き合わせて、寸法が拾えるか確かめる