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マネーフォワード vs freee:財務データ比較

⚠ 注意事項
この記事はClaude Code(AI)による公開データの調査・分析をもとに生成されたものです。IRBANK等の二次ソースから取得したデータには欠落や誤りが含まれる場合があります(実際、本記事の作成過程でIRBANKの連結子会社数が有報原本と大幅に乖離していた事例がありました)。数値の正確性については、各社の有価証券報告書・決算短信の原本で必ずご自身でファクトチェックをお願いいたします。

「マネフォは機能が改善しない。freeeはどんどん良くなる」――ユーザーとしての体感を、決算数字で裏づけてみる。

基本情報

項目マネーフォワード (3994)freee (4478)
決算期11月期6月期
上場市場東証プライム東証グロース
直近売上高503.5億円(FY2025/11)332.7億円(FY2025/6)
直近営業利益▲26.5億円+6.1億円(黒字転換)
ARR約390〜410億円約340億円
従業員数2,839名約1,700名
時価総額約3,456億円約5,373億円

freeeは売上規模で6割強なのに、時価総額では1.5倍。 市場はfreeeの方を高く評価している。


各社の業績推移(売上高・営業利益・当期純利益)

マネーフォワード

マネーフォワード年次業績推移

売上高は7年で7倍に成長したが、営業利益は一度も黒字化していない。FY2025で純利益のみ+15.9億円の黒字だが、これは投資有価証券の評価益等の特殊要因であり、本業(営業利益)はまだ▲26.5億円の赤字。

freee

freee年次業績推移

freeeはFY2022-24で当期純利益が▲100億円超の巨額赤字を記録したが、これはUUUM株等の投資損失による特殊要因。営業利益ベースでは▲30億円台で推移していた。FY2025に営業利益+6.1億円、純利益+13.7億円と両方とも黒字転換を達成。


1. 売上高の推移

売上高の年次比較

年次データ(百万円)

決算年マネーフォワードYoYfreeeYoY
20197,157+55.7%4,517+87.1%
202011,318+58.1%6,895+52.6%
202115,633+38.1%10,258+48.8%
202221,477+37.4%14,380+40.2%
202330,381+41.5%19,220+33.7%
202440,364+32.9%25,431+32.3%
202550,350+24.7%33,271+30.8%

マネーフォワードは売上規模で常にfreeeの1.5倍。ただし2025年に成長率が逆転し、freee(+30.8%)がマネーフォワード(+24.7%)を上回った。


2. 営業利益の推移

営業利益の推移

年次データ(百万円)

決算年マネーフォワードfreee
2019▲2,446▲2,831
2020▲2,805▲2,681
2021▲1,062▲2,442
2022▲8,469▲3,043
2023▲6,330▲7,919
2024▲4,735▲8,387
2025▲2,653+611

両社とも2022〜2023年に投資を加速して赤字が拡大。だがその後のアプローチが分かれた。

  • freee: FY2024で▲83.9億 → FY2025で**+6.1億**。1年で90億円の改善。劇的なV字回復
  • マネーフォワード: ▲84.7億(FY2022)→ ▲26.5億(FY2025)。3年かけて漸減。まだ赤字

3. 営業利益率の推移

営業利益率の推移

決算年マネーフォワードfreee
2019-34.2%-62.7%
2020-24.8%-38.9%
2021-6.8%-23.8%
2022-39.4%-21.2%
2023-20.8%-41.2%
2024-11.7%-33.0%
2025-5.3%+1.8%

面白い逆転現象がある。FY2022時点ではfreee(-21.2%)の方がMF(-39.4%)より利益率が良かった。翌年から関係が逆転してMFがジリジリ改善する一方、freeeは-41%まで悪化。そこからfreeeは一気にゼロラインを突破した。


4. 売上高成長率の推移

売上高成長率の推移

両社の成長率は30%台で収束しつつあるが、FY2025でfreee(+30.8%)がマネーフォワード(+24.7%)を明確に上回った。マネーフォワードの成長鈍化は、売上規模500億円の壁に近づいている影響もあるが、プロダクト改善の停滞が顧客獲得に響いている可能性も否定できない。


5. 四半期売上高の推移

四半期売上高の推移

マネーフォワード 四半期売上高(百万円)

FYQ1Q2Q3Q4
2021/113,4673,9933,8334,339
2022/114,7565,0855,4556,181
2023/116,7927,2967,4968,797
2024/119,54410,3209,80910,690
2025/1111,70611,53112,06915,044

freee 四半期売上高(百万円)

FYQ1Q2Q3Q4
2022/63,3923,4643,6523,872
2023/64,2394,4795,0955,406
2024/65,7206,0526,6527,007
2025/67,3767,8748,5999,421
2026/69,74310,198

マネーフォワードのQ4(150.4億円)は突出しているが、これは年末の税務・経理需要の季節性によるもの。四半期ベースではfreeeがジリジリと差を詰めている。


6. 累積赤字の比較

両社がこれまでに積み上げてきた営業赤字の累計:

項目マネーフォワードfreee
累計営業赤字(2019〜2024)▲255.5億円▲273.0億円
FY2025営業利益▲26.5億円+6.1億円
黒字化達成未達(純利益のみ黒字)営業利益で黒字化

freeeの方が累計赤字は大きいが、先に営業黒字化を達成した。マネーフォワードはFY2025で純利益は15.9億円の黒字だが、これは特殊要因(投資有価証券の評価益等)によるもので、営業レベルではまだ赤字


7. 従業員数の推移

従業員数の推移

連結従業員数(正社員+臨時)

年度MF正社員MF臨時MF合計freee正社員freee臨時freee合計
201969185776409110519
20208651991,064481117598
20211,2482671,515656139795
20221,8943322,2269161581,074
20232,1303542,4841,2991901,489
20242,5974263,0231,7222021,924
20252,8394243,2631,9011562,057

マネーフォワードはfreeeの約1.6倍の人員を抱えている。売上比は1.5倍なので、人員効率ではfreeeがやや上回っている

注目すべきはfreeeのFY2025。臨時従業員が202→156名に減少し、正社員は1,722→1,901名と増加。非正規を削減して正社員にシフトしつつ、コスト構造を改善して黒字化を達成している。


8. 従業員1人あたり売上高

従業員1人あたり売上高

年度マネーフォワードfreee
2019922万円/人870万円/人
20201,064万円/人1,153万円/人
20211,032万円/人1,290万円/人
2022965万円/人1,339万円/人
20231,223万円/人1,291万円/人
20241,335万円/人1,322万円/人
20251,543万円/人1,617万円/人

FY2021-2023ではfreeeがMFを大きく上回っていたが、直近は収束傾向。FY2025ではfreee 1,617万円 vs MF 1,543万円と僅差。ただしfreeeは人員を抑制しながらこの数字を出しており、人的生産性は高い。

エンジニア数の比較と開発生産性

項目マネーフォワードfreee
連結従業員数2,839名1,901名
エンジニア・デザイナー約1,100名(約40%)推定500-600名(約30%)
エンジニア1人あたり売上約4,600万円約5,500-6,700万円
プロダクト数60以上統合プラットフォーム

MFはエンジニア向け採用資料で「エンジニア・デザイナー比率は全体の約4割」と公表。freeeは公式な開示がないが、開発者ブログでCodeRabbit(自動コードレビュー)利用者が「約500名のエンジニア」、AI開発ツールの月間アクティブユーザーが「600-700名で安定」と記載されており、エンジニアは概ね500-600名と推定される。

freeeはMFの半分程度のエンジニアで、売上の6割を稼いでいる。エンジニア1人あたりの売上はfreeeがMFの1.2-1.5倍。ただしMFは60以上のプロダクトにエンジニアを分散させているのに対し、freeeは統合プラットフォームに集中投下している構造差が大きい。


9. 平均年間給与の推移

平均年間給与

年度マネーフォワードfreee
2019607万円653万円
2020613万円688万円
2021648万円705万円
2022647万円716万円
2023665万円685万円
2024711万円678万円
2025723万円688万円

面白い逆転が起きている。FY2022まではfreeeの方が高給だったが、FY2023以降にMFが逆転。MFは6年で607→723万円(+19%)と着実に昇給する一方、freeeは716→688万円(-4%)と下がっている。

freeeの平均給与低下はコスト効率化の一環と見ることもできるが、エンジニア確保の観点からは注視が必要。


10. 販管費・研究開発費の構造

販管費率の推移

年度MF販管費率freee販管費率
201994.6%140.8%
202092.1%116.3%
202176.0%103.3%
2022101.8%101.4%
202383.7%124.8%
202478.8%115.5%
202573.3%80.4%

freeeのFY2025の販管費率80.4%は前年の115.5%から35ptの劇的改善。黒字化の原動力はこの販管費削減にある。

研究開発費(百万円)

年度マネーフォワードfreee
2019671,624
20201021,959
20211032,630
20221553,618
20231796,865
20242078,347
20252284,742

この差は会計処理の違いが大きい。 MFは開発費の大部分をソフトウェア資産(設備投資)として計上しており、有報上の「研究開発費」は少額。FY2025の設備投資額は94.9億円で、ここに開発コストが含まれる。freeeもFY2025からソフトウェア資産化を再開し、研究開発費が83.5億→47.4億に減少(約21億円がBS計上に移行)。

人件費・外注費の推定

  • マネーフォワード FY2025: 売上高比率61% → 約307億円
  • freee: 機能別ではR&D 13-16%、S&M 46%、G&A 20%(FY2024実績)。人件費単独は非開示

11. M&A戦略と子会社構造の比較

連結子会社数の実態

有報(EDINET提出書類)の「関係会社の状況」から確認した正確な数字

マネーフォワード FY2025/11末: 連結子会社29社 + 持分法適用関連会社4社

有報には個別記載7社+「その他22社」と記載。IRBANKでは個別記載の7社しか表示されないため注意が必要。

公式サイトに掲載のグループ会社(2026年3月時点):

セグメント子会社名
Businessケッサイ、R&AC、MF i、シャトク、アウトルック、MFコンサルティング、キャシュモ、WhippleWood(米国)、ミチビク
FinanceMFベンチャーパートナーズ
HomeMFホーム
XMFエックス
海外開発MF Vietnam、MF India
その他MF保証、MFシンカ、MFファイン、MFフィナンシャル

上記で18社。残り11社は孫会社(子会社の子会社)やファンド運営SPC等と推測。

freee FY2025/6末: 連結子会社は最大でも5社程度(検索情報ベース。有報原本は未確認のため「その他」の記載有無は不明)。ただし吸収合併方式のため、FY2025/6末時点で存続しているのは海外拠点のLikha-iT(フィリピン)程度。

決定的な違い: MFは29社のグループを維持。freeeは買収後即吸収合併し、子会社を残さない。

親会社 vs 子会社の従業員配分(有報「提出会社の状況」より)

項目マネーフォワードfreee
連結従業員数2,839名1,901名
親会社(単体)1,707名1,851名
子会社の従業員1,132名(40%)50名(3%)
連結子会社数29社5社

MFは従業員の40%(1,132名)が29の子会社に分散。freeeは97%(1,851名)が親会社に集中。

freeeの子会社5社に所属するのはわずか50名。吸収合併方式の結果、組織が一枚岩になっている。MFは29社にまたがる人員配置で、各社に管理機能の重複が不可避。この構造差がコスト効率に直結している。

のれん残高の推移

のれん残高の推移

MFののれんはFY2025で過去最高の67.3億円。子会社を存続させるためのれんが積み上がる構造。freeeは吸収合併に伴いのれんを償却・減損処理するため、残高がほぼゼロに戻る。

マネーフォワード 主要M&A一覧

時期買収先事業内容金額統合状況
2017/11クラビス紙伝票→仕訳「STREAMED」約8億2024/12に吸収合併
2018/7ナレッジラボ経営分析「Manageboard」約2億(51%)子会社存続→2024年完全子会社化
2019/11スマートキャンプSaaS「BOXIL」「BALES」約20億(72%)2025/9に売却(連結除外)
2020/8R&AC入金消込「V-ONE」約13.3億子会社として存続
2021/12HiTTOAIチャットボット約20億2024/3に吸収合併
2024/11〜26/1アウトルックC経営管理「Sactona」約54.6億TOBで完全子会社化
2026/2ソニーBN AKASHI事業勤怠管理約41.8億吸収分割で取得

MFの累計M&A投資額は判明分だけで約160億円超。特にFY2024-2025でアウトルック(55億)+AKASHI(42億)で約97億円と、近年に大型案件が集中している。

freee 主要M&A一覧

時期買収先事業内容金額統合状況
2021/4サイトビジット電子契約「NINJA SIGN」約27.9億(70%)2024年に吸収合併
2021/7Likha-iT(フィリピン)オフショア開発非公表子会社存続(海外拠点)
2022/5Mikatus税理士向け会計約20.8億2022/8に吸収合併(3ヶ月で統合!)
2023/4WhyIT管理「Bundle」約3.1億+2023/5に吸収合併(1ヶ月で統合!)
2025/1YUI連結会計非公表2025/3に吸収合併
2025/7GMOクリエイターズNWフリーランス「FREENANCE」約11億2025/10に吸収合併予定
2026/3ロジクラ物流・在庫管理非公表2026/4に完全子会社化予定

freeeの累計M&A投資額は判明分で約63億円。MFの半分以下。

M&A後の統合アプローチの決定的な違い

freeeの「即吸収合併」戦略:

  • Mikatus: 買収完了からわずか3ヶ月で吸収合併
  • Why: 1ヶ月で吸収合併
  • サイトビジット: 完全子会社化→吸収合併のプロセスを経て統合
  • 結果: 連結子会社は常に1〜3社。間接部門の重複が構造的に発生しにくい

マネーフォワードの「子会社存続」戦略:

  • FY2025/11末時点で連結子会社29社(有報原本より。IRBANKの7社は個別記載分のみ)
  • Business 9社、Finance 1社、Home 1社、X 1社、海外2社、その他4社+孫会社等11社
  • 各社に最低限の管理機能が必要。29社のグループ管理コストは極めて重い
  • スマートキャンプは7年間子会社運営後に売却。統合できなかった典型例
  • 結果: 全社共通895名の肥大化に直結

全社共通895名の正体

有報上「全社(共通)」に分類される895名は、純粋な間接部門だけではない。MFの採用資料によるとエンジニア・デザイナーは全体の約4割(推定1,100名超)で、そのうちセグメント横断の技術組織(Money Forward Lab、AI推進室、技術基盤部、CTO室等)が「全社(共通)」にカウントされている。

推定内訳:

区分推定人数
横断エンジニア・技術基盤300-400名
コーポレート(経理・法務・人事・IR等)300-400名
その他(広報・経営企画等)100-200名

ただし、連結子会社は実際には29社(有報原本で確認)。IRBANKでは個別記載の7社しか表示されないが、「その他22社」が存在する。29社のグループを維持するコーポレート機能は相当に重い。freeeは吸収合併方式で子会社を残さないため、管理機能の重複がほぼゼロ。この差がコスト構造に直結している。


12. 数字が示唆する経営戦略の違い

freee:「選択と集中」+コスト構造改革で一気に黒字化

  • FY2024で▲83.9億 → FY2025で+6.1億。1年で90億円の利益改善
  • 販管費率を115%→80%に劇的圧縮。人員は2,057名に抑制
  • 1人あたり売上高1,617万円は両社トップ
  • 売上成長率30%を維持しながらの黒字化は、市場から高く評価(時価総額5,373億円)
  • 平均給与は下がっているが、人的生産性は最も高い

マネーフォワード:「事業多角化」で3,263名体制に膨張

  • M&Aによるコンパウンド型SaaS戦略で従業員3,263名(freeeの1.6倍)
  • 人件費・外注費が売上高の61%(約307億円)を占め、コスト構造が重い
  • 売上は最大だが事業の広がりがコスト負担に
  • 赤字の改善ペースは年間20億円程度で、黒字化にはあと1〜2年
  • 平均給与723万円は上昇基調。人材への投資は手厚いが、それが利益に結びついていない

ユーザー体験への示唆

freeeが「機能がどんどん良くなる」のは、2,057名の組織で中小企業向けに経営資源を集中投下しているから。マネーフォワードが「改善が遅い」のは、3,263名いても事業領域が広すぎて、一つひとつのプロダクトに投下できるリソースが薄いから。数字を見れば、ユーザーとしての体感は構造的な必然と言える。

MFのFY2025セグメント別人員で、Business部門1,754名に対し全社共通が895名(31.5%)。ただしこの895名には横断エンジニア組織(Money Forward Lab、AI推進室、技術基盤部等)が含まれるため、「全員が間接部門」ではない点に注意。エンジニア・デザイナーは全体の約4割(推定1,100名超)で、そのうち横断組織に所属する人員が全社共通にカウントされている。純粋なコーポレート部門は300-400名程度と推測される。


データソース

※ データは各社有価証券報告書・決算短信に基づく公開情報。MFは11月期決算、freeeは6月期決算のため、厳密な同期間比較ではない点に留意。研究開発費の比較は会計処理の違い(ソフトウェア資産化の方針差)を考慮して読む必要がある。